ドライバーのアドレスで差がつく!手元の位置で球筋をコントロールする方法

球の曲がりを抑えて真っすぐ打つためにはインパクト時の「手の位置」だけを考えるとよいかもしれません。

ドライバーのアドレスは、ゴルフスイングの成功を左右する最も重要な要素です。どれだけ素晴らしいスイングをしても、アドレスが間違っていれば良いショットは生まれません。逆に、正しいアドレスができれば、スイングは自然と良くなり、飛距離も方向性も向上します。

本記事では、ドライバーアドレスの基本から、グリップ、スタンス、ボール位置、姿勢といった各要素を詳しく解説します。さらに、多くのゴルファーが陥りやすいミスとその対策、そしてプロが実践している手元の位置を使った弾道コントロールのテクニックまで紹介します。一つひとつのポイントを理解し、練習で身につけていきましょう。

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Table of Contents

ドライバーアドレスの基本

ドライバーアドレスは、ゴルフスイングの成功を左右する重要な要素です。正しいアドレスができれば、安定した軌道でボールを遠くへ飛ばすことができます。アドレスで重要なのは、グリップ、スタンス、ボール位置、姿勢の4つです。それぞれが連動して正しい構えを作り出し、ドライバー特有のアッパーブロー軌道を実現します。

ドライバーは他のクラブより長く、ティーアップして打つため、アイアンとは異なる構え方が必要です。特にボール位置やスタンス幅、体重配分に注意を払うことで、飛距離と方向性の両方を向上させることができます。

正しいグリップとその影響

ドライバーのアドレス時に正しいグリップを作ることは、スイングの安定性と飛距離に大きく影響します。

・基本的なグリップの作り方 

左手(右打ちの場合)は、クラブを斜めに握り、親指がシャフトの上、やや右側に位置するようにします。右手は左手の親指を包み込むように握ります。一般的にはオーバーラッピンググリップ(右手の小指を左手の人差し指と中指の間に乗せる)が多く使われています。

・グリップの圧力 

グリップは適度な圧力で握ることが重要です。力を入れすぎると手首や腕が硬くなり、スイングの滑らかさが失われます。逆に緩すぎると、インパクト時にクラブがぶれて方向性が悪くなります。リラックスした状態で、クラブが抜けない程度の圧力を保ちましょう。

・グリップの影響 

正しいグリップは、手首の自然な回転を促し、スイングの一貫性を高めます。両手が一体となって動くことで、クラブフェースの向きが安定し、飛距離と方向性の両方が改善されます。

グリップは毎回同じ位置で握ることが大切です。練習時にグリップの感覚を体に覚え込ませることで、コースでも安定したショットが打てるようになるでしょう。

アドレス時の構えとチェックポイント

ドライバーの構え方は、他のクラブとは異なる特徴があります。正しい構えを身につけることで、アッパーブロー軌道が作りやすくなります。

・スタンスの基本 

足幅は肩幅よりやや広めに開きます。ドライバーはクラブが長いため、安定した土台を作るために広めのスタンスが必要です。体重は両足に均等に乗せ、やや右足寄り(右打ちの場合)に感じる程度が理想的でしょう。

・姿勢とボール位置 

背筋を伸ばし、股関節から上体を前傾させます。膝は軽く曲げ、リラックスした姿勢を保ちましょう。ボールの位置は左足かかと線上、またはその内側が基本です。この位置により、スイング軌道の最下点を過ぎた上昇局面でボールを捉えられ、高い打ち出し角が得られます。

・クラブフェースとハンドポジション 

クラブフェースはターゲットに対してスクエア(真っすぐ)に向けます。ハンド(グリップ)の位置は、ボールよりやや後ろ、体の中心付近が基本です。ドライバーはティーアップしているため、ハンドファーストにする必要はありません。

・チェックポイント 

アドレス前に必ず確認すべきポイントは以下の通りです。

足幅が適切か、体重配分が均等か、ボール位置が左足かかと線上か、クラブフェースがターゲットを向いているか、体に余計な力みがないかをチェックしましょう。

ドライバーアドレスでよくあるミスと対策

ドライバーのアドレスには、多くのゴルファーが陥りやすい典型的なミスがあります。これらのミスは、スライスやフック、飛距離不足といった問題を引き起こすでしょう。アドレスのミスは、スイング中に修正することが難しいため、構えの段階で正しい形を作ることが重要です。ここでは、特に多く見られる代表的なミスと改善方法を解説します。

ボール位置のミス

ドライバーのアドレスで最も多いミスが、ボール位置の誤りです。

・ボール位置が中央寄りすぎる 

アイアンの感覚でボールを体の中央付近に置いてしまうミスです。ドライバーは上昇軌道でボールを捉える必要があるため、ボールが中央だと打ち込む形になり、低い弾道やスピン過多の原因につながります。飛距離が伸びず、吹け上がることもあるでしょう。

・ボール位置が左すぎる 

ボールを左足つま先線上など、左に置きすぎるのも問題です。体がボールに届かず、プッシュアウトやスライスの原因になります。

◆改善方法 

練習場では、左足かかとの位置に目印を置き、そこを基準にボールをセットする習慣をつけるとよいです。

体重配分と姿勢のミス

体重配分と姿勢の誤りも、ドライバーアドレスでよく見られるミスです。

・左足体重になっている 

アドレス時に左足に体重が乗りすぎていると、ダウンブロー軌道になりやすく、ドライバーの特性を活かせません。低い弾道やスピン過多の原因になり、飛距離が伸びにくくなってしまいます。

両足均等、またはやや右足寄りに体重をのせるようにしましょう。

・上体が起きすぎている 

背筋を伸ばそうとして上体が起きすぎると、クラブが届かず、アウトサイドイン軌道になりやすくなります。スライスの大きな原因です。

股関節から前傾させ、適度な前傾角度を保つことが重要です。

◆改善方法 

体重配分は、アドレス時に足裏の感覚を確認する習慣をつけましょう。両足に均等、またはやや右足寄りに感じられれば問題ありません。

プロから教わるドライバーのアドレスのコツ

ドライバーのアドレスには、プロゴルファーが実践している細かなコツがあります。基本的なアドレスができていても、ちょっとした調整で弾道や方向性が大きく変わることがあります。

プロが実践しているのは、手元の位置やクラブフェースの向きといった細部のコントロールです。これらは一見小さな違いに見えますが、インパクト時のクラブの状態に大きく影響し、結果として球筋を左右します。

ここでは、プロが実際に使っているアドレスのテクニックを紹介します。基本のアドレスをマスターした上で、これらのコツを取り入れられれば、あなたのドライバーショットはさらに進化するでしょう。

手の位置を変えればヘッドの向きは三次元的に回転する

ここがスイングのキーポイント!
クラブと体の中間点

球の曲がりを抑えるには、手元の位置を変えればいい。そんな都合のいい話はないと思うでしょうが、じつはとてもシンプルな現象なんです。

なぜなら、スイング中に腕やクラブの長さが変わらない以上、手元の位置がズレればヘッドの向きもズレる。これは物理的な必然なんです。

フェースがスクエアで当たるニュートラルな位置よりも手元が前(飛球線方向)にズレれば、ヘッドはプレーヤーから見て時計回りに回転しフェースが開きます。反対に手元が後ろにズレればヘッドは反時計回りし、フェースは閉じる。また、手元が上に浮けばクラブはプレーヤーから見て奥側に回転してフラットになり、下に沈めば手前側に回ってアップライトになる。

ヘッドの向きの変化は弾道を変化させるので、手元の位置をコントロールすれば弾道も変えられるというわけです。

インパクト時の手の位置はヘッドの位置や向きを決める!
手の位置後ろ⇒ヘッドが反時計まわりにヨコ回転

フェースは閉じる

手元がニュートラルな位置から飛球線反対の後ろに動けば、ヘッドはプレーヤーから見て反時計回りに回ってフェースが閉じる

手の位置前⇒ヘッドが時計まわりにヨコ回転

フェースを開く

手元がニュートラルな位置から飛球線方向に動いて前に出れば、ヘッドはプレーヤーから見て時計回りに回転しフェースが開く

手の位置低い⇒ヘッドが手前にタテ回転

クラブがアップライトに

ニュートラルな位置から手元が下がるとヘッドはトゥ側が上がり、ヒール側が下がってアップライト方向に回転する

手の位置高い⇒ヘッドが奥にタテ回転

クラブがフラットに

ニュートラルな位置から手元が上がればヘッドはトゥ側が下がり、ヒール側が上がってフラット方向に回転する

自分の弾道を知りそれを真っすぐに近づけよう

手元の位置の変化によってヘッドの向きが変われば、弾道は自然と変化します。

手元が前に出てフェースが開けばボールは右に打ち出され、反対に手元が後ろに下がってフェースが閉じるとボールは左に打ち出されます。

手元が上がってヘッドがフラットになれば、打点が変わってボールにかかるバックスピンの回転軸が右に傾くので球はスライスします。反対に手元が下がってヘッドがアップライトになれば回転軸は左に傾き、球は左にフックします。

これらを組み合わせることで、弾道は簡単に変えることができるのです。

そのために大事なのは、自分は今、どんな球を打っているか。球の曲がりだけでなく、打ち出し方向も重要です。それを「真っすぐ」に近づけるために、手元の位置を今よりどちらに動かすかを考えるのがポイントです。

まずは自分の弾道を知ることが大事

自分の球がどっちに打ち出され、どっちに曲がっているかを知ることが大前提。それをベースに調整していく

case1右に出て右に曲がる

フェースが開いてハンドアップ。つまり、手が前に出る&浮いた状態でインパクトしている

case2右に出て左に曲がる

フェースが開いてハンドダウン。手が前に出る&低い位置にある状態でインパクトしている

case3左に出て左に曲がる

フェースが閉じてハンドダウン。手元が後ろ&低い状態でインパクトしている

case4左に出て右に曲がる

フェースが閉じてハンドアップ。手元が後ろ&高く浮いている状態でインパクトしている

向きがズレているとカン違いしやすい!

打ち出し方向は「体の向き」に対する方向。アドレスの体の向きがズレていると、打ち出し方向をカン違いしやすいので注意しよう

「打ち出し方向」と「曲がり」を分けて考える
「打ち出し方向」はインパクト時のフェースの向き
左に出る(閉じている)

手が後ろ

ボールが体の向きより左に打ち出されるのは、フェースが閉じてインパクトしているから。手元が後ろに下がっている人はこうなる

右に出る(開いている)

手が前

ボールが体の向きより右に打ち出されるのは、フェースが開いてインパクトしているから。手元が前に出ている人はこうなる

「曲がり」はバックスピンの回転軸の傾き
右に曲がる(右に傾いている)

手が高い

ボールがスライスする=バックスピンの回転軸が右に傾くのは、ハンドアップでヘッドのトゥが下がった状態で当たっているから

左に曲がる(左に傾いている)

手が低い

ボールがフックする=バックスピンの回転軸が左に傾くのは、ハンドダウンでヘッドのトゥ側が上がった状態で当たっているから

軸の位置で手元の前後は調節できる

ちょっと極端に「明治の大砲」でもOKです
今より右に打ち出すには”右軸”で打つ!
右足と胸を結ぶ軸をイメージ

理屈がわかれば、あとは自分の弾道を真っすぐに近づけるために、手元の位置を調整するだけです。

打ち出し方向が右に出る人は、手元が前に出ているわけですから、今よりも手元の位置を後ろ寄りにしてインパクトしたい。反対に左に打ち出している人は、手元が後ろでインパクトしているので前に出したい。

ただし、手元の位置をコントロールするには、手元自体を意識するよりも、腕の付け根である胸の中心の位置を意識するのがポイントです。

手元を前に出すには、右足と胸を結んだ右軸を意識してそれに沿って振る。手元を後ろに下げるには、左足と胸を結んだ左軸を意識してスイングしましょう。この軸は傾いていてもいいので、直線的に体を貫くようなイメージをもち、それに沿って体を回転させるのがポイントです。

Point!胸骨の位置を右に残してスイング

ただ右に体重を残すのではなく、胸の中心の胸骨を右足の上に置いておくイメージで回転

ボールに届かせるために手元が前に出る

右軸なら手元が自然と前に出る

打ち出しが左の人は胸を右に残して右軸でスイング。体がボールから遠くなるので、手元が前に出てフェースが左を向かなくなる

突っ込むことを怖れずに左側で回転!
手の位置が前に出る
左足と胸を結ぶ軸をイメージ

Point!胸骨を前に押し込んでスイング

胸の中心を左足の上までもってきて、左足と胸を結ぶ軸を意識。これによって手元が後ろに下がる

クラブが余るので手元が自然と下がる

左軸なら手元が下がって前に出ない!

打ち出し方向が右の人は、胸を左に押し込んで左軸でスイング。これによって手元が後ろに下がり、フェースが閉じて当たる

胸の高さが変わればそれと連動して手元の高さも変わる

手の位置が下がる

打ち出した方向からボールが左右に曲がる場合は、手元の高さをコントロールすることでヘッドをトゥ・ヒール方向にタテ回転させて、ボールの回転軸を調節しましょう。

スライスして右に曲がる人は手元が上がっているので、今よりも手元を低く抑える。反対にフックして左に曲がる人は手元が下がっているので、今よりも手元が高い状態でインパクトすることを目指してください。

この場合も、手元だけでなく胸の位置と前後の体重配分を意識することで、手元の高さが変わるようにするのがポイントです。手元を下げるにはツマ先体重を意識して胸の位置を下げながらインパクト。手元を上げるにはカカト体重を意識して胸の位置を上げながらインパクトしましょう。

これによってインパクト時のヘッドの傾きが変わり、ボールの曲がりも変わります。

右曲がりを抑えるには”前体重”で打つ!

アドレスではボールをトゥ寄りにセット

右曲がりを抑えるために手元を下げて打つには、ツマ先体重でインパクトするのがポイント。前のめりになって手元が低くなる

Point!胸骨を下げながらインパクト

上体をボールに近づけるように、胸骨を下げながらダウンスイングするイメージをもつと手元も下がっていく

手の位置が上がる

左曲がりを抑えるには“後ろ体重”で打つ!

アドレスではボールをヒール寄りにセット

左曲がりを抑えるために手元を上げるには、カカト体重でインパクトするのがポイント。伸び上がる動きが生じて手元が浮く

Point!胸骨を上げながらインパクト

上体をボールから遠ざけるように、胸骨を上げる意識でダウンスイングすると手元が上がっていく

いかがでしたか? 手の位置を上げたり下げたりしながらコントロールしましょう。

まとめ

ドライバーのアドレスは、飛距離と方向性を決める最も重要な要素です。グリップ、スタンス、ボール位置、姿勢の4つの基本をしっかり押さえることで、ドライバー特有のアッパーブロー軌道が実現し、安定したショットが打てるようになります。

よくあるミスとして、ボール位置が中央寄りすぎる、左足体重になっている、上体が起きすぎているといった問題が挙げられます。これらは構えの段階で修正できるため、アドレス前のチェックを習慣づけましょう。

さらに上達を目指すなら、プロが実践している練習法を取り入れて、ドライバーショットを磨いていきましょう。自分の球筋を知り、それを真っすぐに近づけるために手元の位置を調整することもプロレベルのショットへの近道です。

レッスン=アッキー永井
●永井研史(ながい・あきふみ)/1987年生まれ、神奈川県出身。キャンバスゴルフアカデミー(千葉県)で多くのアマチュアを指導。形にとらわれず物理学や解剖学といった観点からスイングメカニクスを分析するレッスンが好評。YouTubeのキャンバスゴルフChの登録者数は2万人を超える。

構成=鈴木康介
写真=相田克己
協力=日神グループ平川CC

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