
通算6勝の女子プロのスイング解説!磨き抜かれたサステナブルな振り方
今シーズンの女子ツアーは、ベテラン勢の活躍も目立つ。20代の若手に負けない好成績を上げる30代の実力派選手のスイングをピックアップして、アマチュアが参考にしてほしいポイントを解説!
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アドレス~バックスイング

上体が先に体重移動してクラブがあとから動く
アドレスは全体的にリキみがなく、いつでも動き出せるような雰囲気です。グリップはスクエア、ボールの位置はやや中央寄りなので、インサイド・アウト軌道のドローをイメージしているように見えます。クラブヘッドのお尻側が少し浮いており、フェース向きはシャット気味。バックスイングでは上半身が先に右足の上まで移動し、それにつられてクラブが引きずられるように動き出します。
トップ~切り返し

以前よりトップを浅くし切り返しで負荷をかけている
トップポジションは数年前の藤田選手よりもコンパクトになっていますが、じつはここからの出力は昔よりも上がっています。理由は、切り返しのタイミングが早くなったから。クラブが上がりきる前にダウンスイング方向へ力をかけはじめているので、トップがコンパクトになっても体やシャフトには強い負荷をかけることができます。大きく動くほど飛ばしに有利とはかぎらない、ということです。
ダウンスイング~インパクト

ダウンスイング以降では自分でクラブをコントロールしないようにしているのでしょう。切り返しで骨盤を左へ向けて踏み込む準備をしたら、あとは下りてきたクラブの通り道を邪魔しないよう、タイミングよく地面を踏むだけ。とにかくロスが少ない効率的なスイングです。昨今、男子顔負けの飛距離を出す女子プロも多いですが、藤田選手のスイングは体への負荷も少なく、アマチュアゴルファーにとっても参考になります。
フォロースルー

クラブの動きをまったく邪魔しないフォロースルー
シャフトが地面と平行になったときには左右の手の位置が入れ替わっていて、ローテーションが適度に行なわれているのがわかります。アドレスでグリップがスクエアでしたので、この動作はフェースをスクエアに保つために必要です。体幹を必要以上に反らず、フィニッシュに向かっておだやかに体が起きていくのも体にやさしい。フィジカルやパワーに頼りすぎないことが、長く活躍できる秘けつとなっています。
神ワザPoint

切り返しの力をかけるタイミングを早めることで、トップはコンパクトに収めている。ポイントはその後すぐに力を抜いていること。動き出したクラブの挙動を邪魔しないことで、効率的にスイングスピードをかせいでいる。
いかがでしたか? ぜひ、レッスンを参考にしてみてください。

藤田さいき
●ふじた・さいき/1985年生まれ、静岡県出身。168cm。2005年のプロ入りから今季まで、ツアーに出続けている大ベテラン。通算6勝をあげ、5月の「ワールドレディス サロンパスカップ」でも申ジエとプレーオフの熱戦を演じた。JBS所属。

解説=大川夏樹
●おおかわ・なつき/1988年生まれ、神奈川県出身。マンツーマンを中心に、多くのアマチュアゴルファーをレッスンする人気コーチ。SNSでの発信に力を入れており、若い世代からも支持がある。
Instagramアカウント:natsuki72_golf
写真=小林 司、ゲーリー小林
※選手の成績やデータは6月14日現在
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