年を取っても飛ばせるコツ!シニアプロ飛ばし屋3人のドライバースイングを解説!

今月はシニアツアーで活躍するトップ選手のスイングを解説。それぞれ違った飛ばし方をしているのでチェックして、自分に合うスイングを見つけよう!

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体が柔らかい人や女性にオススメ

クラブがターゲットラインをなぞる時間を長くする
シャフトが立つとヘッドを真っすぐ動かしやすくなる

飛距離ロスの2大原因「ミート率が低い」「大きく曲がってしまう」に悩んでいる人は、深堀選手のスイングを参考にしてください。❷のバックスイングの写真は、ヘッドをできるだけ真っすぐに引いたときにできる形をしています。そこから、トップポジションまではクラブをタテに上げていく(❸)。すると、クラブはシャフトが立って、ダウンスイングでもシャフトを立てて下せます(❹)。タテ振りのスイングのメリットは、ヘッドがターゲットラインに対して真っすぐ動く時間が長くなること。ヘッドの慣性モーメントに従った動きになるので、ヘッドの直進性が高くなり、方向性もアップします。

タテ振りのスイングは、腕をタテに動かす時間をしっかり感じとることがポイントです。ヘッドを背中側に引きすぎないように注意して、インパクトゾーンではヘッドがターゲットラインをなぞるようになるべく真っすぐ動かしてください。

深堀選手はシニアプロでも肩関節が柔らかい。その長所を活かしてタテの動きで捻転を作るのは、アマチュアでも体が柔らかい人や女性がマネしやすいスイングです。力がなくても、ミート率とエネルギー伝達効率の高さ、曲げない方向性のよさで飛距離アップが計れます。

手首を使わず体の回転で振る

マークセン選手は、身長163cmと小柄な体型です。そのハンデを体感を使ったフラットなスイングで解消。前出の深堀選手とは対照的なスイングで飛ばしています。

ヨコ振りは手元を体から少し離して構える
体幹を使って振るとフォローまで前傾角をキープできる

❶のアドレスを見ると、手元と体の距離が遠い。アドレスで離れていた手元は、トップでは体に近づきコンパクトなポジションに収まります(❸)。このトップまでの動作を、手首はできるだけ使わずに、体の回転だけでクラブを振り上げるようにするとスイング軌道はフラットになる。ダウンスイングもフラットに振っていきますが、体幹を使わずに振ると軌道がブレてしまいます。大きな筋肉である体幹を使った回転なら、安定感と持ち前の力以上のパワーを引き出すことができるのです。

フラットスイングでの注意点は、手首を使ってフェースローテーションを入れないこと。ヨコ振りでフェースの向きを変えると、大きなズレが起こりやすくなってしまいます。また、ダウンスイングでは、体の回転速度を落とさないことも重要。体の回転が止まると引っかけやすくなります。もうひとつ、フラットスイングは前傾角のキープも大事になりますが、体幹を動かして振れば体が起き上がりにくくなる。身長が低い人はこれらの点に注意して、ヨコ振りで飛ばしてください。

バックスイングで体重を右に乗せすぎない

左手の甲とフェースが空を向くとボールが曲がりにくくなる
左足を支点にしてトップとは真逆の方向に体を引っ張る

レギュラーツアー時代に飛ばし屋として知られていた塚田選手は、シニアになっても飛ばしています。スイングの特徴を解説していくと、左手を上からかぶせるストロンググリップで握り(❶)、切り返しでは左手の甲とフェースが真上に向いています(❸)。ストロンググリップは、ボールをつかまえたり強く叩きやすいグリップなので、この握り方をマネるのも飛ばしのテクニックのひとつ。また、方向性を上げたいなら、トップで左手の甲を上に向けるのもマネしてみてください。フェースがかぶらず、スクエアな向きをキープし続けて振れます。

塚田選手のスイングは、重心位置にも特徴があります。バックスイングでは体重を右足乗せるのがセオリーですが、塚田選手は左足荷重の度合いが強く見えます(❷)。左足荷重の左軸で回りながら、❻のインパクトのときは左足を支点に、左股関節をトップとは真逆の方向に動かし、体を引っ張っています。これは「地面反力」といわれている飛ばしテク。地面反力を使おうとしても使えない人は、塚田選手のように左足荷重で振るとうまくできるきっかけをつかめるかもしれません。

塚田好宣

●つかだ・よしのぶ/1969年生まれ、千葉県出身。178cm、78kg。22年のシニアツアーでの成績は、ノジマチャンピオンカップ箱根3位、すまいーだカップ6位タイ、コマツオープン3位タイ、トラストグループカップ佐世保シニアオープン5位タイなど。フリー。

解説=上田栄民

●うえだ・えいみん/1964年生まれ、東京都出身。JPGA公認A級ティーチングプロ。19年にJPGAティーチングアワード最優秀賞を受賞。エイミンゴルフアカデミーを主宰し、多摩セン ター校など7つのスクールを運営。

写真=ゲーリー小林

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