DD1 or DD2、どっちがハマる? ヤマハ最新RMXをプロが徹底試打!

前作の登場から2年。2025年10月、ヤマハの最新作「RMX DD」がついに発売される。クラブとしての完成度をさらに磨き上げた“リミックスシリーズ”。編集部が今回注目したのは、ドライバー2機種とアイアン3機種だ。今作は一体どんな仕上がりなのか。そこで、岩男健一プロを試打に招き、飛距離性能、打感、操作性を徹底的に検証。プロのリアルなフィードバックから浮かび上がった、最新RMXの真価とは!?

すべてのゴルファーに、
“最高の1本”という答えを。

「RMX DD」の“DD”は、「Distance & Direction」の頭文字。その名のとおり、最大限の飛距離と方向性を追求したシリーズだ。ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンとフルラインナップで展開され、「今の自分を超える最高の1本を」というコンセプトのもと、飛距離アップを叶えるフェース設計や、思いきり振っていけるヘッド設計など、さまざまなテクノロジーが惜しみなく投入されている。今回クローズアップするドライバーとアイアンは、プレーヤーの志向性に合わせてさらに細分化されており、それぞれがパフォーマンスを最大限に引き出す設計。プレーレベルを底上げしてくれる1本が、きっと見つかるはずだ。


操るDD-1、任せるDD-2
タイプ別で選ぶ2モデル

RMX DD-1 ドライバー
【写真左】

DD-1は、前作RMX VD/Mと比較してつかまりの良さと寛容性が向上したドライバー。ミスヒット時のブレを抑えながら、しっかりボールをつかまえてくれる設計が特長だ。いわゆる“競技系モデル”の枠にありながらも、高い許容性と安定した弾道を両立。操作性を損なわずに、狙って飛ばす安心感を手にできる1本だ。

RMX DD-2ドライバー
【写真右】

DD-2は、やさしさと直進性を重視した設計が特長。ボールがつかまりやすく、スライスのミスも軽減してくれる。アベレージ系モデルの中でも、特に高い寛容性を備え、多少のミスヒットでも安定した弾道が得られるのが強み。「とにかくミスを減らして、しっかり飛ばしたい」そんなゴルファーにこそ試してほしい。

「しっかり押せて、球がまとまる!」
RMX DD-1 ドライバー

ヘッド形状が丸みを帯びていて、構えやすいですね。クラウンとフェースのつなぎ目がすごく自然で、ヘッド全体が一体感のあるデザインになっているのも、構えやすさにつながっていると思います。打ってみると、フェースがしっかり球を押してくれる感覚があって、弾きではなく“乗せて押す”ような打感。そのぶん弾道も強くて、初速も出ている感じがありました。打球音も低めで落ち着いた音質で、どこか懐かしさを感じさせてくれるのも好印象です。ドローもフェードもどちらも打ちやすくて、バルジ周辺での弾道変化も素直。ヒールに当たればスライス、先に当たればフックと、ちゃんと反応してくれるので、結果的に球がセンターに集まりやすい感覚がありました。

打点ズレにも素直に反応。自然と球がセンターに集まってくれるので、安心して振っていけます。

「やさしく振っても、球が強い!」
RMX DD-2 ドライバー

DD-2はDD-1に比べて、やや面長なヘッド形状で安心感が強い印象でした。個人的には、こういった顔つきのドライバーはとても構えやすく、やさしく振っていける感覚があります。アップライトすぎないライ角設計になっていて、構えたときに左に行きそうな雰囲気がないのもポイント。大きめ&やさしめモデルによくある「捕まりすぎそうな怖さ」がないので、幅広いゴルファーが安心して使える感じがありました。打ってみると、球の強さはしっかり出ていて、振り抜きやすさも良好。やさしく振っても、球はしっかり強く出てくれるので、安心して振っていけます。フェース素材はカーボンですが、打感や打球音もDD-1と同様に気持ちよくて、違和感なく振っていける仕上がりです。

アップライトに見えない設計と安心感のある顔で、自然と振れて、強い球が出せます。

反発性能が劇的進化。
“8軸カーボン”の力で飛ばす!

三菱ケミカルと共同開発した8軸積層カーボンフェースを採用。8方向に緻密に積層された強靭な構造が、インパクト時のエネルギーロスを最小限に抑え、反発力をボール初速へと効率的に変換する。さらなる飛距離を狙える新設計だ。

抜群の集弾性。
フェアウェイキープ率が向上!

重心位置や慣性モーメントを徹底検証し、ヘッドスピード40〜44m/sに最適なバルジ設計を追求。さらに、フェース面に特殊な素材を塗布したことによる凹凸加工がスピンを安定させ、条件に左右されにくい高い直進性を実現している。

調整可能なソールウェイトで
自在にチューニング

DD-1は3カ所、DD-2は2カ所にソールウェイトのポジション調整機能を搭載。ウェイトは標準品に装備されている10gのほかに、別売りの4g、6g、8g、12gがあり、自分好みの重さやバランスに細かく対応できる。


軟鉄に定評のあるヤマハから
軟鉄3兄弟が登場!

RMX DD-1 アイアン
【写真左】

見た目の良さと優れた操作性に加えて、高い寛容性と飛距離性能を備えたアイアン。ポケットキャビティ構造により打感と打音も心地よく、やさしさの中に操作性を感じられる仕上がり。

RMX DD-2 アイアン
【写真中央】

飛びとやさしさを両立した、軟鉄ポケットキャビティアイアン。フォージドとは思えない安心感と、抜群の寛容性があり、軟鉄の打感・打音の良さと弾き感のバランスが抜群。

RMX DD-1ツアーモデルアイアン
【写真右】

打感の柔らかさと繊細なフィーリングを追求。ラインを狙って打ち抜ける操作性の高さと、その造形美はまさに「これぞフォージド」と言える仕上がり。上級者の期待に応える1本だ。

「飛びすぎず、ちゃんと止まる」
グリーンを狙えるDD-1アイアン

打ってまず感じたのは「球がしっかり上がって、スピンもちゃんと入る」ということ。キャビティ構造ではあるんですが、フェースに乗っている感覚が強くて、打感もすごく良かったです。 とくに印象的だったのは、球の高さがツアーアイアンと同じくらい出る点。しかもロフトはツアーよりも立っているのに、ちゃんとスピンが入ってくれて、飛びすぎることなくグリーンでしっかり止まる球が打てます。「ツアーモデルはちょっとハードルが高いけど、スピンを効かせてグリーンに止めたい」というゴルファーには、間違いなくおすすめです。 飛距離・スピン・安心感のバランスがよく、クラブセッティングを組みやすくしてくれる一本です。

見た目はヒールが少し高めで球を包み込んでくれそうな形状。V字ソールがしっかり抜けてくれるので、フェアウェイもラフも気持ちよく振っていけます。

「まっすぐ飛ばして、しっかり止める」
安心して狙えるDD-2アイアン

DD-1よりもヘッドサイズが大きくて、構えたときに安心感があります。ロフトはやや立っていますが、それでも球の高さはしっかり出てくれて「まっすぐ飛ばしやすい」という印象が強かったです。捕まりすぎない設計なので、引っかけを気にせず、気持ちよく振っていけるのもいいですね。ソール幅は広めですが、実際に当たる部分がV字になったソールで限定されているおかげで、抜けの良さもしっかり感じました。何より印象的だったのは、低スピンになりすぎず、しっかりスピンが入って止まる球が打てること。直進性とスピン性能を両立しているので、アイアンに安定感を求めるゴルファーにぴったりです。

ヘッドは大きめで、構えたときに安心感あり。ロフト28度と立っているけれど、高い球でまっすぐ飛ばせます。

刺さらず、跳ねない!
抜けの良さを生むV字ソール設計

スイング特性やインパクトロフトのデータをもとに、モデルごとに最適なV字ソール設計を採用。リーディングエッジを削り込み、刺さりにくく跳ねにくい、気持ちのいい抜けを実現している。

軟鉄では難しかった
自由な重心設計でやさしさが進化

精密機械加工を番手別に採用したことで、軟鉄モデルでは難しかった自由な重心設計が実現。これによりDD-1は前作の特長を継承しながら、寛容性をさらに向上させることに成功した。

ストロングロフトで
上がる! 飛ぶ!

DD-2はストロングロフト設計(#7で28度)にも関わらず、長い番手でも高弾道が打ちやすく、ミスに強くて上がりやすい。ずば抜けた扱いやすさを実現している。


「RMX DD」は
FW & UTもラインナップ!

最新作「RMX DD」は、ドライバーとアイアンだけじゃない! フェアウェイウッドとユーティリティもラインナップされているので、シリーズで揃えるとさらに◎


試打・解説=岩男健一
●いわお・けんいち/1987年生まれ、和歌山県出身。ツアープロとして全国の試合に積極的に出場。自ら開発にかかわるなどギアへの造詣も深い。登録者13万人を超える人気チャンネル「わっほーまっちゃんの日常」をYouTubeで配信中。


写真=相田克己、協力=太平洋クラブ 成田コース

関連記事一覧