
歳をとっても飛距離をアップさせるには?丸山茂樹のスイングを解説
体が硬くて思いどおりに動けない。年を重ねて柔軟性が落ちて、飛距離も落ちてきた。そんな人たちにマネてほしいのが、ベテラン選手のスイング。
40代後半からマイナーチェンジしたプロのスイングは、飛距離を大きく伸ばすポイントが満載だ!
捻転を抑えて体の負担を少なくする

丸山選手の特徴は、手首(コッキング)を使ったバックスイングですね(③)。正面から見ると、左肩の高さにクラブが上がったときのポジションでクラブが地面に対して垂直に立って見えるはずです。これは両ヒジの間の距離を変えずに、両腕とクラブを体の前に置いて振れるのがメリット。
腕ではなく体のターン主体で振れるので、ブレが少なくミート率が上がります。ただし、手首を使ってこねてしまうのはNG。フェースの向きが安定しなくなるので注意してください。
スイング全体を見ると、伊澤選手と同様に上下の捻転差を広げず、体全体で回るボディターンで振っています。捻転差を無理に広げようとすると、体が硬い人やシニアは上半身と下半身の動きのバランスが悪くなる。体にかかる負荷も大きくなるので、痛みが出るなど故障しやすくなります。
体全体を同時に回したほうが回転量も大きくなり、軌道や入射角が安定する。ミート率が上がってボールを芯でとらえれば、必然的に飛距離も伸びる。柔軟性やパワーを必要としない飛ばしスイングなので、ぜひトライしてみてください。

いかがでしたか? ミート率をアップさせるために練習しましょう!

丸山茂樹
●まるやま・しげき/1969年生まれ、千葉県出身。169cm、73kg。国内ツアーで活躍後、2000年から米ツアーに参戦。2年目に初優勝し、通算3勝を手にした。19年は自身の誕生日にシニアツアーデュー。セガサミーホールディングス所属。

解説=樋村隆二
●ひむら・りゅうじ/1976年生まれ。エースゴルフクラブ千葉のチーフインストラクター。プロのスイング研究に余念がない。それをアマチュアに合わせて教えるレッスンに定評があり、ほとんどの生徒がベストスコアを更新している。
写真=相田克己
取材=千葉オープン