
キャディからの評判が最悪?米女子ツアーで起きていたある事件を突撃
フロリダ州ネープルズで開かれたLPGA最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」は、1週間好天に恵まれた。今年は雷雨により試合が成立しなかった試合もあったことを考えると、最終戦がスムーズに終わったのは幸いだった。
ただ、今回の大会は、キャディーから非常に評判が悪かったことがある。キャディーに与えられたジャンプスーツだ。
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2ホール目で汗だく…「暑すぎる」原因は?

ジャンプスーツとは、車や航空機のメカニックさんなどが着ている作業着風の服で、シャツとズボンがつながった形をしているため、通称“つなぎ”と呼ばれている。マスターズのキャディーさんが着ていることでも有名だ。米女子最終戦は、日本の「ダンロップフェニックス」の開催週で、同大会のキャディーさんが緑のつなぎを着ていたのは偶然の一致。ただし、今年の女子最終戦でキャディーに渡されたつなぎは、とても評判が悪かった。

昨年まではマスターズのような白いつなぎが恒例だったが、今年は青味がかったものへ変更。しかし、変わったのは色だけではなく、素材も変わっていた。白いつなぎは薄い素材でできていて、通気性もそれなりに良かったのだが、今年の青いつなぎは、まるで遮光カーテンの生地のように厚くて通気性に乏しい。そこに今年の好天が重なった。

フロリダ州ネープルズは、フロリダ州の南端に位置する。緯度は北緯24度ぐらいで、日本近辺で言えば台湾の中部、台中市あたりと同緯度。11月はさすがに真夏ほど暑くはないものの、気温も日中は28度前後まで上がる。そして亜熱帯の日差しは厳しい。そんな気候の中、通気性の乏しいつなぎ姿にさせられたキャディーたちは、全員が「暑すぎる!」と不満が爆発していた。

山下のキャディーのジョン・ベネット氏も、わずか2ホール目で汗だくになった姿が見られた。なので、前を開けたり、ズボン部分の裾をたくし上げたりと、暑さ対策の工夫をする様子が見られた。キャディーも大変だ。

ただ一つの救いは、女子最終戦の高額賞金だ。優勝したジーノ・ティティクンが獲得した賞金は400万ドル(約6億円)。女子の競技における優勝賞金としては最高額を記録。この大会は予選落ちもないので、全選手に高額賞金が渡る。したがって、バッグを担ぐキャディーもそれなりの実入りが期待できるというわけだ。

さて来年はどうなるのか、今から期待したい。
フォトグラファー 田辺安啓 (通称JJ)
●たなべ・やすひろ/1972年生まれ、福井県出身。ニューヨーク在住。ウェストバージニア大学卒業後、ゴルフコース、テレビ局勤務を経験し、ゴルフを専門とするフォトグラファーに転身。ツアーのみならず、コースやゴルフ業界全般に関わる取材も行なっている。
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