「三角測定ができる」レーザー距離計2モデルを試してみた!
最新の距離計測器は「距離」だけでなくコースマネジメントや上達に必要な情報を数多く伝えてくれる。その機能はさながらツアーで戦うプロゴルファーの「専属キャディ」のようだ。
「セルフプレー」が主流の現代ゴルファーにとって、1人に1台、いや2台以上もつのもアリ!頼れる“相棒”となる各メーカーの最新モデル、本誌レッスンでもおなじみの小野耕平コーチが解説する!
R2G MATE PRO
カートからでも「ボール→ピン」の距離が測れる
韓国発の新興レーザー距離計ブランド「R2G」が、今季日本に本格上陸。その特徴は何といっても「メイトモード」といわれる「三角測定」の機能だ。従来のレーザー距離計が「現在地から対象物」の距離しか測れなかったのに対し、「MATE PRO」は“現在地でないA地点(ボールの位置)”から“現在地でないB地点(ピン)”までの距離を測ることができる。
つまり、カートに乗ったまま自分のボールとピンまでの距離を測ったり、同伴競技者とピンまでの距離を測ってあげたりと、とても便利。120ヤード以内であれば0. 05秒で計測できる圧倒的スピードも魅力だ。
機能Point ファインダービュー
広く鮮明な視野に赤色と緑色の表示で、直感的にわかりやすい。ターゲットをとらえると振動で知らせてくれる。※「MATE PRO」「MATE HYBRID」のファインダービューは共通
小野’s Impression
「三角測定」は、あると便利な機能ですね。カートからでも次打の地点からピンまでの距離を測ることができるので、「どのクラブをもっていくか」に悩まずにすむ。一気に4名分まで測ることができるのにも感心させられました。同伴競技者のぶんまで測ってあげることができるので、プレーの進行もスムーズになりますね。とてもコンパクトなサイズながらもメタル素材で高級感があり、所有感を満たしてくれるのもGOODポイントです。
S P E C
●測定可能距離/3~1000メートル(ヤード)●測定精度/±1.0ヤード(m) ●ファインダー倍率/6倍 ●防水性能/生活防水 ●サイズ・重量/長さ93.2×高さ57×幅35mm・153 g
●オープン価格(編集部調べ 4万3780円)
R2G MATE HYBRID
レーザーで測った地点の情報をディスプレイで確認できる
今までもレーザー距離計にGPS距離計の機能を搭載した商品はあったが、それぞれが“個別に”稼働しているものが多かった。「MATE HYBRID」はこのふたつの機能が連動し、ゴルファーの「知りたい」を的確に教えてくれるのが特徴だ。
コース全体図やハザードまでの距離を見られるのはもちろんのこと、レーザーで測った先の周辺情報をディスプレイに表示してくれるので、これから打とうとしているターゲット周辺に「思わぬトラブルの原因」がないかあらかじめ確認することができる。もちろん「MATE PRO」と同様に「メイトモード(三角測定)」も使用可能だ。
小野’s Impression
私が1番驚いたのは「メイトピンビューア機能」です。この機能は150ヤード以内でピンの位置を測定すると、ディスプレイに表示されたグリーンのピンポジションを、実際の位置に自動で調整するというスグレモノ。ピンの位置を手元の映像で確認できるので、ショット前に具体的なイメージを出しやすい。そのほかにも画面上でスコアを入力できたりなど、ゴルファーに必要なデバイスがギュギュっと詰め込まれています。「いろいろな機能を1台で使いこなしたい」という人にオススメです!
S P E C
●測定可能距離/3~1000メートル(ヤード)●測定精度/±1.0ヤード(m)●ファインダー倍率/6倍 ●防水性能/生活防水 ●サイズ・重量/長さ9 8 . 5×高さ6 2×幅3 7 m m・205g ●通信仕様/Bluetooth®BLE5.1 ●ディスプレイ(側面)/1.78インチAMOLED(有機EL)
●オープン価格( 編集部調べ 7 万2600円)
さらに小型の「MATE mini」もラインナップしている
いかがでしたか? 新機能が搭載された距離計測器をぜひ、試してみてください。
テスター・解説=小野耕平
●おの・こうへい/1997年生まれ、茨城県出身。中央学院大ゴルフ部を経て、指導者の道へ進み、石井忍主宰の「エースゴルフクラブ」のインストラクターを務める。研究熱心で、物理と感性を両立したレッスンが持ち味。
●商品の問い合わせ/R2G PEOPLEカスタマーセンター info_ jp@r2gpeople.com
構成=石川大祐
写真=田中宏幸
協力=日神グループ 平川CC