
渋野日向子以来の偉業!米ツアー期待の女子プロは現役大学生だった
ニュースだけじゃ伝わらない米女子ツアー選手たちの魅力を毎月、現地からレポートします!
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学業とツアーの両立 現役大学生プロの奮闘

米ツアー3年目のローズ・チャンは、スタンフォード大学に通う現役大学生でもある。学業とツアーを両立するプロゴルファーはごく少数だ。「両立はすごく大変だと思う。どの試合に出場し、いつテストの勉強をするのか、ほかの選手に比べて心身ともにキツいはず」とは、米国ゴルフ雑誌ゴルフウィークのシニアライター・ニコルス氏のコメント。
チャンは学校に通うことの意味を報道陣にこう述べている。「なぜ、どちらかに絞らないの?と、ときどき聞かれます。私は”学校に行けること”を、すごく大きなチャンスだととらえています。仕事をしながら学校で教育を受ける機会がすべての人にあるかというと、そうじゃないと思うので。今までも興味深いことを学びながらゴルフをしてきたので、卒業まで両立できると思っています」。
ただ、転戦しながら、オンライン授業や課題もこなして、睡眠時間も確保する、というのは無理だと学んだ。そこで、今年から冬学期だけ授業を受けることに決めたという。今のペースだと27年に卒業予定だ。

の際の会見での1コマ
チャンの動向は、何かあるたびに話題に上がる。米ゴルフ界で一目置かれる選手だからだ。チャンは世界アマチュアランキング1位に歴代史上最長の141週も君臨し、その後、プロ宣言してはじめて挑んだ23年のミズホ・アメリカズオープンで初優勝を遂げた。19年の全英女子を制した渋野日向子以来の米ツアープロデビュー戦で初出場・初優勝という偉業だった。
24年も1勝をあげ、パリ五輪に出場するなど順調にキャリアを築いているが「鮮烈なプロデビューを飾ったぶん、昨年の結果だと物足りないという印象が強い。世界ランク1位のネリー・コルダのように、米ツアーの顔になってくれることを期待されている選手」とニコルス氏は米国ファンの思いを代弁する。
冬学期は学業に専念し、3月下旬のフォード選手権からゴルフに集中する。21歳の大学生はファンの期待に応えられるだろうか。
いかがでしたか。ローズ・チャン選手のこれからの活躍に期待しましょう!

Rose Zhang/ローズ・チャン
●2003年生まれ、アメリカ出身。23年から米女子ツアーに参戦。同年「ミズホ・アメリカズオープン」で優勝。24年は「コグニザント・ファウンダーズカップ」優勝。今季の活躍にも期待がかかる。
写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「SportsIllustrated」などスポーツ誌に写真を提供。
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