河本力、将来について語る!「25歳になる2025年には…」とコメント!

ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフを「よりよいもの」にしていくために様々なことを考え、走り続けている。「どんなこと」を考え、「どのように」ゴルフに向き合っているのか。インタビューをとおして、その姿を探っていく。

今回は、河本力プロのインタビューです。

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オフ期間は柔らかくて強い体作りに取り組んだ

―― 昨シーズンは2勝しましたが、振り返ってみていかがですか?

河本:昨シーズンのQTランキングは、レギュラーツアーに出られない順位でしたが、推薦をもらって初優勝できて、さらに2勝目も挙げたというのは想定外でした。レギュラーツアーでの優勝は目標でしたが、とりあえずはアベマツアーでガンバって、3勝以上して賞金王になって、次の年にレギュラーに上がる、くらいのイメージだったんです。

―― 大きく前進した1年でしたね。初優勝はどのような感じでした?

河本:自分をすごく追い込んでいました。ここで優勝しなかったら、優勝するにはたぶんあと何年かかかるだろうって。すごくプレッシャーを与えていましたね。初日からいい位置にいたので、3日目が終わったあとも、絶対に勝たないとダメ、というのをすごく考えていました。

―― 2勝目のときはどうでした?

河本:桂川有人選手が3日目までノーボギーで、本人も調子がいいっていっていたし、けっこうな差もついていたので「もう厳しいから2位に入りたい」という気持ちでした。でもチャンスがあれば絶対に優勝を狙いにいこうと思っていたし、ノーチャンスではないということも自覚してたので、それが優勝につながりましたね。

―― 優勝して何か変わりましたか?

河本:やってきたことが間違ってなかったっていうのは、すごく自信にもなりましたし、うれしかったです。

―― まわりでは誰が1番よろこんでくれました?

河本:やっぱり家族が1番でしたね。姉も泣いてよろこんでくれました。そのとき母と空港で荷物を預けていたらしいんですが、母にまかせて、その横でYouTubeで僕の最後のパットを観て、泣きながら母にハグしてたらしいです(笑)。

―― いいお姉さんですね。普段から仲がいいんですか?

河本:いいですよ。ゴルフのことも話しますし、相談もします。

―― どういうことを聞くんですか?

河本:昔はいろいろと姉からアドバイスをくれて「教えて」といわなくても教えてくれました。

―― 今年のオフ期間はどう過ごしていましたか?

河本:今日もトレーニングだったんですけど、オフはやっぱりトレーニング中心。球を打つのは2月くらいからでした。(取材は3月)

―― トレーニングではどういう体作りを?

河本:柔らかくて強い体作りを目指しました。

―― それは飛距離のため?

河本:飛距離もそうですが、すべてのためです。ゴルフもスポーツで、やっぱりアスリートはしっかりした体があると遠くに飛ばせるし、再現性も上がるんで。

―― 成果はどうですか?

河本:すごく感じています。トレーニングは最近始めたとかではなく、3年ぐらい前にトレーナーを変えてからすごくいい感じになりました。これからが楽しみです。

―― プレーに関しての練習はどうですか?

河本:昨年は大事な場面でシャンクしたり……。いや、大事でもなんでもない場面でもシャンクしていました(笑)。だからシャンクをゼロにしたい。あとは、ドライバーを持つ回数をもう少し増やしたいなって。やっぱりドライバーで打ったほうが確実にチャンスを作り出せるし、それが武器になるので。あと、135ヤード以内の精度を上げたいと思ってガンバりました。

―― 河本プロは、ドライバー以外のクラブでティーショットを打つシーンをよく見ますよね。

河本:コースマネジメント、戦略として「ここはドライバーでは打てない」というホールが多々ありました。それをドライバーで打てるホールにしていきたいと考えています。

ゴルフの成長期は大学2年のとき

ゴルフ以外でどう生きていけばわからないからガンバれる

―― 影響を受けたゴルファーはいますか?

河本:タイガー・ウッズ選手や石川遼選手ですね。そのほかの選手はよく知らなくて、スター選手ばかりをテレビとかで観ていました。石川選手とは、今はすごく懇意にさせていただいていますが、一緒に戦えているっていうことにすごく幸せを感じています。

―― どういう部分に憧れているのですか?

河本:やっぱりあのスター性です。全部がカッコいい。いるだけでカッコいい。そういう選手になりたいなって思っています。でも、そうなるためには、結果を出さないといけない。17、18歳であれだけ結果を残したからこそ、今の石川選手があると思うんです。強くないと始まらないので、強くなりたいです。

―― 何歳ぐらいにプロになろう、と考えるようになったのですか?

河本:何歳だろう? たぶん昔から「プロを目指す」とはいっていたんですよね。でもいろんなスポーツをやっていました。

―― ゴルフ以外だと何を?

河本:空手、サッカー、陸上、水泳、野球。

―― どれもうまそう(笑)。

河本:けっこう運動神経がよかったんですよね。

―― そのなかでゴルフを選んだ理由は?

河本:そもそも親がゴルフ好きだったので。2人ともその大好きだったゴルフをやめてまで、僕と姉にゴルフをさせてくれて。少年ながらにそれがわかっていたんでしょうね。

―― やさしいですね。

河本:ゴルフに関して親からあんまり怒られたことがありません。今は厳しい親御さんが多いみたいですが、ジュニア時代からほかの子が叩かれたり、怒られたりしているのを見て可哀想だなって思っていました。中学生のころから両親に、恩返ししたいという気持ちが強くなりました。大学に入って姉が先にプロになって活躍して、いい刺激にもなりましたしね。とくに大学2年からすごくガンバったんです。

―― どんな努力を?

河本:超本気でやるようになりました。誰よりも練習したと思います。って自分でいうぐらい、それまでの自分からは考えられないぐらい練習しました(笑)。それこそ、コロナが始まったころなので、学校もなく、何もすることがありませんでしたし。

―― 練習は辛くなかった?

河本:自分はゴルフしかなくて、ゴルフでご飯を食べられなかったら、どうやって生きていけばいいのかわからないっていうのがあって、それは親にもいわれていました。「男は稼げんかったら終わりやで」って。もちろん、脅しの意味でいっていたのでしょうが、大学卒業後は、1年目しかサポートしない、といわれていました。もし1年目に失敗して、翌年試合に出られなくてももうサポートしない、自分でバイトでもなんでもして、ゴルフを続けたいなら続けなさいって。それに対しての焦りはけっこうありました。

―― そういうプレッシャーがあったからこそ、ガンバれたんですね。

河本:だと思います。まずプレッシャーに負ける人は一流じゃないと思うし、選手として成功しないだろうと思っているので。でも、メンタルが強いとか弱いとかは関係なくて、結果を出すか出さないかじゃないですかね。試合でも内容がよかったというのは言い訳で、結果がすべて。結果を出すためにはその過程が必要だ、みたいなことを大学2年生のときにすごく考えるようになりました。今思うとゴルフの成長期でしたね。

―― では今年はどういう年にしたいですか?

河本:賞金王になりたいです!僕のなかでプランがあって、そのプランをどうやってクリアしていくかというのを考えると、昨年優勝できてプランが1年早まりました。まだ先ですが、25歳になる2025年には、アメリカを主戦場にして戦っていたいです!

いかがでしたか? 河本プロの活躍に注目していきましょう!

河本力

●かわもと・りき/2000年生まれ、愛媛県出身。183cm、96kg。ルーキーイヤーの22年シーズンは、Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメントとバンテリン東海クラシックに優勝した。姉はプロゴルファーの河本結。大和証券所属

写真=田中宏幸

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