175cmで飛距離270ヤード”!馬場咲希の爆発的な飛距離を出す秘訣とは?

2023年も活躍が期待され、トーナメントで注目してほしい選手のスイングの“見どころ”をいち早くチェック! 今回は、体もスケールも大きい馬場咲希のスイングを石井良介プロが解説!

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トップクラスの飛距離を放つ馬場咲希

⑤ココまで振り上げても手元の形はアドレスと同じ、⑥手の位置もシャフトの傾きもココがフルトップ!

女子ツアーは22年も20歳前後の若手選手の活躍が目立ちましたが、23年シーズンの注目選手といえば、さらに若い馬場咲希選手でしょう。高校3年生になる歳ですが、推薦で多くの試合に出場するはずです。175センチの長身でかなりスリムな体型をしていますが、体幹は強く、女子ツアーでもトップクラスの飛距離を放つのが見どころのひとつです。

アドレスは、バランスよくスッと立っていて、胴体の肋骨あたりを中心に体をしっかりねじっていく。手は「何もしていない」といっていいほどバックスイングのコックは少なめで、アドレス時の手元の形や両肩と手元を結ぶ三角形を崩さず、クラブを持って構えたときの状態を長くキープしています。

そして、トップは超コンパクトです。トップが小さいとボールを正確にコンタクトしやすくなる。とはいえ、ドライバーでもスリークォーターくらいまでしか上がっていません。それでも飛ぶのは、下半身を動かさず上体だけをねじり、十分なパワーを溜めているからですが、ここからのパワーの解放の仕方が見どころとなります。

次は、スイングのパワーについてです。

175cmで“飛距離270ヤード”!馬場咲希の「爆発的なパワー」を出す秘訣とは?

2022年シーズンのツアーが終了し、選手たちはすでに来季に向かってスタートしている。

2023年も活躍が期待され、トーナメントで注目してほしい選手のスイングの“見どころ”をいち早くチェック!

インパクトゾーンでの右ヒザと右カカトをチェック!

①踏み込んでから蹴る左足、③右ヒザを曲げながら送り右足でも蹴る!この右足が変わるか変わらないかに注目!、④パワーを解放しきったビッグフォロー
⑤大きなアークでタテに振り抜いていく

切り返しは左への踏み込みが強く、インパクトにかけて左足で地面を蹴っていきます。これは左へのターンをスムーズにしつつ、爆発的なパワーを出す下半身の使い方になりますが、逆側の右足が特徴的。右ヒザが曲がり、左側へ送りながら右カカトが上がるのは、女性的ななよっとした感じですが、右足の蹴りも加わることで、スピードとパワーを一気に上げています。

通な見方をするなら23年シーズンは、この右足に注目してください。ショットの精度を上げたり力を効率よく伝えるなら、右足の蹴りはもう少し抑えるのがセオリーです。しかし、気持ちよく打てていて試合でも結果が出ているならそのままにするのもOK。もしくは、プロツアーでの試合を重ねることでの気づきや経験から変えていくのかもしれない。それは、本人やコーチ次第ですが、調子のバロメーターとして見るのもおもしろいと思います。

トップまでとは対照的なフォローも見どころだと思います。コンパクトから一転、じつにダイナミックで、凝縮したパワーを一気に放出していく。クラブをタテにリリースしていくのは女子選手にはめずらしく、世界でも通用する飛距離を放つポイントになっています。

スイングはまだまだ完成形ではありません。幼い子どもが体を目いっぱい使って飛ばすスイングの名残りがあって、これから進化もレベルアップもしていくでしょう。渋野日向子選手もそうでしたが、スイングの変化を追っていくのも見どころだと思いますよ。

見応え抜群なのでぜひチェックしてみてください。

いかがでしたか? 馬場選手・石井プロの解説をぜひ、参考にしてみてください。

馬場咲希
●ばば・さき/2005年生まれ、東京都出身。175cm。代々木高等学校・2年生。22年は大躍進の年となり、全米女子アマチュアゴルフ選手権では、1985年の服部道子以来、37年ぶりとなる日本人優勝を成し遂げた。国内女子ツアーにも出場し、ベストアマチュアを多数獲得。23年はアマチュアでのレギュラーツアー優勝の期待がかかる。

解説=石井良介
●いしい・りょうすけ/1981年生まれ、神奈川県出身。小誌連載企画のほか、あらゆるメディアで活躍中のPGAティーチングプロ。

写真=田辺安啓、高橋淳司

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