
食べ飲み放題のゴルフの大会!7万人が訪れる人気の秘密は…?
今季の米ツアー34試合が開催予定。(そのうち2試合が非公式試合)。様々な国で開催されるが「マイヤーLPGAクラシック」は特徴ある大会だ。
食べ放題に子供の遊具…どんな人も楽しめる大会が人気

14年から開催の同大会は、ミシガン州ベルモントのブライスフィールドCCが舞台で、賞金総額は300万ドル。メインスポンサーは「マイヤー(meijer Inc.)」とは、ミシガン州グランドラピッズに本社があり、主に米国中西部で展開しているハイパースーパーマーケット(飲食物、衣類、ガソリンスタンドなどが併設)のチェーン。

この大会の特徴は、ギャラリーが多いこと。ここ2年間の来場者数は発表されていないが、23年は7万人前後が訪れたという。人気の理由はホスピタリティが充実していること。会場内の飲食物が安く、子供が遊べる遊具なども充実している。

また、なんといっても4番ホール沿いに作られた大型グランドスタンドがすごい。地元の16の飲食店が入っていて、ハンバーガー、肉料理、アメリカンな寿司、デザート、アルコール類、ソフトドリンクなど、すごく充実している。入場料とは別に「大人85ドル(5歳以下10ドル)」のチケットを買うと、食べ放題、飲み放題が可能だ。場内には、大型スクリーンがあちこちに設置されており、室内で飲んだり食べたりしながらテレビ中継で観戦もできる。

今年も1日7000枚のチケットが、4日間全てで完売した。家族連れや、食べることが好きな人たちから、ゴルフ好きまで、みんなが楽しめる大会となっている。

これは、メインスポンサーが食品関連会社だからこそ出来ること。マイヤー社の創設者フレッド・マイヤー氏(1919年-2011年)の言葉で、今も同社に社訓的に伝わっているのが「I want to leave the world in a little better shape than when I entered it.」日本語に直すと「私が入ったときより、世界をちょっとでも良くして去りたい」。

マイヤー社の信念のおかげで、大会がものすごく盛り上がっている。今年は、カルロタ・シガンダ(スペイン)が2位に1打差で優勝。米国スター選手のレクシー・トンプソンも優勝争いに加わっていたため、選手がバーディーを決めたり、好プレーをするたびに大きな歓声が上がった。地元密着型の素敵な大会である。
写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「SportsIllustrated」などスポーツ誌に写真を提供。
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