飛んで曲がらない!ジョン・ラームから教わるドライバースイングのコツ!

ドライバーショットは飛距離と方向性の両立が難しく、多くのアマチュアが悩むテーマでしょう。「もっと遠くへ飛ばしたいのに曲がってしまう」「安定感が続かない」と感じた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。解決のヒントとなるのが、マスターズを制したジョン・ラームのスイングです。彼は力任せに振るのではなく、コンパクトなフォームで無駄を削ぎ落とし、精度を優先しながらも圧倒的な飛距離を実現しています。

本記事では、マスターズを制したジョン・ラームのスイングをもとに実践につながるポイントを解説します。スイングのポイントにスポットを当てた解説は、みなさんの上達やスコアアップにも役立ちます!

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ドライバーショットの基本

ドライバーを安定して打つためには、まず正しい握り方と構え方を身につけることが大切です。グリップはクラブコントロールや飛距離に直結し、姿勢はスイング全体の安定性を左右します。力みを抑えた自然な握りと、バランスの取れた構えを意識することで、無駄のないスイングが可能になり、ショットの精度が向上します。日々の練習で握り方やフォームをチェックすることで、ドライバーショットの安定性が高まるでしょう。

ドライバーの握り方

ドライバーを安定して振るためには、正しい握り方を身につけることが欠かせません。グリップはクラブのコントロールや方向性、飛距離に直結するためスイングの基盤となります。ポイントは、力いっぱい握り込むのではなく、左手の小指から薬指、中指の3本の指でしっかり支え、右手は添えるように重ねる感覚を持つことです。余計な力を入れず自然に振れる状態をつくることが大切です。

練習の際は、グリップの握り具合を時々確認し、緊張して強く握りすぎないよう注意しましょう。正しい握り方を習得すれば、自然なスイングが可能になり、安定したショットと飛距離アップにつながります。

ドライバーの構え方のポイント

ドライバーを安定して打つためには、正しい構えが欠かせません。まず、足は肩幅程度に開き、膝を軽く曲げてリラックスした姿勢をつくりましょう。背筋は伸ばしつつ、腰から前傾するように構えると、自然に上半身の力みが取れます。

重心は両足の中央に置き、つま先やかかとに偏らないように意識しましょう。こうすることでスイング中のバランスが安定し、スムーズな体重移動につながります。また体が左に傾かないよう注意しつつ、右肩が少し下がる自然な姿勢を取ると、スイングに適した構えになります。

練習では、鏡を使って自分の姿勢をチェックすると効果的です。体が力んでいないか、ボール位置や肩の角度が正しいかを確認することで、ミスショットを減らし、一貫性のあるショットを打ちやすくなります。

ドライバーのスイングが乱れる理由

ドライバーはクラブの中で最も長く、ヘッドの大きさやシャフトの柔軟性によって小さな動作の誤差が結果に表れやすいクラブです。そのため、安定したスイングを身につけるには、構えや動きの精度だけでなく、クラブの特性や自分の体力・柔軟性を踏まえた総合的な調整が欠かせません。スイングが乱れる要因を理解することで、再現性の高いショットを目指す第一歩となります。

アドレスと姿勢の不安定さ

スイングの乱れは、ショット前の構えに原因がある場合が多いです。前傾角度が崩れていたり、スタンス幅が適切でないと、スイング軌道が安定せずインパクトの再現性も低下します。特にドライバーは長尺クラブであるため、小さな姿勢の乱れが大きな方向のブレや飛距離ロスに直結してしまうのです。構えの段階で肩や腰のラインを確認し、体全体がリラックスした状態を作ることが重要です。正しいアドレスを徹底して、スイング全体の安定性を改善していきましょう。

力みやタイミングのずれ

ドライバーショットで飛ばそうと意識しすぎると、余計な力みが入りやすくなります。腕や手首に不要な力がかかると、クラブフェースが開閉しやすくなり、スライスやフックを引き起こします。また切り返しでリズムが崩れると、ヘッドスピードを効率よくボールに伝えられません。リズムよくスイングし、下半身から上半身へ無理なく力を伝えることで、ブレの少ないスイングを実現できます。一定のリズムを保つ練習を取り入れることで、タイミングの精度も向上していくでしょう。

ジョン・ラーム マスターズを制した飛んで曲がらないスイング

ジョン・ラーム

●1994年生まれ、スペイン出身。188cm、100kg。プロ21勝。昨年の全米オープンでメジャー初優勝を遂げると、今年も開幕から3勝をあげて絶好調でマスターズに挑み、下馬評どおり見事優勝。世界ランキング1位に君臨する、今もっとも勢いのある選手。

非常にコンパクトでシュア。ドライバーショットでさえ、ライン出しやコントロールショットのように見えます。いわば飛ばそうとしていない精度重視のスイングなのですが、彼の体格とパワーなら、これで軽々と300ヤード以上の飛距離を出せる。

スイングテンポが速く、クラブフェースをシャットに使うのがジョン・ラームのスイングですが、腰を非常にシャープに回転させてインパクトではベルトのバックルがターゲットを向くくらい回っています。深い前傾角を保ち、肩のタテ回転が強いのも特徴のひとつです。

最近は、以前よりアドレスの重心位置を右寄りにしたようですね。以前はかなり左寄りでしたが今はほぼセンター。バックスイングでの右への移動量を増やしつつ、そこから左にスピーディに戻すことができており、飛距離と精度を両立させています。

これは体を揺さぶったりしているわけではなく、足の裏を前後方向に使って垂直軸での回転を上手に取り入れていたスイングです。

まとめ

ジョン・ラームのドライバーショットは、豪快に見えて実は精密さを最優先した動きにあります。コンパクトなスイングでありながら、下半身主導の鋭い回転と体格を活かしたパワーによって、飛距離と方向性を両立しているのです。正しいグリップや安定した構えを徹底し、体の使い方を意識することで、余計な力みに頼らない安定感のあるショットが実現できるのです。ジョン・ラームのスイングを参考に、自分のフォームを見直すことができれば、ドライバーショットの精度も向上し、スコアアップへとつながります。

ジョン・ラームのコンパクトなスイングを研究して、スキルアップを目指してみてください。

解説=吉田洋一郎

●よしだ・ひろいちろう/1978年生まれ、北海道出身。海外に出向き、名コーチのメソッドを学んだり、ツアーで選手のスイング観察・分析を行なうプロコーチ。レッスン活動のほか海外ツアー中継の解説も務める。日本ゴルフスイング研究所主宰。

構成=鈴木康介、編集部
写真=田辺JJ安啓、田中宏幸

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