
イ・ボミに単独インタビュー!「ゴルフを続けるうえで大事なこと」とは?
ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフをよりよいものにしていくためにさまざまなことを考え、走り続けている。どんなことを考え、どのようにゴルフと向き合っているのか。インタビューをとおトップをの姿を探っていく。
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「ゴルフを続けるには”いつでも前向き”でいることが大切」

子どものころ、イ・ボミのプレーを見てゴルフをはじめた日本の女子プロはたくさんいる。また、女子ツアー観戦をはじめたきっかけが、イ・ボミという人もたくさんいるだろう。彼女が日本女子プロゴルフ界に与えた影響の大きさは計り知れない。2023年を最後に日本ツアーからは引退したが「マスターズGC」のアンバサダーを務めるなど、今でも日本とのつながりをもち続けるイ・ボミ。現在、彼女はゴルフとどのように向き合っているのか。10月に開催された「エイジェックLADY GO CUP」前日のプロアマ戦のあとに話を聞くことができた。
今回「エイジェックLADY GO CUP」に出場しようと思ったのは?
ボミ 30代の選手が、楽しんでいる試合だということは聞いていました。これはすごく大事な機会だし、この先もずっと続いてほしいと思ったので参加することにしました。
懐かしい選手がたくさんいたのでは?
ボミ そうですね。(有村)智恵さん、(原)江里菜さん、あとナリ(成田美寿々)とも久しぶりに会って、いろいろな話ができました。こういう機会をもらえたことに感謝したいです。
ツアーから離れて少し時間が経ちますが、日本の試合は観ていますか?
ボミ 韓国では日本ツアーの中継があまりないのですが、若い子たちが活躍しているのは知っています。気になる選手はソラちゃん(神谷そら)ですね。トレーナーさんが私と一緒なので応援しています。
先日インタビューした與語優奈プロが「目標とする選手はボミさん」といっていました。ほかにもボミさんに憧れているプロはたくさんいます。ボミさんが考える「ゴルフを続けるうえで大事なこと」って何でしょう?
ボミ そう思っていただけるのはうれしいですね。ゴルフで大事なことは、まず「あきらめないこと」、それと「何をしたら成長できるのかをずっと考えること」、あと1番大切なのは「心はいつでも前向きに」。1回悪いことを考えるとどんどん自分が弱くなる。私はヤーデージブックに「勇気をもって、前向きに」とかメモしてプレーしていました。
「大好きなゴルフだけど嫌いになったことも」

「勇気をもって」と自身に言い聞かせてプレーするほどのプレッシャーと隣り合わせだったんですね。ゴルフを嫌いになったことは?
ボミ 本当のことをいうと何回かありますよ。いつもサポートしてくれる人たちや、応援してくれるファンに恩返しがしたくてゴルフをやってきたのに、うまくいかない私のプレーを見せてしまうと、みんなが悲しくなるのかな、と思ったときにゴルフなんて(嫌い)って。
ツアー引退の年は、そのように悩むことも多かった?
ボミ はい。でも、やっぱりゴルフは大好きなんです。今でも変な球を打つと練習したくなるし、試合を観ていて誰が優勝するのかな?と気になったりするので。でも、あのころの私はよいプレーができていなかったので、試合のときに感じるあのなんともいえない気持ちはもう……。
胸がギュッとなる感じ?
ボミ そう、それです(笑)。まだツアーでやれるっていってくれる人もいますが、試合に出るための準備が昔のようにはできないんです。今くらいのちょうどいい距離で、これからもゴルフと向き合っていけたらなって思ってます。
アマチュアとの写真撮影やその声がけにも気さくに応じていたイ・ボミ。ファン思いの親しみやすいキャラクターは健在だった。このインタビューの翌日に開催された「エイジェックLADY GO CUP」は、来場者が異例の千人を超えたそうだ。今も変わらず彼女が日本のギャラリーから愛され続けている証拠だろう。その話を聞いて、日本ツアーから引退した2023年の年末の表彰式で「JLPGA特別功労賞」を受賞したときの彼女のコメントを思い出した。
「”プロゴルファー、イ・ボミ”は私と日本のみなさまが一緒に作り上げました。人間イ・ボミはみなさまと作り上げた“プロゴルファー、イ・ボミ”をこの先ずっと忘れません」
いかがでしたか? イ・ボミさんの活躍楽しみですね。

イ・ボミ/1998年生まれ、韓国出身。2010年韓国ツアーで賞金女王となり、2011年から日本ツアーに参戦。2015年、2016年と2年連続で賞金女王に輝き、名実ともに日本女子ゴルフ界のトップに君臨した。2023年にツアーからの引退を表明。延田グループ所属。
文=ひよこきんぎょ
写真=相田克己
撮影トーナメント=エイジェックLADY GOカップ2025
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