• HOME
  • ブログ
  • レッスン
  • “下半身リード”は本当は間違い…!?「上半身リードの方が安定する」と研究者が説明

“下半身リード”は本当は間違い…!?「上半身リードの方が安定する」と研究者が説明

ゴルフはスポーツのなかでも、とくに意図した動きができないといわれる。その原因が「細胞や脳に関係する」とわかり、自身も素早く100切りを達成した研究結果をレポート。

斬新な視点と理論が、レベルアップを目指すゴルファーに光明を射す!

【関連記事】西村優菜、上田桃子も愛用!女子ツアーで「PARADYM」が大流行中…!?

下半身リードでは意識は移動する

下半身リードがゴルフでは定説だが、リードさせるには意識的に左足を踏み出さなければならないので、
意識を下半身に移動させることが必要となる。
上半身リードの考え方では、上半身に誘導されて自然に下半身が動き出すので、
意識の移動もなくスムーズにスイングが行なえる。このスタイルの違いは、スイングの根本に関わる問題である

今月からは数回に渡って、先月お話したテニス式の安定したインパクトをゴルフに持ち込む話の続きをしたいと思います。野球であなたが三塁を守っていて、グラウンダーの打球が来たとします。華麗なグラブ裁きで捕球したあと、ファーストミット目掛けて投げ込みますが、そのとき意識するのは、ボールを握る指先の感覚、ファーストミットに吸い込まれていく軌道のイメージ、リリースのときの指先の感触などで、左足をどのように踏み下ろそうか、などといったことは一切考えないと思います。つねに意識はボールにあり、下半身はスローイングに応じて無意識のうちに踏み出されている。そう、送球は上半身リードで行なわれているのです。

上半身リードというと「それはダメだ」と言い放ってしまうのは、ゴルファーの正直な反応かもしれません。なぜなら、私たちは「ゴルフは下半身リードとボディターンである」と、繰り返し教え込まれてきたからです。では、ゴルフスイングの感覚でファーストへの送球を下半身リードで行なってみてください。最初、ボールの縫い目に指があることを感じていても、下半身リードなので左足に意識を移して踏み込みを行わなければなりません。軸足がしっかりできたところで、再びボールに意識を戻してリリースを行なう。

しかしこれは、やってみるとわかりますが、うまく投げられるわけがない。そもそも、下半身リードというのは、左足で軸を作った時点で(先物取引のように)リリースのタイミングが決まってしまう手法です。ボールが止まっているゴルフでは何とかなっても、活きているボールを扱う野球やテニスでは、このような先を見越して手を打つようなやり方は通用しないのです。となると、ゴルフの下半身リードは間違っているのでしょうか。

上半身リードはゴルフ以外では常識

簡単な実験をしてみましょう。メディシンボールを両手で持って右方向、時計の文字盤の8時あたりの高さまで持ち上げてみます。このときメディシンボールは、体の中心線を越えて右半身側にあるので自然に右足が軸になっているはずです。ここで、腕の力を抜くと重力によって円弧状に振り下ろされ、メディシンボールは体の中心を過ぎて左に移動し、今度は左足が軸になります。ここで明らかなのは、意識して左足で踏み込まなくても上半身の重心移動に誘導され、左足の軸は自然に作られるということです(イラストA)。片腕の重さは体重の6%ほどといわれ、70キログラムの人であれば、両腕で8キロほど。それなりの質量がありますからメディシンボールがなくても、腕の振りだけで下半身の誘導には充分です。

このため、ファーストへの送球では意識をボールから逸らすことなく上半身リードで投げ込んでも勝手に左足が出てくれるのです。もちろん、これはゴルフでも基本的には変わらないはずですが、ゴルフでは下半身がクラブを先導するものと固く信じられているので、意識的に下半身を踏み込まなければならないという呪縛から逃れられません。そもそも論理的に考えるというのは、必ずしも正しさの証明ではありません。黒いものでも白いものと思わせてしまう説得技術にほかならず「論理的=科学的」ではないのです。

したがって、下半身リードが絶対と考える人がいれば、左足を踏み込むところからはじまるストーリーがもっともらしいのは当然ですし、さらに同じ立場でそれを補強する理論が次々出てきて既成事実化していきます。たとえば、最近流行りの地面反力のようなものも、作用があれば反作用が生じるのは自然のつねなのですが、ここに着目してしまうと反作用のパワーも生む装置になってしまい、強く反作用を得ようとすればもっと意識を左足にもっていくことになります。これによって、意識の面でスイング自体が大きく変質していってしまうのです。

そもそも上半身、下半身と並べて見てしまうと“上下”という字づらから対極にあるものというイメージがしますが、これは単なる着目点の相違にすぎません。上半身リードのスイングを左足が踏み込まれるところから見てしまえば、外から見たかぎりでは意識のありようを除けば下半身リードのスイングと区別がつきません。つまり、下半身リードのスイングとは上半身リードのスイングの一部分であり、下半身リードでスイングを説明したいという思惑が生み出した一種の幻想だと思われます。

ではなぜ、下半身リードにここまでこだわるのかというと、イラストのようにトップの後、ダウンスイングの途中のクラブヘッドを下半身リードでの踏み込みによって強引に引きずり下ろすことで、上半身と下半身の引き合いによる大きな捻転が生じ、パワーが得られるとされているから。そして、逆に上半身リードは反対方向の力がかからず、捻転が得られないことから論理的に否定されてしまうのです。そこで、捻転よりもパワーを得るすぐれた方法が示せれば、みなさんも支持してくれるという希望をもって、次回は、捻転の解放によって得られるパワーを超えるパワーソースがあることを示し、安定したスイングのためには上半身リードでなければならないことを説明したいと思います。

いかがでしたか? 下半身リードのスイングを習得しましょう!

文・イラスト=サンドラー博士
●ゴルフ好きの研究者。ゴルフの専門家ではないが、ゴルフ理論は「教える側」という「外側からの視点で組み立てられているから難しい」ということに気づいてからは、「それをどう解決するか」の研究に没頭。出た答えを多くのアマチュアに伝えたく、毎月レポートする。

【あわせて読みたい】

「天使か」西村優菜、“かわいすぎる”ウェア姿を披露!ファンから称賛の声集まる

7番ウッドを選ぶ時の「4つのポイント」!最新15モデルを試打解説

「7番アイアンで200ヤードも飛ぶ」ってマジ!?“飛距離”に特化したアイアン4選

関連記事一覧