ドライバーを速く振れるレッスン!“443ヤード飛ばすドラコンプロ”が解説
芯から少し外れても飛んで曲がらないドライバーが増えてきた。
となると、優先すべきはミートよりも「強く叩く」と「速く振る」だ。そのために大事なポイントを飛ばし屋の小井土峡太コーチがレッスン!
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今どきドライバーは「ミート率」より「スピード」アップ優先!
近ごろのドライバーの大きな進化を感じるポイントは、スイートエリア(芯)の広さです。メーカーのホームページなどで機能説明を読むと「寛容性・許容性が向上。ミスヒットに強い」と書いてありますが、これは僕もはっきりと感じます。ひと昔前と比べて、ではなく、新しいモデルが出るたびに芯は広がっていて、打点が真芯から外れても飛距離が大きく落ちないので、安定して遠くへ飛ばせるようになりました。
ドライバーは、この芯の広さに頼るのが最新の飛ばしテク! うまく当てるミートよりももっと振り回してOKなのです!
次回からもっと強く叩いて、速く振れるレッスンと、振り回せるようになったらオススメしたいモデルを紹介します。
次は、飛距離を伸ばすコツです。
「右手で振り上げている」ようで、じつは「左手で押している」
「強く叩く」は、バックスイングにポイントがあります。インパクトを迎えるまでに右手首が伸びていると力が出ません。右手首は、手首をタテ、親指方向に曲げるヒンジ角を作ってください。と、アドバイスすると、多くのアマチュアは手首を曲げるために右手に力が入りすぎる悪い動きが入ってしまいます。
そこで、オススメなのが「餅つき」のイメージと動作。餅をつくときは杵を振り上げますが、このとき右手で持ち上げるだけでは強くつけません。無意識のうちに左手を下げる「下方向の力」をかけています。これによって右手首にヒンジ角ができるのですが、スイングでいえばトップまでにヒンジ角をきちんとつけてインパクトまでその角度をキープする。すると、強い力をボールに伝えられるようになるのです。
「左手で下方向への力」は始動で加える!
「左手で下方向の力を加える動作は、プロの場合、ハーフウェイバックやトップの前に行う人もいますが、アマチュアは始動で行ない素早く右手首にヒンジ角を作ってください」と小井土。始動時に左手でグリップエンドを下に押していく感覚でクラブを振り上げ、切り返し以降も右手首に作ったヒンジ角をキープして打つのがボールを強く叩けて押せる形になる
今回は「強く叩く」ポイントとして小井土さんにレッスンしてもらいました。キーワードは「餅つき」。ぜひ実践してみてください。
次は、ヘッドスピードを上げる方法です。
左手を振るポジションと方向が大事!
強く叩けるイメージと動作を覚えたら、次は「速く振る」方法です。ポイントとなるのは左手で、腰の左側に引き寄せるように振り抜いてください。
この動きをプロやレッスンプロは「たぐる」といいますが、左手を引き寄せることでのスピードアップをはっきりと感じることができるのが「超ワイドスプリットハンド」での素振りです。左手はグリップ、右手はネックを握り、速く振ろうとすると左手をたぐるはずです。
これは左手1本素振りでも加速させようとすると自然に行なう動作で、左手が体から離れてしまうと速く振れません。
始動時に左手に下方向の力を加え、右手首にヒンジ角を作る。そして、左手をたぐって振り切る。これだけでヘッドスピードが2から3は簡単にアップするので、ドライバーを思い切り振り回して飛ばしてください!
今回は「速く振る」ポイントを小井土さんにレッスンしてもらいました。「左手のたぐる動き」を意識して練習してみてください。
次は、低スピンヘッドについてです。
ロースピンヘッド&カチャカチャで振り回せるクラブの完成!
各メーカーから「LS」と称したロースピンヘッドのドライバーが発売されていますが、振り回してヘッドスピードが上がったらこのタイプのドライバーを使ってみましょう。
ハードヒッターやスピン過多、左へのミスを防ぎたいゴルファー向けというイメージがありますが、充分な芯の広さもあり、ヘッドスピードが40m/秒以上あれば使いこなせます。
ヘッドスピードが上がるとボールのつかまりがよくなりスピン量も増えるので、ロースピンヘッドがもってこいのモデルになるのです。
さらに、弾道調整機能を上手に使えば、理想弾道に近づけることもできます。
今回、トラックマンでの測定でさまざまな調整法を試し、比較・検証してみましたが、予想以上にうれしい結果や変化が出たので、ぜひ参考にしてください。
重心が前 フェース角はオープン
スタンダードモデルと比べると、重心位置が前(フェース側)で、フェースアングルはオープン。そのため、バックスピン量が減る以外に、ボールのつかまりすぎが抑えられる設計になっている
ロフトは10.5度がオススメ
弾道調整機能をノーマルのまま打った、このデータがLSモデルのベースとなるが、全項目ほぼ理想的な数値が出た。ロフト9度もあるが、一般アマチュアは10.5度を選んだほうが間違いない
今回はヘッドスピードが上がってきた時にオススメなギアを紹介しました。
次は、弾道の調整についてです。
カチャカチャの効果をトラックマンで検証!理想の弾道が手に入る調整法とは?
カチャカチャを活用して適正モデルに仕上げる! 今回は小井土コーチに適正モデルに仕上げる検証をしてもらいました。
検証1 ロフトアップ
高さだけでなく曲がりも減った!
まずは、弾道にもっとも影響を与えるロフト角を調整。LSモデルはハードすぎてボールが高く上がらない、つかまらなくて低いスライスが出てしまうという人が多いので、ロフトを思いきって1.5度増やして打ってみました!
結果は予想どおり、球の上がりにくさを解消。ロフトを増やすとスピン量が増えますが、ロースピンヘッドなので増えすぎず2870rpmは適正内です。ロースピンヘッドのスピン減はタテ回転だけでなく、曲がりに影響するサイドスピンも減る。
ボールがつかまらず右回転が増えてしまうスライサーにもいいし、ボールの高さが出にくいフッカーがキャリーを伸ばすのにもいい調整法ですね。
検証2 ライ角(アップライト/フラット)
ボールのつかまり具合と高さも変わる!
ライ角をアップライトにするとボールのつかまりがよくなり、フラットにするとつかまりが抑えられる。つかまりがよくなると打ち出し角は低く、スピン量は減るので、アップライトはそのとおりの結果となりましたが、キャリーは減ったもののトータルの飛距離は伸びたので「つかまえて飛ばせる」調整法といえます。
ライ角・フラットはバックスピン量と高さが大きく増えてフェード系の球筋になりました。測定結果の数値は増えすぎですが、球が高く上がらない、スピンが減りすぎてドロッブしてしまう、左曲がりがきつすぎるタイプが打ったら理想的な数値に近づくはず。フッカーにはフラットがオススメですね。
検証3 ウエイト調整
トッピング的な役割り!?
可変ウエイトをトゥ側に移したフェードポジションは、スライス系の球筋の特徴であるバックスピン増、ヒール側に移したドローポジションはフック系の球筋の特徴のスピン減になりましたが、フェードポジションはスピンが増えたぶん球がやや高く上がったくらいで、ボール初速や打ち出し角、キャリーやトータルの飛距離はほぼ変わりませんね。
調整してもスライスやフックが防げるほどの大きな変化は出ませんが、意図した弾道を打つために「もうワンテイスト加える」トッピング的な役割りとして、フェードやドローを整える効果はあると思います。
今回は小井土さんに理想弾道を手に入れるための調整法を紹介してもらいました。ぜひ参考にしてみて下さい。
小井土峡太
●こいど・きょうた/東北福祉大学ゴルフ部出身で、卒業後はドラコンプロとなり最長飛距離443ヤードを記録。東京都港区にあるパーソナルゴルフレッスンスタジオ・ローメルベア(☎03-3400-1077)でレッスン活動も行なっている。
写真=田中宏幸
協力=東京ゴルフスタジオ
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