アイアンのミスの原因は2つだけ!簡単な直し方をプロが解説

アイアンのミスが多く、練習してもなかなか改善しないゴルファーはいませんか?

今回は、アイアンのミスの原因と改善をレッスンしていきます!

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ミスの根本的な原因は2種類のみ!だから、直し方も2種類でOK!

アイアンのミスの原因は、突き詰めていくと2種類にわかれます。「いろいろなミスがあるのにたった2つ!?」と思うかもしれませんが、多くのアマチュアは「振り遅れたハンドファースト」か「手元よりもヘッドが先行するヘッドファースト」のどちらかがミスの原因の根本となっているのです。

この〝根本的な2大原因〞から出るミスは、下の[出がちなミス]でくくったもの同士が密接な関係にあります。根本的な原因①でいえば、トップのミスが多い人は「右プッシュ」と「打球が低い」も出やすい傾向にあり、その原因のもとは「振り遅れたハンドファースト」なのです。この根本となる部分を修正すれば、出がちなミスのすべてを直せます!

根本的な原因❶ ハンドファーストで振り遅れ

右プッシュ

手元が先行するので、フェースが開いた向きで当たってしまう。スライス系のミスが出やすい

トップ

手元が先に体の正面を通りすぎていくので、体が起き上がりやすくボールの頭を叩いてしまう

打球が低い

手元先行のオープンフェースを嫌がって閉じるとロフトが立つので、出球は低くなってしまう

根本的な原因❷ ヘッドファーストで当たりが薄い

引っかけ

手元が右でヘッドが先行するとフェースは閉じる傾向にあるので、ヒッカケやフックが出てしまう

ダフ

ヘッド先行はスイングの最下点がボールの手前になりがち。ヘッドが早く落ちてしまいダフる

打球が高く弱々しい

ヘッドが手元を追い越すとフェースは上を向く。ヘッドスピードも減速してしまい打球が弱い

右手を支点にして左手のひらをボールの手前に向けてインパクト!

ミスショットは、要はクラブの入り方、当たり方に問題があります。前出のアイアンの根本的なミスの原因①に上げた「ハンドファーストで振り遅れ」は、手元の先行しずき、ロフトの立ちすぎが起こっています。そこで、インパクトゾーンで右手を支点にして左手のひらをボールの手前に向ける動きを入れてください。

この動きによってヘッドがリリースされて、ハンドファーストの度合いが弱まり、ヘッドが走ってクラブの振り遅れもなくなる。下のビフォーから、アフターの正しいハンドファーストの形に変わります。

ハーフウェイダウン以降、右手を支点に左手のひらをボールの手前に向ける。手元が目標方向に出すぎてしまうのを防ぎつつ、ヘッドが手元の動きに追いついてきて、ロフトも立ちすぎない、と一石三鳥!「スイング中の一瞬の動きですが〝左手のひらを地面に向ける〞を意識するだけでも効果はあります」(長谷川)

両手を少し離して握って振るとわかりやすくなります!
この動きと形をイメージしてください

■加えて行ないたい!

ボールが右寄りにあるとヘッドを上から入れたくなるので、振り遅れやすくなってしまう。普段よりも左寄りにセットしよう

左への積極的な体重移動で左サイドに壁を作るのも、体の回転よりも手元を左に出さないようにするコツ。顔も残して振ると体が開かないし、ヘッドもリリースと加速で手元に追いついてくる

オススメDrill:大きなトップからフォローでストップ!

大きなトップからほぼ打って終わりすると、手首やクラブをリリースするタイミングを早められるので、振り遅れもきついハンドファーストも修正できる

左手の積極的なリードから右手を背中側に向かって押し込みインパクト!

一般ゴルファーも弾道やスイングデータが手軽にとれるようになり、アマチュアのアイアンのインパクトは、入射角がゆるやかすぎ、ロフトもプロは立つところが寝て当たる人が多いことが判明しています。これは、度合いには個人差がありますがヘッドファーストが原因です。

ヘッドファーストのインパクトは、前出の振り遅れハンドファーストとは真逆なので、直し方もその逆のような動きで、インパクトゾーンで「右手を左うしろ(背中側方向)」に押し込んでください。前出との違いは支点を作らず、左手は積極的にリードし続けるなかで行ないます。「ヘッドファースト=ハン
ドレイト」、つまり、手元がヘッドよりも遅れているため手元のリードは必須。右手を左うしろに動かすのは手元先行を助長しながら、フェースを立てる、入射角を鋭角にする効果があります。

左手はリードさせ続けるなかで、右手を左(目標方向)うしろ(背中方向)に押し込んでいくと、ヘッドより手元が先行していくハンドファーストでインパクトできる

■加えて行ないたい!

体重を移して片側に大きく乗せると体が止まりやすくなってしまうので、左への体重移動は控えめでOK

できるだけ回転を鋭く大きくしたい。〝右手を背中側に押し込む〞で回転量も増える。顔を上げると回転しやすくなるので「このタイプは少しならヘッドアップもOKです」(長谷川)

オススメDrill:小さなノーコックトップから大きく振り切る!

ノーコックで振り上げて、小さなトップから大きく振り切るとリリースのタイミングを遅らせることができる(○)。大きなトップはクラブや手首のリリースが早くなってしまう(×)

根本的な原因

アイアンで多いのは断然こっち!(写真左)
❶手元が浮く ( ショットに多い)手元が浮くことでヘッドが体から離れ、ネックに当たってしまう。スイングスピードが速くなるほど浮きやすい傾向がある(写真左)
❷手元が低すぎる(アプローチに多い)手元が低くなりすぎると、ヘッドのヒール側が前に出てきてしまうのでシャンクが出る(写真右)

前出のレッスンでアイアンの出がちなミスは全部直る。「ところでシャンクは?」の問いに長谷川は「シャンクは突然出たり、出るとすぐに直らなかったりの特殊なミス。なので、直し方も違ってきます」とのこと。スコアも気持ち的にも大ケガしてしまうので、「ならばそれも」とシャンクの直し方も教わった。ほかのミスと同様に、シャンクも手元の位置が大事。とくにアイアンショットでのシャンク防止は「手元を下げる」ことがポイントになる。

〝アイアンシャンク〞の原因予防「手元を下げる」のレッスン

Lesson 1:左手しっかりグリップで下へ押さえ込む

グリップがゆるいと手元が浮きやすくなるので、左手はしっかり握る。スイング中は下へ抑え込むように振る

Lesson 2:左下へ振り抜く意識をもつ

ヘッドを真っすぐ出そうとするのも手元が浮く原因のひとつ。左下へ振り抜いてヘッドも手元も低い位置を通す

Lesson 3:ベタ足のままでフォローへ

ダウンスイングで右カカトをめくると右太モモが前に出てしまうケースがある。クラブの通り道が窮屈になって手元が浮いてしまうので、右足をベタ足にしたまま振ろう

いかがでしたか? ぜひ、レッスンを参考にして、練習してみてください!

レッスン=長谷川泰之
●はせがわ・やすゆき/1978年生まれ、新潟県出身。脱サラして研修生となり、PGAティーチングプロA級を取得。19年にはPGAティーチングプロアワード優秀賞を受賞。「PREMIUM GOLF STUDIO代官山」内のK’sアイランドゴルフアカデミーでレッスン活動を行なっている。

写真=田中宏幸
協力=PREMIUM GOLF STUDIO代官山

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