
吉田優利、不調だった昨年と何が変わった?突撃インタビュー
米ツアー2年目の吉田優利は、昨年よりも良い結果を出し続けている。
昨年は16試合に出場し、予選通過7回。年間通して結果が振るわず、出場資格を得るために12月の米ツアー最終予選会に臨んだ。そこで9位に入り、上位25位タイまでが得られる「カテゴリー14」の出場権を得た。今年は、(8月10日)現時点で、15試合に出場し、予選通過12回。
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好成績の要因は?アメリカ生活での苦労を語る

吉田自身も「(昨年と)同じスコアでも内容は今年の方がいい気がしています」と手応えを感じている。「最初はグリーン周りのラフなどに(ボールが)入ったら、どれくらいの強さで打ったら、どれくらい(ボールが)上がって、どれくらいスピンがほどけるなど、全然わかんなくて、、、『もう、とりあえず打ってみる』って感じでした」
日本とは異なる芝やコースコンディションに戸惑い、苦戦した。それが経験を重ね、練習に励んだことで「すこーしずつイメージが出てきて、去年より出来てきているかな」と対応できるようになってきた。

その対応力はスタッツに明確に現れている。(パー4とパー5のティーショットを除く)ピンから50ヤード以上離れたショットのスコア貢献度を示すスタッツ「ストロークゲインド:アプローチ・ザ・グリーン」は、「-0.41/124位」→「0.03/84位」と昨年から大幅アップ。

今年7月のエビアン選手権では21位に入り、海外メジャー自己最高成績を更新した。「(エビアンでは)すごい早く寝てました。大事なのは一番いい状態で試合に臨むことだと思っていて。体調もそうだし、ゴルフの準備もそうなんですけど、エビアンではうまくいったかなと」と好成績の要因に“良質な睡眠”を挙げた。
「(宿泊先に)シャッターがあったおかげで、時間に関係なく、シャッターを下ろせば、真っ暗にできたので。前週や移動などの疲れが全部取れて、体調管理ができました」

アメリカでは、緯度が高かったり、サマータイムの影響などで、日が長い地域が多々ある。例えば、6月のマイヤークラシックの開催地のミシガンの日没は21時すぎ。いつまでも薄ら明るいため、日本から来たばかりだと、就寝のタイミングが乱されることがある。
そんな生活面からゴルフまで、アメリカにだいぶ慣れてきたと思うが「もうちょっと良いゴルフができるように、もうちょっと準備が必要かなっていう段階ですかね。最終的には(優勝争い出来る自信まで)持っていきたいですよね」と吉田は慎重に言葉を選んだ。

だが、着実に段階を踏んでいる。
国内ツアー通算4勝の実力者が本領発揮する日はそう遠くないと信じたい。
写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「SportsIllustrated」などスポーツ誌に写真を提供。
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