
アプローチが簡単に上達するコツ!人気コーチが解説
クラブやボール、弾道計測機の進化によってスイングデータの分析も日々進み「構え方、振り方、打ち方」も日々進化している。
その最新の理論を学び、多くのアマチュアを上達させている若手コーチが、アプローチ、バンカー、パッティングの”今どき” の上達法をレッスン!
アマチュアのみなさんに「コレを教えたい!」と厳選した『50』の最新版の寄る技、入る技で、ショートゲームがうまいゴルファーになろう!
「今どきの上達法はコレです!」と次世代を担うフレッシュな教え上手たちがレッスン!
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【Lesson01】両手の動きをそろえよう!ウエッジ2本の間隔を変えずに振る


ゴルフは1本のクラブを2本の腕で振るのがメリットである反面、デメリットになることもある。理想は「両腕とも均等、力加減やスピード感をそろえる」ですが、これができているかは、片手ずつ持ったウエッジを同時に振ることで確認できます。
ウエッジ2本の間隔を変えずに振り続けられると、両手・両腕はどちらも正しいスイングテンポや軌道、入射角で振れている。片腕が邪魔をしていない、ということになります。
簡単にできるチェック法なので、すぐに試してみてください。「ウエッジの間隔がキープできない」人はレッスン02から04で修正しましょう!
バックスイング側のウエッジの動きのエラーでダフリ・トップの原因がわかる
【Lesson02】右手側が離れてしまう→右ヒジが「曲がる、引ける」に注意

右手のコックや右ヒジをたたむのが早すぎる、右ヒジが引けてしまうなど、右手・右腕の運動量が左側より多すぎる。いずれもインパクトまでに縮めたものを伸ばす動きが入りやすいのでダフる。「ダフリと紙一重のトップも出やすい。右腕を長く使うイメージをもちましょう」(大原)

【Lesson03】左手側が右手側を追い越してしまう→左腕の「リードしすぎ」に注意

左腕で押してバックスイングする動きが強すぎる。ダウンスイング時も同様に、左腕を引く動きで振り戻してくるので、左サイドが詰まったり左肩が上がったりするため、前傾が上下しやすくてダフる。修正法は、左側の出力を抑えるか、右手をもっと使う意識をもつことだ。

【Lesson04】右手側のフェースが開いてしまう→クラブが寝る「あおり打ち」に注意

フェース向きもチェック。多いエラーは「右手だけがフェースを開く動きをする」で、クラブが寝てしまうのでクラブがインサイドから入りすぎる。すると、あおり打ちになりやすく、あおると右肩が下がるのでヘッドが早く落ちてしまう。シャンクが出る危険性も高くなる。

【Lesson05】ミートの秘けつ!胸と手元の距離を一定に保とう!

アプローチの現性を上げ、ダフリ・トップなどのミスを減らすための絶対条件は「胸と手元の距離を変えない」ことです。手元が胸に近づくようにバックスイングをするアマチュアが多いですが、これはNG。ダウンスイングで手元をもとの位置まで正確に戻さなければならなくなるので、再現性が低くなってしまいます。
【Lesson06】手首はノーコックでアクション不要!

通常のアプローチの場合、ズバリ”ノーコック”で打つのがオススメです。胸と手元の距離がキープできても、手首でヘッドを操作してしまうと不確定要素が増えてミスにつながりやすい。「ノーコックで胸の回転のみで打つ」ことが、シンプルかつイージーな打ち方です。

【Lesson07】手は使わない!足の「踏み替え」でスイングをしよう

手元でクラブを操作すると、コックが入ったり、シャフトのトルクに負けてフェースが開いたりするので、スイング中は下半身の大きな筋肉に仕事をさせてください。右足と左足を「イチ、ニ」と交互にリズムよく踏むイメージだとわかりやすいでしょう。バックスイングで左足を踏み、切り返し以降で右足を踏んでいくとスムーズにスイングできます。
【Lesson08】胸と手元の距離を変えないコツ

アドレスで作った右腕の長さをスイング中に変えないことが、胸と手元の距離をキープするのには必要不可欠。このとき、右ワキの”締まり”を感じながら、体の回転と右腕全体の動きを同調させるようにしましょう。腕が”ねじれる”動きをできるだけ排除し、バックスイングでフェースが開きたがる動きに拮抗するようにグリップ内の圧力をかけていきたいです。
【Lesson09】カップに向かってまっしぐら!右手のひらor左手甲でフェース面を意識しよう!

アプローチはフルショットよりもスピードが落ちるので、フェース向きを感じやすく、向きを感じることで、打球方向や出球の高さをうまくコントロールできるようになります。フェース向きをイメージする部分は、体でいえば右手のひらか左手甲。どちらでもOKなので、自分がより「フェースの向きを敏感に得やすい」と思うほうを意識してください。
【Lesson10】適正は「片手打ち」でチェック

「インパクト時のフェース向きは目標に対してスクエア」は、基本中の基本。右手のひらは右手1本打ちで、左手甲は左手1本打ちを行なって、右手のひら、左手甲のどちらをフェースに見立てたほうがスクエアに向けたインパクトを作りやすいか、チェックしてみましょう。
【Lesson11】フェース向きを感じにくい人は「スプリットハンド」で振ってみよう!
「そもそもスイング中にフェースがどこを向いているのかわからない」という人は”スプリットハンド”で振ってみましょう。両手を離したグリップで振ると、フェースローテーションがしにくくなる。アドレス時のスクエアな向きをキープしたまま振り続けられるので、スイング中の各ポジションでのフェース向きを確認してスクエアを体感してください。

【Lesson12】スクエアフェースで振り続けるとボールがフェースに乗る!
スクエアなフェース向きは「体の回転に対して」というのも大きなポイントで、スクエアに向けていると、ゆっくり振ったときはボールをフェースに乗せたままフォローを出せます。これも「体の回転に合わせてフェースをスクエアにできているか」の確認になるので、スプリットハンドと合わせて行なってみるといいですよ。
【Lesson13】ヘッドがスルっと抜ける!地面へのファーストタッチはバンスから!

ダフらないようにボールをクリーンに打とうとしてもチャックリやトップが出てしまう人は、インパクトの仕方のイメージを「ボールとヘッド」ではなく「ソールと地面」に変えてください。ヘッドを刃(リーディングエッジ)からボールの下にきっちり入れるのではなく、ボール手前の地面にバンスのうしろ側を当てる。このコンタクトイメージは、ヘッドが刺さってしまうことが多い人にはかなりオススメです!

端な手首のタメやハンドファーストを作り出すので、失敗
(ミス)につながる危険性が高まってしまう

をボール手前の地面にコンタクトさせる”打ち方にする
と、地面に刺さる要素がなくなります」(大原)
【Lesson14】ヒザ立ち素振りで試すと「刺さらない」が明確にわかる

「地面に刺さらずにヘッドがきれいに抜けることをはっきり体験できるのがヒザ立ちでの素振りです」と大原。やって見せてもらうと”ソール後方のバンスから”入れるスイングは、何度振っても、どこにヘッドが落ちてもヘッドがスルっと抜けていく(○)。刃から入れていくパターンも見せてもらったが、ヘッドが刺さる(ダフリ)だけでなく、地面に弾かれ(トップ)、フェースの向きまで変わってしまう(×)。どちらが有効かは一目瞭然だった。
いかがでしたか。アプローチの技をぜひ実践してみてください!

大原健陽
●おおはら・けんよう/1996年生まれ、広島県出身。東北福祉大学ゴルフ部を経て、奥嶋誠昭プロコーチのもとでスイングとギアの知識を深く学ぶ。現在は「THE REAL SWING GOLF STUDIO」(神奈川県横浜市)で多くのゴルファーのレッスンやクラブフィッティングを行なっている。

吉本裕貴
●よしもと・ゆうき/1996年生まれ、千葉県出身。東北福祉大学ゴルフ部出身。千葉県旭市にある「ゴルフプラザ72」を拠点に、アマチュアやジュニアへのレッスン活動をしながらトーナメントにも参戦。自ら工房(JAM’s GOLF LABO)を営むほど、ギアへの深い造詣をもつ。
構成=編集部、石川大祐
写真=田中宏幸
協力=日神グループ 平川カントリークラブ
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