240ヤード飛ばす女子プロのスイングを解説!一瞬で出力を上げる方法とは?

シーズンの折り返しを迎えた国内女子ツアーは、まだまだ新たなヒロインが誕生しそうな気配。次は誰が栄光を手にするのか?自身もツアーに参戦し、現在も挑戦中の中村香織が“要チェック選手”のスイングを解説する。

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アドレス~バックスイング

Point:手とヘッドの位置関係がアドレスから変わらない

アドレスで特徴的なのはグリップ。左腕が真っすぐで、ややストロンググリップに持つのが女子プロでは主流ですが、小林選手の場合は左がややウィークなうえ、左ヒジが少し曲がるくらいのゆとりがあります。そこから手とクラブヘッドの位置がまったく変わらず、ヘッドの重みを感じながら丁寧にバックスイングが行なわれる。また、右足がいっさいズレない柔軟性で、トップまでパワーを溜めていきます。

トップ~切り返し

トップポジションではクラブヘッドが手元に隠れているので、シャフトが平行、なおかつ過度なクロスやレイドオフのポジションにないことがわかります。切り返しでは下半身を使いすぎることなく、クラブがオンプレーンに下りてくる。右足の蹴りが強すぎて骨盤が開いて、振り遅れてしまう人は、マネしてみるとボールをしっかりとつかまえられます。

ダウンスイング~インパクト

Point:シャフトが右前腕に重なっている(写真左)
Point:インパクトしても右足がめくれていない(写真右)

シャフトが地面と平行になるあたりを見ると、右前腕とシャフトが重なって見えます。これは強いタメが入っていることを意味し、小林選手の飛距離と安定の源泉といえるでしょう。インパクトでも右足は地面から離れておらず、いわゆる「ベタ足」の状態です。これは意図的にベタ足にしているわけではなく、あくまで切り返しで力をクラブにかけたら、その後はクラブの通り道を作っているだけで、余計な力を加えていないというのが正解でしょう。

フォロースルー

フォローでも下半身の運動量は最小限にとどまっています。通常は下半身が止まってしまうと急激にクラブヘッドが返ってフェースが閉じることがありますが、フェースの向きはいたってニュートラルです。体幹部分が最後まで動き続ける柔軟性があることがわかります。切り返しでかけた瞬間的な力をダウンスイングからフォローにかけてバランスよく伝えているということです。

神ワザPoint

特徴はなんといってもこの「ベタ足」。単に下半身を止めているのではなく、一瞬でクラブに力をかけて、余計なことをしていない。また、それをいっさい邪魔しない体の動きと柔軟性もお見事。

いかがでしたか? ぜひ、解説を参考にして、練習をしてみてください。

小林光希
●こばやし・みつき/2002年生まれ、岡山県出身。161cm。2023年にプロ入りし、昨年シード権を獲得。今季の前半戦はトップ5入り3回を含むトップ10入り4回と安定した成績を残し、メルセデス・ランキングは15位にランクイン。三徳商事所属。

解説=中村香織
●なかむら・かおり/1986年生まれ、京都府出身。15 年にステップアップツアーで2勝をあげる。現在はトーナメントの予選会に出場するほか、東京都の品川区と目黒区にあるEAST GOLF SCHOOLの代表を務め、レッスン活動にも力を入れている。

写真=渡辺義孝、小林 司
※選手の成績やデータは7月12日現在

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