ピンに寄せるアプローチを女子プロが解説!ラウンド前に絶対やるべき簡単ドリル

スコア100の壁を越えたい、100を打ちたくない人へ、三浦真由コーチが紹介する簡単ドリル。

前号の「スライス、フック、ダフリ、トップを防ぐ」が好評につき、今月は「ピンに寄せるアプローチ編」を掲載。

”ラウンド直前”のアプローチ練習は、このドリルで準備万端だ!

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目からの情報で自然に決まる

目標を見て投げれば距離が合う。それはスイングも一緒です!

コースに出る前に30、40、50ヤードの距離感を磨いておきましょう。飛距離の打ち分けに大事なことは、振り幅よりもまずは視覚。なぜならば、目からの情報で目標までの距離に応じたアドレスの形や振り幅が自然と決まってくるからです。

仮に30ヤード先に目標があるとしたら、その目標を見ながら素振りを行なってください。すると、適正なスイングをするためには、スタンス幅は両足の間に靴が1・5足ぶんくらいあく広さになる。少なくとも足を閉じたり、極端に広いスタンス幅にはなりません。振り幅も腰の右側から左側ぐらいかな、と感じるはずです。その素振りどおりのアドレスとスイングで打てば、距離感に関しては大きな誤差が出にくくなります。

目標までの距離が何ヤードあるのかを確認したら、目標を見ながら素振りを繰り返す。
すると、その距離に対して適したスタンス幅や振り幅を徐々につかめてくる

素振りでの感覚は状況によって臨機応変に

目標を見ながらの素振りは普段の練習から行なってほしいが、ただしこれはあくまでも目安。コースではボールからピンまでの傾斜の度合いやライなどによって、振り幅が変ってもOK。大切なのは目標を見ながら素振りを行なったときの感覚を実際のショットに活かすことだ。

普段からボールを投げて感覚を養う

視覚からの距離感は、普段から自分の感覚を磨いておこう。オススメは軟らかいボールを下手から投げる動き。自宅なら5、10、15ヤード先にカゴを置き、そこに向かってボールを投げ入れると、距離感を出す感覚が養われていく。

ボール1個ぶんでも打ち出し角は変わる

上級者が上手に寄せるのは、ライやグリーンの形状、ピン位置によってアプローチの種類を変えているから。ワンパターンの球筋ではなく、状況に合わせて”寄せやすい”アプローチは100切りの人たちも身につけ、実践してほしいです。

球筋の打ち分けは”ボール位置”を変えるだけで一気にバリエーションが増えます。アプローチではボールをスタンスの真ん中にセットし、少しハンドファースト気味に構えている人が多いと思いますが、ボール1個ぶん右に置くとロフトが立つため、打ち出し角が低くなってランが増える。この球筋は、ピンまでの距離があるときに有効です。

スタンスの真ん中からボール1個ぶん左に置いたときはロフトが大きくなるため、打ち出し角は高くなってランを減らすことができます。このボール位置を変えるのと同時にサンドウエッジ、アプローチウエッジ、ピッチングウエッジの3本を使えば、それだけで9種類のアプローチを打ち分けることができます。

ボールを上げてから転がすピッチ&ランで寄せるときは、ボールはスタンスの真ん中にセットする
転がして寄せたいときはボール1個ぶん右に置く。ロフトが立つので打球は低く出てランが増える
高く上げて止めたいときはボール1個ぶん左に。ロフトが寝るので高く打ち出せてランを抑えられる

肩のラインと両腕でできる三角形を崩さない

大きく飛ばす必要はないので、体は大きく動かさない。アドレス時に肩のラインと両腕でできる三角形をキープしたままクラブを上げて下ろすイメージをもってスイング。スタンスは肩幅よりも狭くしてスクエア、クラブは通常のショットよりも気持ち短めに持とう。

クラブを短く握るのは、アプローチでは鉄則。ボールと体の距離が近くなるので
ミートしやすくなる

飛距離を抑えたいときは手首をゆるめて振り幅を小さく

アプローチで手首を固めてしまうと、インパクトが強くなり、予想よりもボールが飛びすぎてしまう。飛距離を抑えたいときは、あえて手首をゆるめて振り幅を小さくする。グリッププレッシャーもできるだけ弱めにしたら、あとはクラブヘッドの重みを感じながら下ろすだけでOK。

グリッププレッシャーが強いと、インパクトも強くなってしまうので要注意

フェースを上に向けてからクラブを握る

ボール位置はスタンスの中央、フェース向きはスクエア。グリップエンドをおヘソに向けると、ややハンドレイトの構えになってフェース面が少し上を向く(上)。スイング中はグリップエンドをおヘソに向けたまま振ると、ボールの打ち出し角を高くできる。

最後にもうひとつ、コース内では砲台グリーンやピンがグリーンエッジから近いとき、グリーン面が下り傾斜など、ボールをかなり高く上げると寄せやすい場面が訪れます。「高く上げるのは難しいのでは?」と思うかもしれませんが、アドレスを少し変える必要はあるものの、打ち方は通常のアプローチと同じでいいのです。

クラブはサンドウエッジで、ボールの位置はスタンスの真ん中。クラブフェースを目標に対してスクエアに合わせたら、グリップエンドを自分のおヘソに向けましょう。すると、両手がボールよりも少し右にくるハンドレイトの構えになり、同時にフェース面も少し上を向く。それを確認してからクラブを握り、肩のラインと両腕でできる三角形を崩さずにクラブを振れば、打球は自然にいつもよりも高く上がります。

イチ、ニー、サーンのリズムを崩さない

ヘッドを早くボールに当てたいという気持が強いと、打ち急いでミスが出てしまう。「私は打ち急ぎを防ぐために“イチ、ニー、サーン”と口ずさみながらクラブを振っています。イチでアドレス、ニーでトップ、サーンでボールを打つイメージです」(三浦)。

ボール位置の「右すぎ」に注意

ボールを右に置くとロフトが立つので、高く上げるアプローチには適していない。右すぎるボール位置はインパクト時に上体が目標方向に突っ込みやすくなるため、ミスヒットにつながってしまう。必ずスタンスの中央にボールをセットしよう。

いかがでしたか。ラウンド前にぜひアプローチの練習を実践してみてください!

レッスン=三浦真由
●みうら・まゆ/神奈川県出身。
埼玉栄高校卒業後、レッスンの道へ進みLPGAティーチングプロA級を取得。「明るく楽しく」がモットーのわかりやすいレッスンが好評。現在、東京都の「有明ゴルフスタジオ」や神奈川県の「トピックゴルフクラブ」「ザ・リアルスイング ゴルフスタジオ」でレッスン活動を行なっている。

構成=山西英希、編集部 
協力=東京ゴルフスタジオ

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