バンカーで大振りはNG!苦手なショットを克服するコツを状況別で解説

練習もラウンドも”なんとなく打つ”では、うまくならない、成功しない!とくに苦手なショットは「あれをやってみよう、試してみよう」とテーマをもって挑むのが克服の近道!

その”テーマ”と”閃き”を与えるワンポイントレッスンをお届け。次の練習やラウンドで早速、実践してみよう!

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【フェアウェイウッドの苦手克服】クリーンヒット!

フェアウェイウッドが苦手なのは、ボールにクラブヘッドを当てる練習をしていないから。「当てるように打っているよ」という人も、練習の仕方次第で一気に上達できる。

ボールにヘッドを“当てる練習”が上達の近道!

フェアウェイウッドはクラブのなかで、もっとも難易度が高い。なぜなら、長いクラブで地面の上にあるボールを打たなければいけないからです。しかも、ダフリと紙一重のゆるやかな軌道でヘッドを下ろさなければいけません。

苦手を得意に変えるには、コンパクトなスイングでボールにヘッドを当てる練習を意識的に行ないましょう。極端な話、インパクトでスイングを止めてもOK。球筋に関係なく、とにかくヘッドをボールに当てることに集中する練習が上達へと導きます。

当てる練習をしていないからチョロが出る

フェアウェイウッドはうまくボールに当てるのが難しいからこそ「当てる練習」が必要。ボールに当てる練習をしていないと、正しい位置にヘッドが戻らないのでチョロなどのミスが頻発する

大振りで打つのは「振る練習」になっている

フルスイングでボールを打っている人は当てる練習ではなく、振る練習になってしまっている。ティーアップしているドライバーならOKだが、ミートが重要なフェアウェイウッドは「当てる」に特化した練習をしよう

小さい振り幅からはじめてきちんと当てる

ハーフスイングでもいいので、とにかくボールにヘッドを当てる練習を繰り返し行なう。当たるようになったら、徐々にスイングを大きくしていくが、スイング中は頭を動かさず、軸を中心に体を回転させることを忘れずに

【アイアンの苦手克服】低い球を打つ!

林からの脱出など、低い球を打たなければいけない状況はよくある。そんなとき予想よりもボールが高く上がって枝に当たってしまったりするのは、番手ごとの打ち出される角度を認識していないからだ。

まずは高さをイメージ”見合ったクラブ選択”が肝!

あらかじめ番手ごとの「ボールが打ち出される角度と弾道の高さ」を把握しておけば、予想よりもボールが高く上がることはありません。弾道の高さを知るには、フェースの裏側を地面に着けてみましょう(写真上)そのときのシャフトの角度が弾道の打ち出し角になります。

また、低い球を打つときは、ボールの後方から立って見るよりも、しゃがんだ姿勢のほうが(写真下)どのくらいの高さで打てばいいのかを明確にイメージできますよ。

ボールの位置は通常どおり

低い球を打つからといって、極端にボールを右に置く人がいる。たしかに、ロフトが立った状態でインパクトしやすいので弾道は低くなるが、いつもと異なる打ち方になってしまうためミスショットの確率が高くなる。低く打つための工夫はクラブ選択だけで、ボールは通常と同じ位置にセットして打とう

長いクラブを短く持つ

低い球を打つのでロフト角は立っているアイアンのほうがいい。しかし、ロフト角が立ったアイアンはクラブ長が長いため、ミート率が下がりやすいのが難点。そこで、ミート率を上げるために長いクラブを短く握ろう。得意なアイアン、たとえばPWが得意なら、PWと同じ長さで握るのがオススメだ

【フェアウェイバンカーの苦手克服】クリーンヒットのコツ!

フェアウェイバンカーからのショットはクリーンに打つことが絶対条件。そのため、難しいイメージがあるが、いくつかの注意点を守れば簡単になる。

振り幅は9時-3時“両ヒザ”の高さを必ずキープする!

フェアウェイバンカーからのショットで大振りは禁物です。足場が悪いので大振りした途端、バランスを崩してダフリやトップが出てしまう(×)。振り幅は時計の文字盤の9時から3時ぐらいのコンパクトなスイングを心がける(○)。そのスイングでは飛距離が足りないと感じるときは、番手をひとつ上げましょう。

スイング中、両ヒザの高さは変えない

スイング中にヒザを伸ばしたり、アドレスのときよりも深く曲げるのは厳禁。ボールをクリーンに打つためには正確なインパクトを迎えなければいけないが、両ヒザの角度が大きく変わらなければボールをクリーンにヒットできる

アゴが目線より低ければ長いクラブでもOK

ボールがアゴから5メートル以上離れていて、自分の目線よりもアゴが低いときは長いクラブで打っても大丈夫。アゴに当たりそうな状況なら直接グリーンに乗せることはあきらめ、ロフトが寝た短いクラブを選択しよう

【バンカーの苦手克服】目玉からの脱出!

不運にもバンカーに入ったボールが目玉に……。1発で出すには、目玉からの脱出の確率が高い打ち方とやわらかくボールを出す打ち方を知っておこう。

砂に埋まったボールの下にヘッドを“潜らせる態勢”を作る!

通常のバンカーショットは、ボールは砂の上にありますが、目玉は砂のなかに埋まっています。そのため、通常よりもヘッドを深く潜らせる必要がある。

ポイントはフェースを閉じることで、なぜならばフェースを開いてしまうとソールが砂に当たって弾かれてしまうから。まずはフェースを閉じ、ヘッドが砂のなかに潜る態勢を作りましょう。ボールの位置は右足内側の前で、体重は左足に多く乗せておきます。

ボールの真上からヘッドを叩きつける

クラブを強く握ったら、ヘッドをボールの真上から振り下ろし叩きつける。叩きつける位置はボールを直接ではなく、ボールの半個ぶんうしろにへッドを下ろす。インパクトは「打って終わり」でOK。ヘッドは惰性で前に出す

やわらかく出したいときはネックから下ろす

スピンが効きにくいのでボールは止まりにくいが、ピンが手前であまり転がってほしくないときはやわらかい球を打とう。ボール位置はスタンスの真ん中よりも1個ぶん左。フェースを45度くらい開いて構えたら、体重は左足に多く乗せる。

振り下ろす際はネック側のソールをボール1個ぶん手前に向かって思い切り叩きつける。クラブを振り切ろうとせず、ドンとヘッドを落として終わり。すると、フワッとした打球で飛んでいく

いかがでしたか? たくさん練習して、苦手克服しましょう。

レッスン=阿河徹
●あがとおる/1976年生まれ。米国にてゴルフスイング理論、ゴルフ経営学を学ぶ。UFGTF資格取得。帰国後、内藤雄士ゴルフスクールにてレッスン活動を行なう。2012年独立後、男女ツアー・プロのコーチとしてツアーに帯同。50人以上のプロゴルファー、3万人以上のアマチュアゴルファーを指導している。

レッスン=森山錬
●もりやま・れん/1996年生まれ。レッスンは3カ月先まで埋まっている大人気プロ。平均飛距離300ヤー以上のドライバーショットを放つ。Instagram(@rengolf_54)で配信中の動画も大きな話題を呼んでいる。著書に「ゴルフは右手の使い方だけ覚えれば上手くなる(日本文芸社)」。Futako Golf Club主宰。

レッスン=大西翔太
●おおにし・しょうた/1992年生まれ。15年から青木瀬令奈のコーチを務め、トーナメントではキャディバッグも担ぐプロコーチ。18年にPGAティーチングプロA級資格取得。わかりやすいゴルフ理論に定評があり、ゴルフメディアにも多数出演している。メンタルトレーナー、整体師の資格ももつ。

レッスン=大庭啓
●おおば・あきら/1969年生まれ。芹澤信雄が主宰する“チームセリザワ”の一員。2000年のプロテスト合格。2010年から藤田寛之のスイングサポートコーチを務め、賞金王のタイトル獲得に貢献。海外メジャーにも同行し、サポート。アマチュアへのレッスンも精力的に行なっている。

構成=山西英希、編集部
協力=井山ゴルフ練習場、Futako Golf Club、船橋カントリークラブ、富士平原ゴルフクラブ

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