
スティンガーショットとは?プロから教わる打ち方・メリットを紹介!
プロでも打つのが難しいといわれるショット「スティンガー」。これをアマチュアが習得しようとするなんて無謀なことかと思いきやトライすることはムダではなく、球筋やスイングをよくする練習につながります。
普通に球を打つ練習よりも矯正の効果が大きく、コース攻略に役立つ球筋もマスターできます!と佐藤雄紀コーチは言っています。
本記事では、スティンガーショットの特徴や効果的な打ち方、メリット、やってみるとナットクの上達法について詳しく解説します。
【あわせて読みたい】西村優菜「試合で使う」と絶賛!キャロウェイ“PARADYM”って何がスゴイ?
スティンガーショットが普及した理由
スティンガーショットは、タイガー・ウッズが試合で使用したことで広く知られるようになった低弾道のショットです。風の強いリンクスコースで特に効果を発揮し、狭いフェアウェイや障害物の多い状況でも活用できる戦略的な技術として注目されました。習得には高い精度が求められますが、マスターすれば距離と方向性を両立できる強力な武器となります。
スティンガーショットとは
スティンガーショットは、ゴルフ界の名手タイガー・ウッズが試合で使用したことで有名になったショットです。低い弾道でボールを打ち出し、風の影響を受けにくくするのが大きな特徴です。リンクスコースなど風が強い環境で効果的に使われてきましたが、狭いフェアウェイや障害物の多いコースでも戦略的に活用されています。
スティンガーショットは、フェースコントロールやスイング軌道の精度が求められるため、習得には高度な技術が必要です。しかし、マスターできれば距離と方向性を両立させた強力な武器となり、プレーの幅を広げることができるようになります。
タイガー・ウッズがスティンガーショットを普及させた理由
タイガー・ウッズがスティンガーショットを広めた大きな理由は、優れた技術と戦略的なプレースタイルにあります。スティンガーショットは低い弾道で飛ぶため、風の強い環境でも弾道がブレにくく、安定した飛距離を得られるのが特徴です。タイガー・ウッズは、強風が吹く全英オープンでスティンガーショットを巧みに使いこなし、効果を発揮しました。彼のプレーは多くのゴルファーに影響を与え、スティンガーショットの技術を学びたいと考えるゴルファーが増えたのです。
スティンガーショットを使う状況とは?

ホールが狭く曲げずに遠くへ飛ばしたいとき、強風の影響を受けたくないときに使用。フェアウェイやラフからアイアンで打つイメージが強いが、ドライバーでのティーショットで打つときもある。
風が強い日
風が強い日には、スティンガーショットが非常に有効です。これは、低い弾道でボールを飛ばすことで、風の影響を最小限に抑えることができるためです。
風が向かい風の場合、スティンガーショットを使うことでボールが風に煽られるのを防ぎ、距離を確保できます。一方、追い風ならば、スティンガーショットで低い弾道を維持しつつ、風を利用してより遠くへ飛ばすことが可能です。
林や障害物の多いコースでの活用
スティンガーショットは、林や障害物が多いゴルフコースで効果を発揮します。スティンガーショットは低い弾道で飛ぶため、木の枝や風の影響を最小限に抑え、正確にターゲットを狙うことができます。狭いフェアウェイやグリーンを狙う際に、通常のショットでは障害物に引っかかる可能性がある場合、スティンガーショットを選択することでリスクを軽減できるのです。
ライン出し、パンチショットとの違いは?

“パンチショット”も低く打ち出す球筋だが、ベアグラウンドやデボット跡などボールをクリーンに打ちたい状況で使う。

そのためにスティンガーよりも意図的にヘッドを鋭角に入れて打つ“ライン出し”は方向性アップだけでなく、タテ距離(距離感)の正確性も上げるショット。飛ばすことよりも「ボールを運ぶ」イメージで打つので、フルスイングはせずコンパクトに振る。
パンチショットとは
パンチショットは、ボールを低い弾道で打ち出し、風や障害物の影響を抑えることを目的としたショットです。比較的コンパクトなスイングで距離をコントロールできるため、精度を重視したい場面で活躍します。特に向かい風の中や林の中からのリカバリーショットなど状況を限定して使われることが多いのが特徴です。
スティンガーショットと似ていますが、スティンガーがプロレベルでも多用される高度なショットで、より低い弾道と強い直進性を追求するのに対し、パンチショットはアマチュアでも実践しやすく「距離を抑えながらコントロールする」ことを重視しています。パンチショットは戦略的にリスクを減らすための実用的なショットであり、状況判断の幅を広げる手段として有効です。
ライン出しショットの特徴
ライン出しショットは、ゴルフにおいて 方向性を重視した低めの弾道ショットです。狙ったラインに対して真っ直ぐ打ち出すことを目的としており、特にミドル〜ロングアイアンで多用されます。スティンガーショットと似ていますが、スティンガーが低い弾道で風対策や障害物回避に用いられるのに対し、ライン出しはより安定した直進性と精度を求めるショットとなっています。
スティンガーショットの打ち方
ダウンスイングでは胴体を鋭く回転

アドレスですでに低く打てる要素を入れているので、あとは体を回すだけ。とくにダウンスイングは胴体を鋭く回転させる。飛距離もしっかり出すので、フルスイングとほぼ同じ大きさで振る。入射角はゆるやかで、ボールを上から叩きつけない
スイングは体をしっかり大きく回すだけ

体を大きく鋭く回転。手を使ってヘッドを鋭角に入れたり、ロフトを立てて打とうとするのはNG(×)。手は何もしないイメージで、低く打つために作った形をキープし続けて振る
スティンガーショットのメリット
メリット1:インパクトで球が押せるようになる

手を使わず体の回転で打つので入射角はゆるやかに、フォローは低くなる。すると、ボールを押して打てるようになるため、インパクトがぶ厚くなり飛距離が伸びる!
メリット2:あおり打ちを矯正!ハンドファーストも習得

低い弾道を打つ意識をもつと、あおってしまってのアッパーブローやアーリーリリース、ハンドレートにならない。体が伸び上がったり右に倒れたりもしないので、ハンドファーストでボールをとらえるインパクトが身につく!
メリット3:スタイミーからピンを狙える

ボールのすぐ先の枝にさえ当たらなければグリーンに乗る。そんな状況でもスティンガーは有効。「ロフトを立てる番手アップで低い球を打つのは、距離感のコントロールが難しい。
フルスイングできるスペースがあるなら、低く打ち出し飛距離もしっかり出るスティンガーを打ちます。ただし、完璧なスティンガーじゃなくてもOK。第一条件は“枝に当てない”ことですから、ローボールを打つワザをスティンガーの練習で身につけておいてください」(佐藤)
メリット4:林の中からきちんと出す

林の中からの脱出はフルスイングできない、またはフルスイングしなくてもいいときがある。そんな状況では、スティンガーのスイングをコンパクトにして打とう。クラブや打球が木や枝に当たらず、林の隙間を低い弾道で正確に通すショットもスティンガーの練習が役立つ!
まとめ
スティンガーショットとは、低い弾道でボールを打ち出し、風の影響を抑えながら安定した方向性を確保する高度な技術です。体の回転を主体にしたスイングでインパクトが厚くなり、飛距離の伸びやショットの安定にもつながります。またアッパーブローや手打ちの癖を矯正する効果があるため、練習そのものがスイング改善につながる点も大きな魅力です。林の中や強風下といった厳しい環境でも活用できるため、戦略的な武器として大きな力を発揮します。自分のショットの安定感を高めたい方は、スティンガーショットを取り入れて挑戦してみてはいかがでしょうか。
本記事を参考に、「スティンガーショット」をマスターしてみましょう。

レッスン=佐藤雄紀
●さとう・ゆうき/1997年生まれ、神奈川県出身。170cm、62kg。東京国際大学ゴルフ部を経て、現在は埼玉県を拠点にツアープロを目指しながら腕を磨く。球筋の打ち分けが得意で、スティンガーも適材適所で多用するそうだ。
写真=相田克己
協力=日神グループ 平川CC
【あわせて読みたい】
「天使か」西村優菜、“かわいすぎる”ウェア姿を披露!ファンから称賛の声集まる

































