
ランニングアプローチの“正しい打ち方”とは?女子プロが解説
自他ともに認めるツアー屈指のアプローチの達人桑木志帆が、さまざまなライや状況からベタピンに寄せる桑木流のワザをレッスン!
体の上下動をなくし手元と体の距離を保つ

カップに向かって転がしていくランニングアプローチは、出球の高さを低く抑えることが重要。そのために「なるべく地面の近くでクラブヘッドを動かしたいですね」と桑木はいう。このとき、手の力や遠心力で浮き上がろうとするクラブヘッドを、お腹の力で地面に押し込み続ける意識が大切とのこと。これができると前傾角度がキープされて手元と体の距離が一定になり、体重が乗った“重い球”を打てる。「多少の芝目に負けない」というのもメリットのひとつだ。

フィニッシュでフェース面を目標方向に向け続けると、ボールを狙ったラインに打ち出していける。
右肩が下がってフェースが上を向くのはNG

丹田の力が抜けると右肩が下がり、フィニッシュでフェースは上を向く。打球がイメージよりも高く上がりすぎたり、ショートやダフリのミスにもつながってしまう。
プレーンに対してスクエアが○

手元と体の距離が変わらずにスイングできると、クラブヘッドはナチュラルな円弧を描く。フェース向きはそのスイングプレーンに対して、つねにスクエアに向ける。すると、方向性と距離感の再現性が高くなる

クラブヘッドを低くするときには、お腹の力で押し込むことをぜひ意識してみてください。

レッスン=桑木志帆
●くわき・しほ/2003年生まれ、岡山県出身。164cm。21年のプロテストに合格。プロ仲間からも称賛されるショートゲームの名手。昨年は国内メジャー・リコーカップなど3勝をあげ、賞金ランク6位。今シーズンは年間女王の期待がかかる。大和ハウス工業所属。
構成=岡田豪太
写真=田中宏幸
協力=日神グループ 平川CC