
重心移動だけで飛距離が伸びる!ドラコン選手直伝“パワースタンス”を解説
「僕が飛んで曲がらないロングショットを追求していて大きなヒントとなったのはモー・ノーマンの立ち方です」というのは兼濱開人。
ノーマンは「ハンマー打法」や「天才的ボールストライカー」といわれた名選手。そのアドレスと「ダイナミックエイミング」という理論を使うと、驚異的に飛ばせるそうだ!
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「ダイナミックエイミング」の向きがカギ!

「ダイナミックエイミング」とは、インパクト時に両足の裏の中心にかかる圧力を結んだラインのこと。このラインがインパクトでターゲットラインと平行になると、パワー効率をもっとも上げられるといわれている

兼濱開人が出場したJPDA(日本プロドラコン協会)主催の競技は、持ち球6球のうち3球はフェアウェイキープが条件で、その3球の平均飛距離で順位が決まる。「飛ばすだけではなく方向性も大事。僕はそれを、スタンスの工夫で両立できました」(兼濱)
重心の「前後移動」を意識してスイング

体をスムーズに動かして回転スピードを上げるには、左右よりも「前後の重心移動」が重要です。上の写真はわかりやすいように両ツマ先を極端に浮かせていますが、右足の重心はバックスイングではカカト寄りに移動し、ダウンスイングではツマ先寄りに移動します。飛ばない人の多くは、ダウンスイングで右ヒザが前に出るため、右ツマ先側に重心が乗るのが早すぎる。インパクト時に両足の裏にかかる圧力を結んだラインの「ダイナミックエイミング」が、オープンになってしまうのです。
これを飛んで曲がらないスイングに変える立ち方が“パワースタンス”です。右ツマ先を軽く開いたクローズスタンスで構えることによって、ダイナミックエイミングをターゲットラインと平行にするインパクトがつくれます。重心を前後に移すバランスが整いやすく、インパクトエリアでは方向性が上がるストレート軌道になるのです。
通常のスクエアスタンス

スクエアスタンスで構えるのが悪いわけではないが、ダウンスイングからインパクトにかけて体が早く開いてしまう人は飛ばない、曲がる原因になる。

①ダウンスイングで右ヒザが前に出ると、右ツマ先に早く重心が乗ってしまい飛ばなくなる(左)
②ダイナミックエイミングがオープンになると、アウトサイド・インのカット軌道になる(右)
これがモー・ノーマンからヒントを得た飛ばしのパワースタンス

左足を少し前に出し、右足は少し引いてツマ先を軽く開く
スタンスの向きはクローズスタンスだが、インパクト時に両足裏にかかる重心を結んだラインは、ターゲットに対して平行にしやすい。体が早く開いてしまう人に有効なアドレスだ。

①体全体をクローズにしてフックを打つ方法もあるが、曲がり幅のコントロールが難しい。クローズにするのはスタンスだけでOK(左)
②ダイナミックエイミングがターゲットラインと平行のスクエアな向きになると、方向性のいいスレート軌道で打てる(右)
いかがでしたか? “パワースタンス”の重心移動をぜひ実践してみてください!

レッスン=兼濱開人
●かねはま・かいと/1990年生まれ、沖縄県出身。東京・広尾の「広尾ゴルフインパクト」で多くのアマチュアをレッスン。飛ばしを追求し、ドラコン大会にも出場。19年7月の大会では平均329ヤードを記録して優勝した。
構成=三代 崇
写真=中野義昌
協力=木更津ゴルフクラブ
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