実は「疲れることが嫌い」!? 桂川有人、ちょっと変わった“ゴルフに対する考え方”とは?

ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフを「よりよいもの」にしていくために様々なことを考え、走り続けている。

「どんなこと」を考え、「どのように」ゴルフに向き合っているのか。桂川有人プロへのインタビューをとおして、その姿を探っていく。

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2年くらいショットが不調だった

感情を波立てず淡々としているほうが結果がいい!メンタル的にも楽!

――今年は1月のシンガポールオープンで2位、国内ツアーでも初優勝を果たしましたが、振り返ってみていかがですか?
桂川:ショットが安定しているので、スコアが作りやすいです。ショットはもともと得意だったんですが、一昨年から2年ほど不調でした。でも、調子が戻ってきたんだと思います。
――不調だった原因は?
桂川:コロナで試合がなかったことや、スイングやトレーニング、クラブなどをいろいろ変えてしまって、わけがわからなくなったというのはありますね。変えたことを元に戻しましたが、1回崩れたものを戻すのはなかなか大変で、時間がかかってしまいました。
――なぜスイングを変えようと思ったのですか?
桂川:試合がなくて時間があったので、必要以上にいろいろ改造してしまった(笑)。考えれば考えるほど何か足りない、完璧になりたいと思っていたので、上を目指した結果ですね。

――そこからスイングを戻して、シンガポールオープンは2位に?
桂川:はい。シンガポールで成績が出たのは大きかったですね。もともと合宿のつもりで出場したんですが、試合でもいい結果が出ました。
――あと一歩で優勝でしたよね。
桂川:優勝はまったく意識していなかった。本当に最後の最後まで、何も考えていませんでした(笑)。自分のゴルフをよくしたい、ただそれだけで。
――ツアー初優勝のときはいかがでしたか?
桂川:自分でもわかるくらいすごく調子がよかったんです。ボールのコントロールもイメージどおり打てるなど、何をやってもうまくいきました。やることすべてがうまくいって、最終日になるにつれ調子がどんどん上がっていました。
――ゾーンに入っていたのですね! 桂川選手は、落ち着いていてとても穏やかな印象を受けます。あまりガツガツするタイプではないですか?
桂川:疲れることが嫌いでして(笑)。ほどよく適当にしています。気分が上下すると疲れてしまうので、波を立てないように平常心で生活しています。

――平常心でいるコツは?
桂川:あまりないですね(笑)。テンションを上げることが力になる人もいますが、自分はそういうスタイルが合わなくて疲れちゃうだけ。淡々としているほうがいい結果も出ているし、メンタル的にも楽でいられます。
――試合中、悔しいことがあっても引きずったりはしませんか?
桂川:実際はメンタルもやられますし、不安もいっぱいあります。ネガティブになりそうなときもありますが、心構えとしては、遊び心をもって、せっかく好きなことを職業にできているのだから、嫌いにならないようにしよう、と思っています。
――普段のプレースタイルは?
桂川:あまり攻めのゴルフはしません。これも攻めると疲れてしまう、という理由からです(笑)。でも、すごいプレーを見せたいとは思うので、チャンスがあれば攻めますよ!

ゴルフ人生に影響を与えた3人の恩人

――ゴルフを始めたきっかけは?
桂川:ゴルフ好きの祖父の影響です。子守り的な感じで練習場に連れて行ってくれました。
――スポーツ歴はゴルフだけですか?
桂川:サッカーや野球、バレーボールもしていました。当時はゴルフが大好きっていうわけではなく、プロ野球選手になりたいと思っていたときもあります。ゴルフはおじいちゃんの日課について行っていただけ。でもコースに行くのは楽しかったですね。

――プロゴルファーになろうと思った理由は?
桂川:なれる可能性が一番ありました。飛距離が出るほうだったので、ガンバればなれるかなって。
――それはいくつのとき?
桂川:決めたのは15歳ぐらいですね。
――中学を卒業したあと、フィリピンにゴルフ留学していますよね。
桂川:はい。アメリカやオーストラリアにゴルフ留学する人は周りにもいたんですが、アジア圏はまったくいませんでした。

――フィリピンはいかがでしたか?
桂川:意外と日本人が多くて、可愛がってくれたり支えてもらえたりして、ゴルフも楽しかったです。おかげで、あまり苦労はしませんでした。周りの方々に感謝でいっぱいですね。

――これまでゴルファーとして生きてきて、この人がいなかったら今の自分はいないというような人はいますか?
桂川:家族以外で3人います。1人目がフィリピンのゴルフ留学の話をもってきてくれた方。2人目がフィリピンで面倒を見てくれた方。この方はジャンボ尾崎さんのクラブを作っていたクラフトマンで、フィリピンに移住していたので、現地でもいろいろゴルフのアドバイスをしてくれたりして、育ててもらいました。

――フィリピンに行ったことが、桂川選手の核になっていますね。
桂川:行っていなかったらプロになっていないですね。そして3人目は、日本大学のコーチです。フィリピンから帰国後、日本ジュニアや日本アマに出場していたんですが、そのときに見つけて声をかけてくれました。この3人が今の自分を作っていると思います。
――今のジュニアゴルファーにも、フィリピン留学をオススメしたいと思いますか?
桂川:なかなか難しいですね。僕の場合は支えがあったから留学できましたが、治安はあまりよくはないですし、食事などの生活面ではなかなかオススメはできないかも。生活面が整えばすごくいい環境だと思うのですが……。でもゴルフは絶対にうまくなります!

――ゴルフのどういう部分がとくに好きですか?
桂川:上を目指す楽しさが一番です!難しい状況からうまくいくとすごくスッキリもします。
――今後、海外ツアーも視野に入れていますか?
桂川:挑戦できる機会があれば積極的にトライしたいです。
――今は日本でガンバって行きたい思いのほうが強い?
桂川:そういうわけではないです(笑)。その辺も適当で。時の流れに身をまかせます(笑)。固定概念もあまりないので、上のステージに挑戦できるのであればしていきたいです。そのときの気分で決めます!
――最後に、試合ではファンに桂川選手のどこを見てほしいですか?
桂川:安定したショットと、攻めたがらない僕が、攻めてすごいプレーをしている貴重なシーンです!(笑)

いかがでしたか? 桂川選手の今後に期待して、一緒に応援していきましょう!

Profile
●かつらがわ・ゆうと/1998年生まれ、愛知県出身。167cm、70kg。今季は開幕戦で2位に入ると、ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!でツアー初優勝。コンスタントに好成績を収め、賞金ランキングは2位(10月9日現在)。国際スポーツ振興協会所属。

写真=田中宏幸

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