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“難病”と戦う33歳・米女子プロゴルファー!病気に打ち克ち「初優勝」を果たす

ニュースだけじゃ伝わらない米女子ツアー選手たちの魅力を毎月、現地からレポートします!

今回は、22年8月のCP女子オープンで初優勝を果たしたポーラ・レト選手についてです。

馴染みのない難病とともに戦うタフガール

22年8月のCPカナダオープン、33歳のポーラ・レト(南アフリカ)が米ツアー初優勝を果たした。勝利のご褒美として、今オフに兄と旅行する。

「私が住んでるフロリダへ、3週間ほど遊びに来るんです。5日間ぐらい一緒に旅をしようと計画しています」。

とくに楽しみにしているのは食事だという。

「タイ料理が好きだから、チキンレッドカレーは食べたいですね。でも、辛すぎるのは苦手だから辛さはレベル1で。メキシコ料理のフィッシュタコスも食べたいかも。お酒ですか? ほぼ飲まないです」。

お祝いの食事とはいえ〝ヘルシー志向〟なのは、17年に診断された全身性エリテマトーデスの影響が大きい。この病気は本来、体を守る働きをする免疫系が自分自身を攻撃してしまい、さまざまな臓器に炎症や障害を起こす自己免疫疾患である。馴染みのない難病のため、発症した当時は自分の身に何が起こってるのか理解するまで時間がかかったそうだ。

体の不調は結果に直結した。予選落ちが続き、シード権を失い、18年から21年までは下部ツアーとレギュラーツアーを行ったり来たりと苦戦を強いられた。だが、徐々に病気に対する知識を得ると症状は改善。規則正しい生活をして、食事制限を守り、よく眠る。長時間、直射日光を受けることが悪影響を及ぼすため、ゴルフ場では長袖を着用するようになった。

数々の対策を講じたことで、長時間の練習ができるようになり、成績もアップ。22年は優勝を含むトップ10入り4回と自身の最高成績を出した。

「すべてがうまく噛み合ったことが初優勝につながりましたが、それはもう過去のことなので」

とすでに気持ちを切り替え、2勝目を目指す。そんなレトのモチベーションは

「そもそも競うことは好きなんです。強敵がいることで『私ももっとうまくなりたい!』と思えます」。

だから、才能ある若手が米ツアーに参戦することは大歓迎だという。紆余曲折を乗り越え、米ツアー10年目も熱い心で挑む。

最終戦のロレックスパーティでのひとコマ。ちなみに今年の優勝者の平均年齢は約26歳。レトを含め、30歳以上の優勝者は6人だった

いかがでしたか? レトのモチベーションの保ち方をぜひ参考にしてみてください。

Paula Reto / South Africa

●ポーラ・レト/1990年生まれ、南アフリカ出身。22年は「CP女子オープン」で初優勝。「LPGAメディヒール選手権」3位、「バンク・オブ・ホープLPGAマッチプレー」9位など、好成績をあげた。

写真=南しずか
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「Sports Illustrated」などスポーツ誌に写真を提供。

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