
22歳で米女子ツアーに参戦した女子プロ!
ニュースだけじゃ伝わらない米女子ツアー選手たちの魅力を毎月、現地からレポートします!
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たった1日の良し悪しですべてが決まるわけじゃない

アメリカに主戦場を移すと、芝質の違いに戸惑う日本人選手は多い。アメリカ人ですら、毎週のように異なるコースや転戦生活に慣れるまでにしばらく時間がかかる。そんななか、マーヤ・スタークは楽観的だった。22年8月にISPSハンダ・ワールド招待(欧州男女・米女子共催)で初優勝を遂げ、米ツアー出場権を獲得すると、早速、その権利を行使した。
当時22歳で、シーズン途中からの米ツアー参戦となった彼女だが「全然、大丈夫です! 欧州女子ツアーに参戦したときと同じ感覚。友だちが増えれば、アメリカでの居心地がもっとよくなるはず。時間が解決してくれると思います。それよりも世界最高峰のツアーで素晴らしい選手たちと競えることがうれしい」と、すごく前向きにコメントした。芝質についても「もちろん芝の違いはありますが、気にならないです」とあっけらかん。スタークらしいといえばそれまでだが、ジュニア時代のコーチの言葉に影響を受けたことも大きい。
「オーガスタ女子アマチュアでひどいプレーをしてしまった日があって。初日を終えて5オーバーだったと思うんですけど、プレー後にコーチの車の中で号泣してしまったんです。するとコーチが『マーヤはこういうプレーをする日もあるし、すごくいいスコアを出す日もある。だから、なんで泣いているのかわからない』と。コーチは私を落ち着かせようとしてくれたんですが、コーチにいわれてハッと気づきました。まさにそうだと。たった1日の調子の良し悪しで、その試合やゴルフ人生が決まるわけじゃない、と」。
ゴルフをしていれば、必ず調子の悪い日がある。原因がわからず、気ばかりが焦ってしまう。そういうとき、スタークは「まずは冷静になること」を心がける。「スコアが悪いときに緊張するのは当然のこと。忍耐強くプレーするしかない。時間が解決してくれることもあるから」。
スタークはいい意味で考えすぎない。米ツアー2勝目も遠い未来ではないだろう。

23年の国別対抗戦での1コマ。スターク(左から2人目)は、ゴルフ強豪国スウェーデンでトップ選手
のひとり。
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「SportsIllustrated」などスポーツ誌に写真を提供。
写真・文=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
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