
武井壮、スイングを徹底的に直す!
百獣の王こと武井壮が、プロゴルファーを目指していろいろな経験を積むのがこの企画。今月のゲストは、昨年、シニアメジャータイトルを獲得した増田伸洋。武井が目指す舞台で戦うトップシニアプロとのハーフは〝武井のスイングを徹底的に直す〞回となった。
親子鷹・増田伸洋にイチから教わる!

●ますだ・のぶひろ/1973年生まれ、千葉県出身。175cm、85kg。高校卒業後にプロゴルファーを目指し、6度目のプロテストで合格。1999年にツアーデビュー。2006年「マンダムルシードよみうり」で初優勝。23年からシニアツアーに参戦し、1年目に初優勝。24年には「日本シニアプロ選手権」でシニアメジャー制覇。シニアツアー通算3勝。
武井 壮
●たけい・そう/ スポーツ、芸能の枠を超えて活躍するマルチタレント。テレビ東京系列で「武井壮のゴルフバッグ担いでください」( 日曜朝 9:30 から) をオンエア中。YouTube「 武井壮 百獣の王国」も更新中。
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●インスタグラムアカウント sosotakei
武井 いつもはプロと一緒に9ホールプレーするところを、増田プロは4ホール目で終えて、つきっきりで僕のスイングを直していただくという回になりました。
増田 後半はだいぶよくなったよね。
武井 全部「イチから」でしたね。クラブの上げ方、振っていく向き、体のポジション、シャフトの使い方など。
増田 変な力感が多すぎ。ほかにも「あれ?」と思った。昨年、見たときと比べてアレもコレも悪いところだらけだな、と(笑)

武井 おっしゃるとおりで(笑)。それをひとつずつ直していく作業でした。
増田 まずは体重移動しすぎ! 飛ばしたいせいか、無理に体を左右に揺さぶっていて、バックスイングでは体重を右足の内側で支えてほしいのに、右足がめくれるくらい乗っていて、外側にまで体重がかかっちゃっていたよね。
武井 そうなると捻転じゃなくて、左右への動きが多くなって打点がズレてしまう。スイングの円弧もゆがんでいましたか?
増田 ゆがんでたよねー(笑)。右に動くとクラブをヨコに振っちゃうから。
武井 体重移動の仕方を変えて、クラブをタテに動かしながら体の前に置いたらヘッドの入り方が自然とよくなりましたよね! まだ打球は低く左に飛ぶミスが出るときがありますが、ヘッドの返しすぎですよね?
増田 それも、本来そんなに使わなくていいものなんだけど、自分でヘッドを返しすぎている。左ワキが締まって体をゆするから余計にインパクトのときに右ワキがあくし、左手で乱暴にヘッドを返しすぎていた。

武井 運動能力だけで「よいしょー!」と打っている。ノーコンのピッチャーみたいな感じで。
増田 せっかくうらやましい体があるのに、使い切れていないし、いらないところをムダに使っている。クラブって野球のバットより軽いんだから。
武井 軽いけど、重く感じます……
増田 体をゆすっているせいで、戻してくるのが難しくなっているせいだよね。
武井 だからクラブが遅れてくる、引っぱっちゃうんですね。負の連鎖ですわ!
増田 飛ばそうとか思うと悪くなっちゃうから、ハーフショットなどの地味な練習で直すのが大事。地味な練習が実を結ぶから!
武井 一昨年まではやっていたんですよ。片足、片手打ちとか。
増田 そういうのでひとつ直すともうひとつ、またひとつと上がっていくと思う。
武井 すでに今日の時点で、ちょっとずつよくなりました。次回は「あれ?」と感じさせない、「よくなった」といわれるようにしておきます!

武井 さて、増田プロといえば、シニアツアーでのメジャータイトル獲得おめでとうございます!
増田 ありがとうございます。レギュラーツアーでは日本タイトルとは無縁でしたが、シニアになって獲れたのはすごいうれしかった。
武井 今のシニアツアーは、レギュラーで10勝以上あげている手練ればかりじゃないですか。その錚そう々そうたるメンバーのなかで勝てたのは、ご自身のなかで何か変化を感じますか?
増田 ゴルフ的には大きく変えた感じはないんだけど、自分のなかでもう1回勝ちたいという思いと、いま息子が研修生で、ツアーでバッグを担いでもらったりしているから、息子がテストに受かってプロゴルファーになるまでは、目の前でガンバっている姿を見せないといけないという気持ちがすごくあります。
武井 そんな思いもあってのご活躍だったんですね。息子さんもよろこんだのでは?
増田 日本シニアプロを優勝したときは担いでいなくて、研修生の業務を終えてから急いで会場に駆けつけてくれたんですが「ナイスぅ」とひと言だけだった(笑)
武井 きっと「僕も!」って気持ちになったんじゃないですかね?
増田 僕はあと何年できるかわからないけど、息子はまだまだこれから。いろんな人と出会って、いろんなプレーや練習を見てほしい。本人も(片山)晋呉と回るときは「勉強する」っていっているし、ほかにも親しくさせてもらっている伊澤(利光)さんや深堀(圭一郎)さんとラウンドや練習をするときは勉強になればいいと思う。その環境を作るには、僕がそのステージに居続けないとダメなわけですから。
武井 親心ですね。

シニアのトッププロの「ゴルフへの高い理解度」を手に入れたい!ー武井
増田 僕は高校まではラグビーを、息子は野球を途中でやめてからと、ゴルフをはじめたのが遅かった。でも、50歳を過ぎてシニアに入ってからも活躍できるから焦らなくていい。レギュラーツアーには息子と同世代の選手が出ているけど「慌てるな」といっています。
武井 増田プロ自身も遅咲きの選手。50歳を過ぎてから3勝ですからね。
増田 25歳でプロテストに受かって、初優勝も33歳ですよ。息子もプロゴルファーにはなれると思うけど、そこから試合で稼げるのはひと握り。ゴルフで稼ぐためにはどうしたらいいかを勉強してくれたらいいな、と思っています。
武井 増田プロ自身も、ゴルフの理解度は高まっている感じはありますか?
増田 つねに高めるようにしています。同世代の深堀さん、平塚(哲二)さん、久保谷(健一)さんだけでなく、レギュラーに出ている若手にもいろいろ聞く。レギュラーで勝ったときはその前に、伊澤さんにヘビーラフからのアプローチの打ち方を、プロシニア選手権ではパターを替えたほうがいいと教わって勝ちました。
武井 やはり、レギュラーでは長年シードを獲り続けて、シニアになっても勝つようなプロに教わったほうがいいですね。いちばん理解度が深いと思うんですよ。
増田 ゴルフは奥深いし、うまいもん! いまのシニアプロの人たちって。
武井 今回はいま1度、スイングを作るための課題と進むべき方向が見えました。増田プロのこれからの目標はなんですか?
増田 毎年1勝が目標なので、今年も勝つ。それと、シニアでメジャータイトルは獲得しましたが、日本シニアオープンでも勝ちたい! ですね。
息子をキャディにシニアツアーを戦う選手たち

康輔さんはこれまでに、プロテストのファイナルまで進んだ経験があり、今年は合格が期待される
父のゴルフは、僕がゴルフをはじめたころの5年前よりも上手になっていますね。キャディをしていても、昔よりも今のほうが成績も出ています。そんな父からは学ぶことばかり。スイングもショートゲームもマネジメントも勉強させてもらっていますが、最近は父から風やグリーン上のライン読みの質問されることが増えて、さらに勉強になることが増えました。それが自分のゴルフに活かせれば、と思います(康輔)

貴之さんは普段は、エースゴルフクラブでインストラクターを務める人気コーチ
試合中は親子ではなく、ひとりのプロゴルファーとキャディという関係でバッグを担いでいます。試合中、父は悪いときは結構弱音を吐くタイプなので、落ち込まない、気持ちを下げないように話す。いいときは逆に余計なことをいわない、聞かれたことだけに答える、と柔軟に対応しています。父のバッグを担ぐのは誇らしい気持ちですし、こういう経験をさせてくれることに感謝しています(貴之)

羽琉くんとの初タッグの初日は、4アンダー・68の好スコアで2位タイ!
長男の羽琉(はる)は、ゴルフは遊びでしかしておらず、中学校での部活は生物部です。昨年11月のいわさき白露シニアが初キャディで、当時は中学1年生。最初、嫁(片野志保プロ)には反対されましたが、キャディバッグをカートに積んでプレーできる大会だったのでやらせてみることに。私のカッコいい姿を見せられたし、親子の絆も深まりました(光隆)
写真=竹田誉之
協力=日神グループ 平川CC