
「ドライバーが苦手な人」は“右足体重”で解決!人気コーチが詳しくレッスン
練習もラウンドも”なんとなく打つ”では、うまくならない、成功しない!
とくに苦手なショットは「あれをやってみよう、試してみよう」とテーマをもって挑むのが克服の近道!
その”テーマ”と”閃き”を与えるワンポイントレッスンをお届け。
次の練習やラウンドで早速、実践してみよう!
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ビッグキャリーも叶う!「ドライバーが苦手」は右足体重で解決

ドライバーショットでボールが高く上がらない、キャリーをかせげないと悩んでいる人の共通点は、アドレスでの体重配分にある。自分では両足均等か、もしくは右足体重で構えているつもりでも、クラブヘッドをボールに当てたい気持ちが強いと、いつの間にか左足体重になりがち。そこを修正すれば、ビッグキャリーも夢ではない。
左足体重で構えると、クラブヘッドがボールの上から下りてくるため、ダウンブローになりがちです。しかも、本来のロフト角よりも立った状態でインパクトを迎えてしまいます。これだとボールが上がらず、キャリーをかせぐことができません。
右足に6割、左足に4割の体重配分で構えるとアッパーブローの軌道になり、インパクトロフトも大きくなるのでボールが高く上がる。キャリーの飛距離を大きく伸ばせます。
体重配分は右6、左4ボールの右半分を見る

左足ツマ先の前にあるボールの真上を見ようとした時点で、左足体重になってしまう。右足体重にするためにも、ボールの右半分を見るように心がけ、右足に6割、左足に4割の体重配分で構えよう
インパクトも右足体重でOK

ドライバーショットでは、本来のロフト角よりもインパクトロフトが大きくならなければいけない。インパクトでも右足体重をキープすれば、インパクトロフトを増やせる
右足体重だからアッパーブローに振れる

ロフト角の小さいドライバーでボールを高く上げるには、高めのティーアップだけでなく、アッパーブローの軌道が必要。そのためには、右足に体重を多めに乗せて構え、体の軸を少し右に傾けて振ろう
朝イチショット成功の秘けつ!ヘッドスピードは「無理に上げない」

朝イチのドライバーショットは、プレッシャーがかかる。さらに、体が思うように動かないのに、マン振りをしたらミート率は一気に下がってしまう。体の動きと同様に、ヘッドスピードは徐々に上がっていくもの。まずは、連続素振りでもっとも振りやすいヘッドスピードを見つけよう。
仮にあなたのヘッドスピードが40m/秒とした場合、1番から18番ホールまでつねにこのスピードで振れると考えるのは間違いです。スタートから徐々に上がっていき、中盤でMAXを迎えたら、疲れてくる終盤は遅くなると考えましょう。グラフにすると一直線ではなく、ゆるやかな山なりの曲線を描きます。
にもかかわらず、朝イチのドライバーショットでHS40m/秒を出そうとすると、振り遅れてミスにつながってしまう。朝イチは自分が心地よく感じるスピードで振るように心がけると、ミート率は上がります。
速くも遅くもなく心地よいと感じるスピードで振る

小さなスイングからの連続素振りで心地よいスピードを見つける

自分が心地よいと感じるヘッドスピードを見つけるには、連続素振りがオススメ。最初は肩から肩までの小さい振り幅で行なう。その際の注意点は、腕だけでクラブを振るのではなく、体を使って振ること。
ゆっくり目のスピードから徐々にスピードを上げていくと「このスピードなら無理なく振れる」と感じる速さが見つかる。それが朝イチのショットに相応しいスピードだ
ストレッチの役割も含めて大きく振る

連続素振りでスピードを徐々に上げていくときは、振り幅も大きくしていく。最終的に大きめのトップからフィニッシュまで振り抜くが、その形から左打ちのつもりでフィニッシュまで振り抜く連続素振りを行なうと、ストレッチ効果もあるので、体がほぐれて関節の可動域が広がる
ボールが「沈んでいたら打ち込む」「浮いていたら払い打ち」

ラフからのショットは、ボールのライによって打ち方を変えよう。ボールが半分以上沈んでいたら上から打ち込む、ボールが半分以上浮いていたら払い打ち。距離感は、沈んでいるときは1クラブ上げる、浮いているときは1クラブ下げる。
沈んだボールはハンドファーストに構える

ボールが半分以上、ラフに沈んでいるときは、ボールの上からクラブヘッドを入れる「打ち込むイメージ」で振り抜きましょう。ボールの位置は、スタンスの中央よりも右にセット。ハンドファーストに構えることによって上から打ち込みやすくなります。
注意点はスイング中、腹筋に力を入れておくこと。ラフに負けずに振り抜けるようになります。
浮いたボールはアッパー気味に打つ

ボールが半分以上、ラフから浮いているときは、払い打ちが有効です。ボールをスタンスの中央よりも左にセットして、ほうきでボールを払うイメージで打ちましょう。
ヘッドの動き自体はスイングの最下点をすぎてからボールをとらえるので、アッパーブローの軌道になる。ボールにヨコの回転が加わりにくいので、左右に曲がりにくくもなります。
スプリットハンド

浮いたボールを打つドリルとしては、スプリットハンドでクラブを握ってボールを打つ練習がオススメ。ボールをヨコから払い打つ軌道が身につく
クロスハンド

沈んだボールを打つドリルとしては、クロスハンドグリップでクラブを握ってボールを打つ。この練習をすると上から打ち込める感覚がつかめる
「ボールを投げるリズム」で打ってグリーン面にキャリーさせる

アプローチの距離が20ヤード以上離れると、ボールからグリーンエッジの距離も長くなるので転がしでは寄せにくい。そんなときは、打球のファーストバウンドがグリーン面に落ちてからピンに向かって転がるアプローチを打ちたい。そのためのコツをレッスンする。
まずは、ボールを右足ツマ先の前にセットします。両手は左足太モモの内側の前なので、アドレスは両腕とクラブで小文字の「y」の形ができます。
このアドレスにするとロフト角が立った状態でインパクトを迎えるので、グリーンに落ちたあと打球がピンまで転がってくれます。スイング中はこの「y」字を崩さないように、体の回転を使ってクラブを振り続けましょう。

アドレスで小文字の「y」の形を作る

スイング中は「y」字の形を崩さないように、体の回転でクラブを上げて下ろす
前傾姿勢を崩さずに目標を見る

ボールの落としどころまでの距離が長くなるとルックアップをしがちになるが、これはミスのもと(×)。クラブヘッドがボールをとらえるのを確認するまで顔は地面に向けて置く。インパクト後にボールを目で追うときも、上体を起こさず前傾姿勢をキープしたままボールを追う見方をしよう

クラブはロフト角52度前後のウエッジがクオススメで、打球は30ヤードの約半分、15ヤード前後にキャリーさせたい。距離感の出し方は、ボールが落ちてから転がるスピード、落ちる位置まで飛んでいくスピードを逆算して、クラブを振る大きさやスピードを決める。距離感がうまくつかめない人は下手投げでボールを投げて寄せるイメージを描き、そのときの腕を振る大きさやスピードを再現するスイングで打つと意図した距離感を出せる
いかがでしたか? たくさん練習して苦手克服しましょう!

レッスン=阿河徹
●あがとおる/1976年生まれ。米国にてゴルフスイング理論、ゴルフ経営学を学ぶ。UFGTF資格取得。帰国後、内藤雄士ゴルフスクールにてレッスン活動を行なう。2012年独立後、男女ツアー・プロのコーチとしてツアーに帯同。50人以上のプロゴルファー、3万人以上のアマチュアゴルファーを指導している。

レッスン=森山錬
●もりやま・れん/1996年生まれ。レッスンは3カ月先まで埋まっている大人気プロ。平均飛距離300ヤー以上のドライバーショットを放つ。Instagram(@rengolf_54)で配信中の動画も大きな話題を呼んでいる。著書に「ゴルフは右手の使い方だけ覚えれば上手くなる(日本文芸社)」。Futako Golf Club主宰。

レッスン=大西翔太
●おおにし・しょうた/1992年生まれ。15年から青木瀬令奈のコーチを務め、トーナメントではキャディバッグも担ぐプロコーチ。18年にPGAティーチングプロA級資格取得。わかりやすいゴルフ理論に定評があり、ゴルフメディアにも多数出演している。メンタルトレーナー、整体師の資格ももつ。

レッスン=大庭啓
●おおば・あきら/1969年生まれ。芹澤信雄が主宰する“チームセリザワ”の一員。2000年のプロテスト合格。2010年から藤田寛之のスイングサポートコーチを務め、賞金王のタイトル獲得に貢献。海外メジャーにも同行し、サポート。アマチュアへのレッスンも精力的に行なっている。
構成=山西英希、編集部
協力=井山ゴルフ練習場、Futako Golf Club、富士平原ゴルフクラブ、船橋カントリークラブ
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