地元・宮崎での初優勝!山内日菜子へ独占インタビュー

ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフをよりよいものにしていくために様々なことを考え、走り続けている。どんなことを考え、どのようにゴルフに向き合っているのか。インタビューをとおして、その姿を探っていく。

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拍手に背中を押してもらった

――ツアー初優勝、おめでとうございます。優勝した感想を教えてください。

山内:ありがとうございます。昨年のQTの順位が悪くて、今季のレギュラーツアーはアクサレディスしか出られない状況でした。なので、それに向けてオフからガンバって練習に取り組んできましたが、1試合に集中できていたのがよかったと思います。

――オフ期間はどんな練習を?

山内:オフはゴルフよりもトレーニングをガンバりました。ここ2、3年はトレーナーさんをつけて本格的に鍛えています。スイングはだいぶよくなってきてショットも悪くなくなってきたので、それを固めていくためのトレーニングを。ゴルフの動きに近いことやスイングしやすくなるトレーニングが多いですね。

――それがアクサレディスの優勝につながったんですね。初日から1位タイでの発進でしたが、優勝の予感はありましたか?

山内:優勝というよりも、リランキングでどうにか後半戦に出たいという思いが強かったので、上位に居続けられるようにガンバろうという気持ちでプレーしていました。

――緊張もすごかったのでは?

山内:最終日は天気も悪く、朝からすごく緊張していて体が思うように動かず、スタートからスコアを崩してしまいました。それがすごく悔しかったけど、首位と4打差ぐらい離れてしまったあたりで、「このあともまだバーディが獲れるホールがあるし!」と逆に開き直れたのがよかったです。地元で
よく知っているコースでしたから。

――地元での優勝はとてもうれしかったのでは?

山内:宮崎を盛り上げることができてうれしかったです!3日間とも本当にたくさんの方が応援に来てくれて、それがプレッシャーではなく、力になっていたなと思います。バーディを獲ったあとの掛け声だったり、最終日はとくにすごい拍手の数だったので、ものすごくうれしくて、背中を押してもらいました。

――優勝できた要因を何かあげるとしたら?

山内:地元ですし、毎日楽しくプレーできたっていうのはありますね。あとはキャディさんのおかげです。

――キャディさんはどんな方ですか?

山内:推薦でレギュラーツアーに出場できるときに、必ずお願いしている方です。そのキャディさんも初優勝だったみたいですごく喜んでくれました!

休みの日はピアノを弾いて息抜き

――ご自身のプレーの持ち味は何だと思いますか?

山内:昔からアプローチとパットがすごく好き。ショットが悪いぶん、アプローチとパットでなんとかしてきたっていうのはあります。アクサレディスでも最終日にチップインを2回しましたし、プロテストなど、これまでの大事な局面はチップインで潜り抜けてきたと思います(笑)。

――昔から得意だった?

山内:小学生のころから、アプローチやパットにすごく時間をかけてきた記憶はありますね。

――山内選手流のアプローチのコツを教えてください!

山内:チャックリとかトップをする原因はリズムが悪かったり、手打ちだったりするのですが、アプローチもショットもリズムよく打つことをつねに心がけるといいと思います!

――コーチはお父さまですよね。

山内:父がずっとコーチで、コロナ前までは毎試合いつもついてきてくれていました。

――親がコーチで、嫌になることはなかったですか?

山内:コロナ禍はひとりで試合に行くことが増えて、父と距離ができてしまいました。そのときに改めて父の大事さに気づいて、ほどよい距離感になりましたね。ずっと一緒だったので、親と子という関係性がちょっと嫌になった時期もありましたが、ひとりになって、頼れるのは父だなと思えました。オフもスイングを見てもらったのですが、やっぱり昔から見てもらっているので、的確なアドバイスをくれる。すごく助けられています。

――反抗することは?

山内:ほとんどありません。反抗せずに、聞き流していました(笑)。父から何を考えているかわからないとよく言われます。

――今までゴルフをやめようと思ったことは?

山内:ないです。ゴルフが好きだから続けられていると思います。ゴルフ以外でやりたいことがない、というもありますが(笑)。自分にはゴルフしかないです。

――なぜゴルフを選んだのですか?

山内:楽しかったからです。でも、父からは相当怒られていましたけどね(笑)。それでもゴルフを嫌いにならなかったし、試合が楽しかったという記憶があります。

――競うのが好きなんですね。

山内:今も変わらず試合が好きです!練習よりも、試合で試してみるほうがすごく楽しい。アプローチとパットは、試合で「やっちゃえ!」みたいなことはよくあります。

――プライベートはどう過ごしていますか?

山内:オフの日などはピアノを弾いています。高校生のころからセカオワ(SEKAI NO OWARI)がすごく好きで、セカオワは素敵なピアノの曲がいっぱいあるから、ピアノを弾きたいなって。優勝したらピアノを買うっていう目標を立てていました。それでステップアップツアーで優勝したときに電子ピアノを買いました!楽譜が読めないので、見よう見まねで弾いています(笑)。とてもいい息抜きになっています。

――イチオシの曲は?

山内:それは1番難しい質問ですね(笑)。気分で変わったりもしますが、オフシーズンは『バードマン』という曲にすごく救われました。セカオワの曲は「ガンバレ!」っていう感じではなくて、「大丈夫だよ」と寄り添ってくれるような曲が多くて、『バードマン』も歌詞がすごく自分に当てはまっていたんです。

――プライベートも充実していていいですね。

山内:シーズン中もライブに行ったり、プライベートはセカオワで埋め尽くされています。毎年ライブに行くのは恒例です!

――最後にこれからの目標を教えてください!

山内:2勝目がすごく難しいのはわかっていますが、また勝つ。それと最終戦のリコーカップで宮崎に戻ってこられるので、また地元のみなさんに優勝を見せられたら最高だなって思っています!あとはセカオワのライブのチケットを当てることです!(笑)。

いかがでしたか? 山内プロの今後の活躍にも注目していきましょう。

山内日菜子
●やまうち・ひなこ/1996年生まれ、宮崎県出身。163cm。今季はアクサレディスで初優勝。地元開催の試合、主催者推薦での出場で勝利を手にしたことが話題となった。その後もヤマハレディースで9位に入るなど好成績を残している。ライク所属。

写真=ゲーリー小林

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