上げて打つときはどうする?ポイントは「カット軌道」

アプローチは状況に応じて、上げる球と転がす球を使い分けることがピタリと寄せる秘けつ。

この2種類のアプローチの連続写真を比較して、狙いどおりに打ち分けるポイントを解説する。

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カット軌道にすれば強く打っても飛びすぎない

上げる:ボールに近づいて構えて、アップライトなカット軌道で振る(上写真)
転がす(下写真)

林選手の「上げる」のアドレスは、オープンスタンスでボールを体の近くにセットしています(①上)。そこからアップライトのカット軌道でスイング。ボールを上げて寄せたいけど、カット軌道は入射角が鋭角になってヘッドが地面に突き刺さるのが怖い。

だから、ボールから離れて構えてフラットな軌道で振る人が多いですが、林選手のようにインパクトからフォローにかけて腰を回転させ、バックスイングでコックした手首を元に戻して打てば、アップライトなカット軌道でもクラブをきれいに振り抜けます(⑤⑥⑦上)。ボールに近づいて構えるのは、スイングがゆるみにくいからです。上げる球は大きく強く振っても飛びすぎませんから、ゆるまず思い切り振ってください。

転がすときは、アドレスはオープンスタンスですが、カット軌道ではなくインサイド・イン軌道でスイングしていますね(④下)。インサイドからクラブが入っていくと、ヘッドの入射角がゆるやかになり出球が低くなります。

インパクト後は手首のリリースを抑えて、ハンドフアーストの形を保ったままフォローへ。ロフトを立ててボールをヒットできるので、意図したとおりの転がすアプローチが打てます。

後方から見ると、上げるときは手首をリリースしているのでヘッドが見えないが、転がすときはリリースしていないのでヘッドが見えている

いかがでしたか? カット軌道ができるように練習しましょう!

林菜乃子
●はやし・なのこ/1997年生まれ、神奈川県出身。153cm。18年のプロテストに合格し、ステップアップツアーの京都レディースで優勝。20年は開幕戦のアース・モンダミンカップで10位タイに入った。ユピテル所属。

解説=真弓伸仁
●まゆみ・のぶひと/1975年生まれ、神奈川県出身。USGTFティーチングプロ。現在は東京・三鷹市の東京ゴルフスタジオでレッスン中。ゴルフが楽しくなるタイプ別のスイング作りに定評がある。

写真=相田克己、圓岡紀夫

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