
室内でできるパット練習法!悪いクセを直すには鏡を見ながらボールを打つ
プロのパッティング練習は「何をどうしたいか」課題をもって打っている。アマチュアはどんな課題をもって練習すればいいのか?ツアープロもやっている必ず上達する練習法を伝授する。
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クラブハウスのガラスでもチェックできる

全体のバランスだけでなく右肩や手の位置なども点検
練習場にある大きな鏡や、クラブハウスのガラスなど反射するものがあったら、僕はそれと正対し、アドレスとストロークのチェックをします。たとえばアドレスは真っすぐ立っているか、左右のバランスが整っているか、などです。体調によっても体のラインがズレることがあるので、いつものアドレスができているかを点検します。
そしてボールが打てる場所なら、鏡を見ながら打ってみてください。右に傾くクセのある人は、鏡を見たままのほうが軸が安定し、正しいストロークになります。ヘッドがほぼ水平に動いて、フォローで低く出ていればOKです。

ストロークのバランスをチェックする

振り幅が左右対称か、フォローでヘッドが低く出ているかを点検。鏡を見れば、自分のフォームを客観的に分析でき、修正しやすい
体が右に傾く人が多い

インパクト以降、右に傾いてヘッドが高く上がると、ミスヒットになりやすく、球の転がりも悪くなる
カップに意識がいってヘッドアップするのを防ぐ

ヘッドアップは右への押し出しの元凶(×)。ボール位置を見たまま頭を残してストロークする(〇)
スライスラインのパッティングが苦手な人は、プロアマを問わず多いと思います。それは打ち出すラインの右にカップがあると視界に入りやすく、どうしても意識がそっちにいってヘッドアップしてしまうからです。
私はスライスラインが入らないときは、打ち出したい方向にヘッドカバーなどのモノを置き、そこに向かってヘッドを出していく練習をします。カップよりも存在感があり、強く意識できるモノを置くことで、そこへの集中が増して押し出してしまうのを防げます。こうやって球をつかまえる感覚を養っておくと、コースでも右に外すミスが減らせます。
カップ以外の“物体”を狙ってそこに向かって振る

打ち出し方向を強く意識することでラインに沿って真っすぐ打ち出せる


東浩子
●あずま・ひろこ/1992年生まれ、岡山県出身。12年にプロテストに合格し、その年の新人戦「加賀電子カップ」で優勝。20年のデサントレディースで2位に入るなど、ツアー初優勝が期待される。加賀電子所属。
腹筋が筋肉痛になるくらいこの練習をしよう!

パッティングでは1メートルの短い距離こそ、手打ちになってはいけない。腹筋を使って体の動きでストロークすれば安定感がアップ!
パッティング上達には、どんなラインからでも自分の狙った距離感と方向へ打てることが大切。そのために私がやっているのが1メートルの距離を8カ所から打つ練習です。カップを中心に8カ所から打つと、「下りのスライス」「上りのフック」などすべてのラインが練習できます。ポイントは1メートルの距離でも手先で打たないこと。腹筋を使って体を動かせばストロークが安定します。練習の翌日には腹筋が筋肉痛になればOK !この練習を続けるとショートパットを外すミスがなくなります。

「入る確率が低いミドルパットやロングパットではなく、1メートルを確実に入れる練習が好スコアにつながります」(堀)
カップを中心にボールを8 個置く

カップを中心に正円を描くように8つのボールを置くのがポイント。上り・下り、スライス・フックのすべてのラインを練習できる

手打ちになると右肩が前に出てしまう。アウトサイド・イン軌道でヒッカケのミスが出やすくなる
ゆるゆるで握って腹筋で打つ!

グリップする力を10パーセント以下のゆるゆるにすると、手打ちにならない。手首の力を抜いたぶん、腹筋に力を入れて振る


堀奈津佳
●ほり・なつか/1992年生まれ、徳島県出身。159㎝。11年にプロ転向し、13年の「アクサレディスゴルフトーナメント」「アース・モンダミンカップ」でツアー2勝をあげた。サニクリーン所属。
視覚的なイメージとストロークをすり合わせる

“見た距離”を打つロングパットの練習でタッチを磨く
1球に集中して目で見たイメージと実際の距離感をすり合わせていく
ラウンド前の朝のパッティング練習では、その日のグリーンの速さをつかむためにもロングパットのタッチを養う練習をしっかりとやりましょう。そのとき私は、同じところから何球も打たずにひとつのボールだけであちこちの遠いところにあるカップを狙って渡り歩きます。
目で見た距離感に対して体が正しく反応することが大事なので、まずはカップを見たまま素振りをし、そのイメージを消さないようする。次はカップを見ずにボールを見て打つ。これを繰り返して、イメージより強めに出がち、ショートしがちという傾向をチェックしながら修正をして、タッチを合わせるようにしています。
カップを見て素振り

素振りはボールを見ずにカップだけを見て行い、「この距離感ならこのくらいの振り幅とボールスピードで転がす」というイメージを作る
カップを見ずに打つ

素振りのイメージを頭の中に残したまま、ボールを見ながらストローク。これを繰り返して、イメージと実際のズレを修正しながらタッチを整える
いかがでしたか? ぜひ、レッスンを参考にして、練習をしてみてください。

亀田愛里
●かめだ・あいり/1992年生まれ、静岡県出身。14年にプロテストに合格。現在はステップアップツアーを中心に戦うが、19年はレギュラーツアーにも6試合出場。紫カントリークラブすみれコース所属。