
「3パットしない極意」をプロ4人が解説!上級者のパットを真似しよう
ドライバーが飛んだ。アイアンもグリーンに乗った。しかし、3パットしてしまったらそこまでのナイスショットがすべて台無しになってしまう。最後の最後でミスしないパッティングをレッスン!
【関連記事】まさに「全アマチュア向け」! 飛ばせる“限定シャフト”がついに発売開始!
下手投げのイメージなら距離感も方向性も合う

下手投げでボールを投げるようにストロークすると、距離感はもちろん方向性もよくなる
人間は、利き手のほうが器用で操作しやすく、繊細な感覚が出ますよね。3パットをなくすには、それを利用しましょう。僕は「右」が利き手なので、「右の下手投げ」のイメージでタッチを出します。ポイントは、下手投げでボールをリリースする(離す)直前の右手首の角度です。
パッティングはこの角度をキープし続けることによって、フェースの向きが一定になり、真っすぐ打ち出せます。ただし、右手首をロックしてしまうとなめらかさが失われるので、下手投げのように固めずにやわらかく使うことが重要。意識するのは、右手の甲でも手のひらでもOKです。

やわらかく使うとヘッドがスムーズに動いて、球の転がりがよくなる。反対に、力を入れて手首をロックすると、転がりが悪くなってしまう
手首の角度が変わるとフェース面がブレる

手首が折れるとフェースの向きが変わってしまい、プッシュやヒッカケのミスが突然出る。アマはこのミスが多い
右手首の角度を保てば真っすぐ打ち出せる

利き手が右の人は、右手首の角度を保ちながら、利き手の感覚を生かしてストロークすると、フェースの向きが一定になる

木下稜介
●きのした・りょうすけ/1991年生まれ、奈良県出身。174㎝、75㎏。
ヘッドを浮かせてヒットすると上下の打点のブレを抑えられる

ヘッドの上っ面に当たって転がりが悪くなるのを防ぐ。いつも芯でとらえることで安定感とスムーズな転がりを得る
パッティングの距離感が合わないときは、ボールをパターの芯で打てていないせいで、転がりがバラついていることが多いんです。パターの芯は左右方向ばかり気にしますが、意外と見落としがちなのが上下方向。とくに大型ヘッドのパターなどではペタッとソールして構えるとフェースの上側に当たりやすいんです。
そこでボールの手前にティーを深く刺して、そこにヘッドが当たらないようにストロークする練習をしてみましょう。上下の打点がそろいやすく、芯でヒットできるので、距離感も合うようになります。

ティーにヘッドが当たるのは、軌道が低くなって上っ面に当たっている状態

ボールの赤道をヘッドの中心で打ち抜けば、ボールの転がりが安定して距離感もそろう

淺井咲希
●あさい・さき/1998年生まれ、兵庫県出身。2017年にプロテストに合格し、2019年の「CATレディース」で初優勝した黄金世代。
曲がり方はボールが転がるスピードによって変わる

私のパットのライン取りは、仮想カップを設定してそこへ真っすぐ打つのではなく、カップまで曲がっていくラインをイメージしています。ラインを決めるにはふたつの確認作業が必要で、まずはブレイクポイント(曲がるラインの頂点)までの傾斜をチェック。
とくに前後の傾斜を入念に確認します。ブレイクポイントまでは曲がる方向とは逆側に打つので、上り傾斜へ打つことになります。前後の傾斜が上りの場合、しっかり強く打つことを意識しましょう。次にブレイクポイントをすぎてからの傾斜をチェック。
ここは左右の傾斜に注意が必要です。勢いが弱まったボールは傾斜によって大きく切れるので、傾斜がきつかったらライン全体をもっと膨らまします。このライン読みは、ロングパットではとくに大事!長い距離は転がっていくボールのスピードを意識すると、正確なライン読みができますよ。
タッチはインパクトではなく振り幅で調整

ロングパットは、振り幅を大きくすることでの「ヘッドの加速力」で強く打つ(〇)。インパクトの強さで距離感を合わせようとすると、強さが安定しない。体が突っ込みやすく、ボールの転がりが悪くなる当たり方をしてしまう(×)

宮田成華
●みやた・なるは/1997年生まれ、東京都出身。165cm。19年はレギュラーツアー18試合に出場。
ボールから離れて立つとショートパットが入らなくなる

ハンドアップ(右)パターを吊ってハンドアップに構えるようにして腕とパターを一直線にする(〇)
ショートパットの調子が悪いのはヘッドが真っすぐ動かせていないときなのですが、その原因はストローク自体よりもアドレスにあることが多いんです。私の場合は気づかないうちにボールから遠く立ってしまっていることが多いので、ショートパットがおかしくなったら、ボールの近くに立つように注意しています。
このとき、ちょっとハンドアップ気味に構えて、パターを吊るようにするのがポイント。パターのトゥ側が接地して、ヒールを少しだけ浮かせるくらいの意識をもっています。
ボール位置は左目の真下

ボール位置がズレると構えを注意しても真っすぐ転がらない。ボール位置は構えたときの左目の真下に来るようにする
3本指はしっかり全体はフワッと

グリップは強く握りすぎないが、左手の小指、薬指、中指の3本はある程度しっかりと持ち、ほかの指はフワッと

構えたときにパターのヒール側が少し浮くくらいの感覚でもOK

亀田愛里
●かめだ・あいり/1992年生まれ、静岡県出身。2014年にプロテスト合格。
【あわせて読みたい】
“激スピン”で話題のウェッジを石井良介が試打!即買い換えることに…!?