
【50歳からのゴルフレッスン】ヘッドスピードを上げるダイナミックなスイングを身につける
ゴルファーはだいたい50歳前後で過渡期(変換期)を迎えます。
そのサインとなるのが「これまでできたことができなくなった」になりますが、最近は弾道測定器で自分の数値を簡単に知ることができるので「ヘッドスピード、ボール初速、打ち出し角、弾道の最高到達点」の数値が伸びない、落ちてきたら「過渡期を迎えた」と判断。
“50歳から”のゴルフに取り組むことをオススメします(石井忍)
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“みぞおち”を動かして体の回転をうながす

ヘッドスピードを上げる、スイングアークを大きくしていくために大事なことは「回転」ですが、これはまず上半身、とくに“みぞおち”を意識してください。肩を深く入れる胸を回すなどではなく“みぞおち”に1点転集中し、バックスイングでは右に移動、飛球線後方へ向ける。すると、腕とクラブを手先だけで動かさず、同時に動かして体を大きく回せるので、速く強く振る準備ができます。

〇:積極的にみぞおちの位置や向きを動かす感覚をつかむために、トップでみぞおちがやや上を向いてもOK。それでも手先で振り上げなければ、オーバースイングにはならない。(左写真)
×:手打ちの人はみぞおちがきちんと動いていない。回転が入らないとスイングアークを大きくしてもスピードもパワーも上がらない(右写真)
骨盤をズラさずに“抜重”してから地面を蹴る

抜重によって沈み込むことで、地面を強く蹴りながら打てる。蹴る力を大きくするためにも抜重を使う切り返しを覚えよう。
骨盤は「地面と平行」上体は「骨盤の上」にある

骨盤の向きは「地面と平行」、位置は「上体の真上」にないと切り返し時に足圧を抜いて沈み込めない(×)。スイング軸と骨盤を傾けずにトップを作るのが○。「抜重すると両ヒザの間隔が広がり、重心が低くなるためフットワークが使えるようになる。これも飛距離アップにつながります」(石井)
“回る”と“蹴る”を一連の動作で行ない「ラグ」を使って加速力アップ

みぞおちを右に先行させて動かすテークバックでもラグが生じるが、これも〇。トップにたどりつく前に、みぞおちを左に動かす切り返しでのラグ、加えて地面を強く蹴ることでヘッドの加速力が上がる。飛ばしの高等テクだが、50歳までの習得を目指してスイングを磨こう!
前述した「みぞおちを動かす」は上半身、「抜重しての地面反力を使う」は下半身。その両方のシークエンス(連続・順序)をフル稼働させて飛ぶスイングを作り上げていきます。おさらいすると、バックスングではみぞおちを右に動かし、切り返しでは抜重と回転からの伸展(蹴り上げ)で打ちますが、みぞおちはトップにたどりつく前に左へ動かし先行させる。するとクラブと体との動きに「ラグ(遅れやズレ)」が生じますが、これも飛距離アップのテクニックのひとつ。

このラグのメリットは、速度が上がること。たとえば、体の動きに遅れたクラブは、その遅れを取り戻し、さらには追い越そうとする性質をもっている。飛ばしにおいては、このラグを意図的に作り出したり、体感することを追い求めてください。
いかでしたか。石井プロのレッスンをぜひ参考にしてください!

レッスン=石井 忍
●いしい・しのぶ/1974年生まれ、千葉県出身。ツアープロからコーチに転身し、エーススゴルフクラブを主宰。都玲華、手束雅などのツアープロやプロの卵の指導、サポートのほか、国内外のトーナメント解説者としても活躍中。
写真=相田克己
協力=南茂原カントリークラブ
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