清本美波に単独インタビュー!「もっと泥臭くプレーしよう」

ツアーで活躍しているプロたちは、誰もが自分のゴルフをよりよいものにしていくために、さまざまなことを考え、走り続けている。

どんなことを考え、どのようにゴルフと向き合っているのか。

インタビューをとおして、その姿を探っていく。

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File81 清本美波

「考えすぎて、よかったときの感覚を忘れていました」

それまでは結果のみが発表されてきたプロテストだったが、2023年にはじめてカメラが入り、その模様が配信されることになった。そのとき、馬場咲希ら2位に5打差をつける圧倒的なプレーで、見事にトップ合格を果たしたのは、プロテスト初受験、当時高校3年生の清本美波だった。

前述の配信や「現役女子高生プロゴルファー」という肩書きもあって、たくさんの注目をあびてプレーすることになった2024年の振り返りと、今季にかける熱い思いを語ってもらった。

「今までどうやって振っていたっけ?」

──プロ1年目、具体的な目標は立てていましたか?

清本:最初は「出場する試合は予選通過」を目標にしていました。ただ、結果が出ずにだんだん焦りが出てきて……

──どのへんがよくなかった

清本:何もかもがダメでした。ドライバーは当たらないし、パットは真っすぐいかない。これまで経験したことがないくらい調子を落としてしまいました。

──原因に心当たりは?

清本:オフにいろいろスタイルを変えてみたことが影響したのかなと思います。

──よりレベルアップを考えた?

清本:そうですね。オフでハードなクラブセッティングに替えて、スイングも大改造しました。今まで感覚で振っていたのも、もっと理論的にやっていくことにしたんです。

──それが合わなかったんですかね?

清本:理論や定石でスイングや攻め方を決めていったら、これまでのよいイメージが消えてしまいました。たとえば、頭に浮かんだイメージでそのまま振ればフェードを打てていたのに、それが出なくなったみたいな……

──それは厳しい状況でしたね。

清本:とにかく「キレイにプレーをしよう」と思って、頭で考えすぎていたんです。ついには「今までどうやって振っていたっけ」と迷子になっていました。はじめて「ゴルフがおもしろくない」と思ってしまった年でした。

──ほかの選手のプレーは参考にしましたか?

清本:はい。とくに参考になったのは、私と同じくらいの身長でプレースタイルも近い青木瀬令奈さんのショットですね。距離の長いセカンドショットも、ピンそばにつけてくる精度はすごいと思いました。

「もっと泥臭くプレーしよう」

──昨シーズン後半は、どんな気持ちでプレーしていましたか?

清本:夏場に調子がどん底だったころ、気持ちはすでにQT(11月の予選会)に切り替えていました。とくによくなかったドライバーをまずは何とかしようと思って。練習場ではちゃんと打てているのに、コースに出るとダメになっていたので、景色負けしないように苦手なシチュエーションで繰り返し打ちまくったんです。

──リセットする、みたいな?

清本:「キレイに振ろう」と考えるのをやめて、もっと泥臭くプレーしなきゃ、と。そして、よい球が出たときの感覚を大切にしようと思ってやっていました。すると少しずつですが、よかったころの感覚が戻ってきました。

──そして自信も戻ってきた?

清本:スイングをみてくれた人たちが「今までで1番いいね」って。それが自信になって、QTはシーズンとは違う気持ちで戦えました。

──QTは、あの強風のなか、4日間安定したプレーでしたね。

清本:思った以上の結果でしたね(笑)。グリーンが難しくてパットで悩みましたが、ショットがよかったんです。

「絶対に1勝」

「今季の目標は、もちろん初優勝です。まずは1勝、絶対に1勝!」

──QT上位通過で前半出場権を獲得しました。今季の目標は?

清本:まずは1勝。絶対に1勝です。とにかく勝つぞ、と。

──素晴らしい!開幕から全力ですね?

清本:はい。ただ気合いが空回りしないように、難しく考えすぎずに、感覚を大事にガンバります!今年は開幕が楽しみでしかたがないです!

──気分転換にはどんなことを?

清本:いろいろありますが、今年は100個やりたいことがあるんです!

──そのなかの2、3個でいいので教えてください(笑)

清本:髪をばっさりショートにしてみる、それから水上バイクにも挑戦したいです。

──ケガには気をつけてくださいね。最後の質問です。将来はどんなゴルファーを目指しますか?

清本:見ている人たち、子どもにも大人にも、ゴルフを通して「夢を与えられる人」になりたいです。
*
前向きに明るく話をしてくれた清本美波。じつは、弊誌昨年9月号の別企画に登場してくれていた。取材はちょうど7月くらいだったので、調子はどん底だったころだ。そこでは「海外挑戦なんて、今はとても……」とか「今は話題先行ですが……」など、言葉の端々に自信のなさが垣間見えた。

それから半年あまりがすぎて今回のインタビュー、まさか「絶対に優勝します」なんて言葉が出てくるとは正直、思っていなかった。絶不調な状態から1年足らずでの挽回劇。それは間違いなく彼女の努力が成し遂げたものだ。こんなに確かな裏づけがあるから「開幕が楽しみでしかたがない」といえるのだろう。

今季の清本美波から目を離すわけにはいかない。

清本美波

●きよもと・みなみ / 2005年生まれ、愛知県出身。2023年プロテストで2位に5打差をつけてトップ合格。2024年のQTファイナルステージで、JLPGAツアー今季前半戦の出場権を獲得し、初優勝が期待される。ジェイテクト所属。

文=ひよこきんぎょ
写真=田中宏幸

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