
“真剣さ”がイップスの原因に?対処法は「数10秒かけてゆっくりスイング」
〝イップス〞は「自分はならない」と思っていませんか?決して他人事ではなく、ゴルファーなら誰でもかかる。しかもゴルフを一生懸命やるほどかかりやすいんです!
なぜイップスにかかるのか、どんな症状が現れ、どうやって克服するのか。それを事前に知ることが、イップス予防の最善策になります。
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あんなにまで真剣に向き合う必要はなかった

「手に電気が走るくらいなら軽症。それは本当のイップスとはいいませんよ」(神山)
電気が走るのはイップスの前兆
長年、イップスを患ってきたので、誰がイップスなのかよくわかるんですよ。単なるスランプの人も自分はイップスだといいますが、私にいわせれば、それはただヘタなだけ。技術的に克服することは可能でしょう。
もちろん、大きなくくりでいえば、それらもイップスかもしれません。たとえば、パッティングやアプローチの際に、手に電気が走る症状が出ることがあります。私の考えでは、それはまだスランプ。イップスの前兆でしかない。手に電気が走っているうちは、まだ大丈夫。治せるチャンスはありますね。
手に電気が走るのは、逆によいほうに反応することもあって、ビリっと手が痺れたときに意外と悪くない結果になることもある。よい結果が出ているうちは本当のイップスではない。電気が走るのはイップスの入口のようなものですが、それをイップスだと自分に暗示をかけていくと、そこから本当のイップスが訪れてしまいます。
物事がスローに見えてくる
手に電気が走ったときには、あまり突き詰めないほうがいいんです。そこを突き詰めてしまうと、次は症状が目にきて、目に映る物事がスローに感じられるようになる。これは、交通事故でクルマが衝突したときに似ているかもしれません。
速いスピードで追突しているにもかかわらず、ぶつかるまでが妙にスローに感じられるといいますが、歩道から何かが飛び出したりしたとき、運転手はすぐ反応してハンドルを切ります。そんなふうに反応できているうちは事故にはならないんですよ。でも、動きがスローに見えるときは事故になる。ゆっくり見えるのに、回避できないのが本当のイップスなんです。
ダウンスイングでフラッシュバックするように動きがゆっくりに感じられる。そしてハッと気がつくと、信じられない方向にボールが飛んでいる。そんなことが繰り返されます。
ドライバーを8時間以上打った
私のイップスはティーショットイップスでした。ドライバーがすべてはるか右に飛んでいく。取り組めるあらゆる対策をしましたが、ティーアップして打つパー3でのアイアンショットまでイップスになる状況でした。
なんとか直そうと必死に努力していたころは、練習場でドライバーだけ1000発以上打ったこともありました。さまざまな対策を試しながら打っていると、1000発打つのに8時間以上かかる。練習が終わったあとは、左手が開かないほど疲労しました。でもそれは、自分の不安をかき消したいから打っているだけで、イップス克服には何の意味もなかったんですよ。
それでもプロはやらざるを得ない。朝起きるともう気持ち悪くて、早く練習場に行って、苦しくてもボールを打ち続ける。結局、寝てもゴルフ、起きてもゴルフ、ゴルフのことしか考えられないから。今、あのころのことを思い返すと、あそこまで真剣に向き合う必要はなかったんじゃないかと思います。そのことによって、私のイップスはかえって深みに向かいました。
Lesson:数10秒かけてゆっくりスイングする

時間をかけてゆっくりスイングして、振りにくさや違和感が出るところを見つける。すると、スイング中のどの箇所に問題があるかがわかる
いかがでしたか? ぜひレッスンを参考にして、練習してみてください。

解説=神山隆志
●かみやま・たかし/1973年生まれ、東京都出身。プロ入り7年目の2004年、「JCBクラシック」で初優勝し、賞金ランキングも8位とブレイクを果たす。
2000年代後半から、深刻なティーショットイップスに陥る。現在は競技からは離れ、日神グループホールディングスの代表取締役社長を務める。
構成=コヤマカズヒロ
写真=田中宏幸
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