スイングが安定しない原因はグリップにあり!基本の握り方って?

“なっち先生”こと大谷奈千代が、コーチに転身して気づいた「プロとアマチュアの考え方の違い」は、スイングの改造や強化以上にスコアアップの効果がある。そこで「頭と心の中を変えるレッスン」を紹介します!

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おろそかにしがちな基本グリップの握り方を直そう!

グリップも先人たちの研究成果の賜物。ハリー・ヴァードンが生み出したオーバーラッピングは教本にも載り、現在のスタンダードな握り方となっているが「右小指をからめて両手を密着させつつ、リキまなくても締まって見える握り方が○。緩んでいるように見える握り方は×です」(大谷)

アマチュアをレッスンしていて、最初に直したくなるのがグリップです。グリップはスイング全体の安定性や再現性に大きく影響する大事な部分。しかし、アマチュアは、自分にとって気持ちのいい握り方をしてしまうので、基本から外れた握り方をしている人が多いです。

PGA(日本プロゴルフ協会)の教本では、グリップの形はオーバーラッピングの握り方が基本とされています。イラストのように右手の小指を左手の人差し指と中指の間に乗せて、両手の一体化を高めます。このグリップの仕方は「物を握る」としては特殊、ゴルフならではの握り方なので、すごく握りにくいと感じるでしょう。私もゴルフをはじめたころは気持ち悪くて仕方がありませんでした。

しかし、こういった特殊な形は、先人たちの経験によって作り上げられた研究成果の賜物なのです!歴史をさかのぼってみると、18世紀ごろのゴルフの資料では、左手と右手が少し離れたベースボールグリップで握っていました。その後、ボールをもっと飛ばせる、両手に一体感が出ることがわかり、両手の間隔を近づけて握るベースボールグリップが主流になったそうです。

それが19世紀に、イギリスのハリー・ヴァードンという選手が、より両手を密着させて手の使いすぎを防ぐ効果のあるオーバーラッピングのグリップで勝利を重ねてからは、別名ヴァードン・グリップと名がつくほど、この握り方が流行り、今の基本の形となりました。その後、インターロッキングのグリップが誕生しますが、この握り方が流行ったのはジャック・ニクラスとタイガー・ウッズの影響が大きいですね。

このようにグリップも多くのゴルファーの工夫や実績があって今の基本形ができています。グリップを変えると違和感がある、そのせいでうまく振れない、当たらなくなる人は多いでしょう。でも、大事な部分を真っ先に基本どおりにしていないことが上達の妨げになっているかも!?イラストを参考にグリップを見直してみてください!

いかがでしたか? ぜひ、グリップの握り方を参考にしてください!

大谷奈千代
●おおたに・なちよ/1984年生まれ、兵庫県出身。05年のプロテストに合格。ステップアップツアー2勝、11年には賞金シードを獲得。現在はレッスンにやりがいを感じ、コーチに転身。アマチュアやプロの卵を精力的に指導している。

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