プロが実践する“ガチの練習法5選”!「テークバックをしないで…」

方向性抜群のアイアンショットでグリーンに乗せられれば、大幅なスコアアップが可能。そのために植竹勇太プロが実践しているその独自の練習法を大公開!

植竹勇太プロの練習法を紹介します。

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グリップをクロスハンドにしてフルショット!

最初は小さい振り幅からはじめて最後はほぼフルスイングでボールを打つ

僕のオススメのアイアン練習法は「クロスハンド」で握った9番アイアンでのフルショットです。体の回転を使わないと、きれいに大きく振れない。手の動きを強制的に抑えるのが、このグリップの利点。

トップでスイングプレーンに沿ってクラブを立てるとうまく打てます。ただ難易度が高めなので、アマチュアのみなさんは小さい振り幅からはじめてください。

クラブが寝ると当たらない
インサイドに引きすぎるなど、トップでクラブが寝る(背中側に倒れる)と、まったく当たらなくなるので注意しよう(左写真)。
プレーンに沿ってクラブを立てる
肩をしっかり回しながら、プレーンに沿ってクラブを立てるのがコツ。フォローでもクラブが立つようにスイングする(右写真)。
手打ちのミスが直ります!
手の位置を反対にして握る。クロスハンドなら手と体の一体感が高まり、体の回転を主体としたスイングが身につく。中・上級向けの練習法

植竹勇太
●うえたけ・ゆうた
1995年生まれ、北海道出身。163cm、63kg。17年にプロ転向。23年シーズンは、ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ3位。セガサミーホールディングス所属。

次は、橋添穂プロの練習法です。

2本のスティックを平行に置いてスクエアの感覚を体に覚えこませる

スティックに対し肩、腰、足のそれぞれのラインを平行にセットする

私はプロゴルファーである父親から「正しく構えてリズムよく打つことが大事」と教えられてきたので、練習ではつねにアドレスをチェックしています。

2本のスティック(クラブでもOK)を平行に置くのが基本。ボールを挟んでレールのようにすると、視覚的な効果も加わり、スクエアの感覚を体に覚えこませることができる。テークバックの目安にもなりますよ。

スティックを十字型にするのも有効

1本をタテにして十字型にすると、体(軸)の傾き具合やボール位置をチェックでき、
アドレスの再現性が高くなる
2本のスティックの間隔を狭くするのが橋添流。ボールを見るときにこの2本が視野のなかに入るので、足元に置くよりも視覚的な効果が大きくなる
スクエアに正しく構えることで、スイングもリズムもよくなる。
コースでいつも同じ構えになるように、練習を繰り返すことが重要です

ターゲットライン上にスティックを置くと出球と目線が一定になる

ボールの先、ターゲットライン上にスティックを置くのが応用編で、こちらはショットがバラつく人にオススメ!目印となるそのスティックに向けてクラブを振り、ポールを真っすぐ打ち出すのがポイント。そしてインパクト後は、そこに目線を向けると、出球と目線が一定になるだけでなく、体が起き上がったりヘッドアップしたりするミスも修正できます。

ボールの先に置いたスティックを目印にしてボールを打ち出す

ボールの10~20センチ先のターゲットライン上にスティックを置く。こうしてターゲットラインを明確にすることが大事

インパクト後に目線をスティックに向ける

スティックに向けてボールを打ち出す。そして、目線をそこに向けると体が起き上がらず、真っすぐ飛ばせる

橋添穂
●はしぞえ・みのり/2000年生まれ、山梨県出身。154cm。21年にプロテスト合格。23年シーズンは、ステップアップツアーのラシンクRKBレディスで初優勝。国際スポーツ振興協会所属。

次は、山田彩歩プロの練習法です。

次は、テークバックをしないでカップ方向にボールを押す

スタート前に行なうと効果的です!テークバックをとらずにフォローだけでボールを打つ

練習グリーンで平らなストレートラインを見つけて、カップまで1メートルの距離にボールを置く。そして、パターでボールを押してカップに入れる。この練習は、テークバックをしないことが最大のポイントです。

手首を使わずにヘッドをカップ方向に真っすぐ出すと、フェースの向きが安定し、低くて長いフォローになる。この理想的なフォームを体感し「こういうイメージで打つんだよ」と、脳と筋肉にしっかり伝えましょう。

1メートル先のカップを狙う

テークバックをとらずに確実にカップインさせるには、1メートルくらいが最適。遠いと難しくなってしまう

手首を使って押すのは NG !

手首を使ってボールを押すと、フェースの向きが安定せず、フォローの形が毎回変わってしまうので注意しよう

ボールの手前にティーを挿してアッパーに振る

ボールの転がりが悪いときは、パターとボールの間にティーを深く挿し、その頭の部分(台座)に触れないようにボールを打つ練習をします。ほんの少しアッパーに振り、フェース面の下側でボールの中心をヒット! すると、グリーン面にボールがくっついたまま、跳ねることなく順回転になる。フォローでヘッドを無理に大きく出す必要はありません。

インパクトはゆるめない!

ボールの中心をしっかりヒットすることが大事。フォローは意識せず、「打って終わり」くらいのイメージでOK

ややアッパーに振ると順回転になる

アッパー軌道を作り、フェース面の下側でボールをとらえるのが山田流。順回転で転がりがよくなる

上から打つとボールが跳ねてしまう

ややダウンブローに打つ方法もあるが、ボールが跳ねると回転が悪 くなり、きれいに転がらない

山田彩歩
●やまださほ/1998年生まれ、北海道出身。157cm21年にプロテスト合格。23年シーズンはレギュラーツアー6試合、ステップアップツアー15試合に出場L.BCCレディス11位フリー。

次は、篠原まりあプロの練習法を紹介します。

フォワードプレスを大きくしてリズムよく打つ

構えたら手を目標方向に大きく出し1、2、3のリズムで打つ

カップに入れることばかり考えていると、リズム感を失い、ストロークが乱れてしまう。この悪いクセを直すには、手(グリップ)を真ん中に置いて構えたら、1で手を目標方向に大きく出す。

そして2でパターを引き、3でボールを打つ、という練習がオススメです。声に出しながら行うとより効果的で、リズムがよくなり、強い球が打てますよ。

強い球で伸びる!

フォワードプレスを加えると、インパクトでも手が前に出てハンドファーストに。そのぶん強い球になる

手の位置を上下左右にズラすと理想の構えが見つかる

パターにはさまざまな形状があり、それに合う構え方を見つけることがとても重要。そこで「手の位置」を上下左右にズラして、ボールの打ち出し方向やヘッドの挙動などを細かくチェックしましょう。左太モモの内側に左手を置くのが基本ですが、ハンドレイトにするとどう変わるのか。また肩の真下ではなく、ハンドアップやハンドダウンなど、いろいろなことを試してみてください。

構え方に唯一の正解はない

後方から見て、手が肩の真下に収まるのが基本だが、それより低くて体に近い「ハンドダウン」や、高くて体から遠い「ハンドアップ」もアリ!

いかがでしたか? 自分のなかでの理想の構えを見つけてみてください。

篠原まりあ
●しのはら・まりあ/1996年生まれ、大分県出身。162m。15年にアロテスト合格。23年シーズンは、レギュラーツアー3試合、ステップアッブツアー19試合に出場し、京都レディスオープン13位。フリー。

構成=小山俊正 
写真=田中宏幸

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