
女子プロ4人が教える「パットがすぐ上達する秘訣」!悩みは即解決
タッチが強すぎたり、弱すぎたりで距離感が合わない……
ストロークの軌道もフェースの向きも安定しなくて方向がズレてしまう……
パットの悩みはいろいろあるけどどうやって直していいかがわからない人はすぐに修正できるこのヒントをお試しあれ!
このイメージいただき! 大きな板をワキに挟む感じでヒジを体から離して肩と腕の五角形をキープ!


方向性がズレるミスが激減しました!
五角形を作る

以前はヒジを体につけていたが(左)、ワキをあけてヒジを体から離し、肩と腕の間に五角形を作るフォームに変更した(右)
手は使わない

手は使わず、肩と腕の五角形をキープして打つ。大きな板をワキに挟む感じで、体と腕の動きを別々にするイメージが効果的。
手先で操作

自分の感性に頼りすぎるとクラブを手先で操作してしまい、軌道もフェースの向きも安定しない。
フェースの開閉を抑える

ボールの近くに立ち、フェースの開閉(ローテーション)を抑えれば、狙ったラインに真っすぐ打てる。
機械になったつもりでオートマチックに打つ
パットは悩み出すとキリがないですよね。私も悩みすぎて打ち方がわからなくなりましたが、構え方を変えたらストロークが劇的によくなりました。
ポイントは、ヒジを体から離して軽く曲げ、肩と腕の間に五角形を作ること。大きな板をワキに挟む感じで、体と腕の動きを別々にするイメージです。そして、その五角形をキープし、機械(ロボット)になったつもりでオートマチックに打つ。ボールの近くに立ったほうがうまく打てますよ。
体がブレない! ゆるまない! 腹筋に力を入れて「肩の上下動」で打つ


テークバックは左肩を下げ、切り返し以降は右肩を下げる。
両手をクロスさせて、肩の動かし方を正しく理解しよう
体がブレない

フィニッシュまで腹筋に力を入れ続けると、体幹がしっかりするうえに、安定したストロークになる。
左右に揺れる

体が左右に揺れたり傾いたりする人が多い。こうなるとインパクトがゆるんでしまい、ショートしやすくなる
クラブの裏側を支える

「両手の中指、薬指、小指でクラブの裏側を支えるように握り、親指には力を入れない。結果、一体感が向上し、タッチがよくなりました」(鶴岡)
ストレートの軌道

厳密にはストレートにならないが、ヘッドを真っすぐ引いて真っすぐ出す意識でストロークする
ボールに力がしっかり伝わりショートしにくい
体が左右に揺れると、フェースの真芯に当たらなくなり、距離も方向もズレてしまう。とくにロングパットでこの症状が顕著になり、3パットのミスを招いている人が多くいます。
これを防ぐために、私は腹筋に力を入れて「肩の上下動」でストロークを作ります。テークバックは左肩を下げ、切り返し以降は右肩を下げる。この動きでフィニッシュまで腹筋に力を入れ続けると、体がブレなくなり、インパクトでボールに力がしっかり伝わるぶん、ショートのミスが減りますよ。
チェック&修正① 利き目の真下にボールを置く



人それぞれに“利き目”があり、物を見るときは無意識に利き目で見ようとする。パットでもこの利き目が大事で、左右どちらか、自分の利き目の真下にボールを置く。利き目ではないほうの目で見ると、軸が傾いたりヘッドアップにつながってしまう(×)
チェック&修正② ボール位置でショートパットが決まる

ボール位置が利き目の真下から、少し左右にズレるのはOK。大きなズレは、ボール位置が右すぎるとヘッドがスクエアに戻る前に当るのでプッシュ(×左)、左へ置きすぎると引っかけが出やすくなってしまう(×右)。ショートパットがカップからズレる人は、とくにこの注意が必要だ。
チェック&修正③ ライ角どおりに構える


ボールの線とパターヘッド上にあるラインなどを合わせても、ソール面が地面にぴったりつく“ライ角どおり”に構えていないのはズレのもと。「トゥ側を浮かせて構える人が多い(×)ですが、打点とフェース向きがズレるので距離感と方向性が不安定になってしまいます」(菊地)
チェック&修正④ ショットの持ち球に影響されない
ショット時の持ち球がフェードの人は出球を左に、ドローの人は右に打ち出すことに慣れているため、肩のラインがスクエアになっていない傾向があり(×)、その肩の向きのせいでストロークや打ち出し方向が乱れる。持ち球によって無意識にズレが出やすい部分なので、肩のラインをチェックしてスクエアな向きにしよう(〇)
ミスパットの原因の8割は構え! 4つの方法でアドレスをチェック&修正

距離感が合わない、狙ったラインに乗らないなど「パターが苦手」な理由もさまざまですが、まずは“アドレス”を見直してみましょう。そもそも打ち出したい方向を向いていないことが原因で、打点やラインのズレが起こる人がたくさんいます。
きちんとターゲットを向いた構えは、パターやボールのセットの仕方、利き目での見方などセットアップで作れます。4つのチェックポイントと修正法をお教えするので、ひとつずつ実践してアドレスを正してください。
いかがでしたか? パットの苦手意識を解消する参考にしてみてくださいね。

蛭田みな美
●ひるた・みなみ/1997年生まれ、福島県出身。164㎝。16年のプロテストに合格。苦手意識があったパットを克服し、23年に悲願のツアー初優勝を達成。25年シーズンは、富士フイルム・スタジオアリス4位。ユアサ商事所属。

鶴岡果恋
●つるおか・かれん/1999年生まれ、神奈川県出身。166㎝。18年のプロテストに合格。トータルドライビングはつねに上位で、飛んで曲がらないドライバーが武器。25年シーズンは、大東建託・いい部屋ネットレディス2位。明治安田所属。

菊地明砂美
●きくち・あさみ/1985年生まれ、北海道出身。163cm。2010年のLPGAプロテストに合格し、ステップ・アップ・ツアーを中心に活躍。現在は、レッスンなどインストラクターとしての活動も精力的に行なっている。遠藤電設所属。
構成=小山俊正、岡田豪太
写真=田中宏幸

































