
50歳からのアプローチの打ち方!「パッティング的」からの発想で寄せる
ゴルファーはだいたい50歳前後で過渡期(変換期)を迎えます。
そのサインとなるのが「これまでできたことができなくなった」になりますが、最近は弾道測定器で自分の数値を簡単に知ることができるので「ヘッドスピード、ボール初速、打ち出し角、弾道の最高到達点」の数値が伸びない、落ちてきたら「過渡期を迎えた」と判断。
“50歳から”のゴルフに取り組むことをオススメします(石井忍)
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転がしはシニアの効果性を高める技!

50歳前後の過渡期で石井は、正確なボールコンタクトがラクにできるランニングアプローチを基本とする寄せ方にチェンジした!
アプローチは、私も過渡期(50歳前後)を迎えて大きく変わりました。以前は、ほぼSWでいろいろな球筋を打ち分けて寄せていましたが、最近の第一の選択は転がし。そうなった理由は感覚の衰えにあり、若いころはフェースを開いてもボールの真下にヘッドを正確に入れる鋭く、細かな、敏感な感覚があった。しかし、その感覚が加齢とともに薄れてきたためミスの確率の少ない打ち方をするように。シニアプロが転がしでの寄せを頻繁に使うのも、これが理由だと思います。
転がしでの寄せを追求していくと、グリップを含めてパッティングからヒモ解いていくのがベタピンにつける効果性を高めるコツです。ショットはスピードがあるため感覚が鈍感にはなりにくいが、アプローチはあえて鈍感にしていく。鈍感にしても安全、確実にボールコンタクトできる打ち方を50歳からの寄せ技として多用してください。
グリップはパターと同じでもOK

「パット的」に打ちたいので、パットと同じ握り方にするのもオススメ(写真下)。アドレスも手首を深く曲げたり、手元を目標側に出したりせず、パットと同じように構える。パットとの違いは”やや左足加重”にすること。自然にゆるやかなダウンブローが担保できる。

ポイントはパターの構えと打ち方

胸を回してロフトなりにインパクト

直線に近い軌道でも手打ちはNG。胸をきちんと回し、クラブはその回転にそって軽いイン・トゥ・イン軌道を描く。クラブの”ロフトなり”にインパクトするのも重要。ロフトを立てると地面に刺さりやすく、寝かせるとトップしやすくなってしまう(×)

過度にトルクをかけない

スイング中、体やクラブにトルク(ねじれ)をかけるのは×。腕やフェースにローテーションを入れるとインパクトの強さにバラつきが出てしまい距離感のコントロールが難しくなってしまう。パットのような直線的なスイング軌道で払い打とう。

振り幅はアプローチでもコンパクト

50歳からが目指すコンパクトスイングは、ショットだけでなくアプローチでも。振り幅は最大でも時計の文字盤の8時-4時の間まで(写真下)。パット的な構えと打ち方は飛距離が落ちるので、距離が長いときは番手を上げて、打ち方を変えずに飛距離を伸ばす。
いかでしたか。石井プロのレッスンをぜひ参考にしてください!

レッスン=石井 忍
●いしい・しのぶ/1974年生まれ、千葉県出身。ツアープロからコーチに転身し、エーススゴルフクラブを主宰。都玲華、手束雅などのツアープロやプロの卵の指導、サポートのほか、国内外のトーナメント解説者としても活躍中。
写真=相田克己
協力=南茂原カントリークラブ
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