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【見なきゃ損】“7番ウッド”の「失敗しない選び方」を鹿又芳典が解説!最新15モデルも試打

かつては「ぶっ飛び3W」が大ブームとなり、最近は5Wがよく売れているが、今後は7Wが主役になると鹿又は断言! その利点とは?

【動画で見る】“7番ウッド”でスコアが劇的に変わる!メリットや使い方、失敗しない選び方を鹿又芳典が徹底解説

目次

同じロフトのUTやアイアンと比べると
7Wは高さが出るからグリーンで止まる!

私のクラブセッティングは、以前はドライバー・3W・5Wの次に3UT(21度)・4UT(24度)を入れていました。その後、5Wの飛距離性能が伸びてきたので3Wを抜いて、18度のUTを入れていた時期もありましたが、ロフト20度前後のUTは打球が少し上がりにくい。そこで7Wを試したら、これがとてもよかったのです。

「今はドライバー・4W・7W・4UT(24度)で、アイアンを5番から入れるセッティングにしています」(鹿又)

7Wの利点は、同じロフト帯の4UTや4Ⅰと比較するとわかりやすいです。私のドライバーのヘッドスピード、42m/秒では4Ⅰは打球が上がりきらない。4UTになるとアイアンよりは少し弾道が高くなって飛距離も出ますが、ライナー系に近い弾道になってしまう。一方、7WはUTよりも最高到達点が10ヤード近く高くなるので、グリーンの上からドスンと落ちて、ランが抑えられた止まる弾道になってくれる。残り200ヤード前後からグリーンに乗る確率が上がりましたね。

7W・4UT・4Iを試打比較してみたら…

7W:弾道の最高到達点が25ヤード以上も上がるので落下角度が大きくなる

同じロフトのUTと比べてもボールが高く上がり、最高到達点は4UTより9ヤードも高かった

4UT:飛距離は出せるけどランが約20ヤードも出てしまう

飛距離は7Wとほぼ同じだが、7Wのランが11ヤードに対して4UTは19ヤードも出てしまった

4I:飛距離も出しにくく、最高到達点もかなり低かった

4Ⅰの最高到達点は、7Wの約半分。打球が上がりきらないので飛距離が出ない、止まりにくい

最新7Wを選ぶときの鹿又流4大チェックポイント

チェックポイント1:長さ
0.25インチの差で距離や振りやすさが全然違う

飛距離性能を重視した「インプレスUD+2」(右)などは、42.25インチとやや長め

最新モデルの7Wの長さは42インチが主流ですが、モデルによっては42.25インチと少し長かったり、41.5インチと短いモデルもあります。7Wは0.25インチの違いでも「振り感」が全然違います。41インチ台になると振りやすくて操作性が高い。逆に0.25インチ長くなるとナイスショットしたときの飛距離は5ヤード以上伸びます。ミート率を重視するなら41~42インチ、最大飛距離を求めるなら42インチオーバーもアリです。

チェックポイント2:ロフト
同じメーカーの7Wでもロフト角や飛び方が異なる

「ローグSTシリーズ」の7Wのロフト角は、「MAX」(右)が21度で、「MAX D」が22度

7Wもモデルによってロフト角に差があります。標準は21度ですが、今回の15モデルのなかには19度もあれば、22度もありました。ロフト角の違いは弾道の最高到達点よりも打ち出し角への影響が大きい。ロフト22度だとインパクト直後から一気に高く上がりますが、ロフト19度、20度だとゆるやかに上がっていく弾道になります。また、同メーカーのモデル違いは、意図的にロフト角に差をつけているのでしっかりチェックして選びましょう。

チェックポイント3:シャフト重量
最新7Wのシャフトは40g台が主流!「ドライバーより軽い」はNG

「ゼクシオ 12」の7Wのシャフトは41g(S・下)。「ゼクシオ エックス」は46g(S・上)と、どちらも軽量

ドライバーのシャフトが軽くなっていることに合わせて、FWのシャフトもどんどん軽量化されています。以前はFWでも50、60g台が多かったですが、今はほとんどが40g台。だから、ドライバーで50g以上のシャフトを使っている人が最新の7Wを購入すると、7Wのシャフトのほうが軽くなってしまうことがあります。7Wのシャフト重量は、ドライバーと同じまではOKですが、軽くなるのはNG。リシャフトで重量を変えるのも選択肢のひとつです。

チェックポイント4:ヘッド形状
ディープフェースは高弾道、シャローフェースは超高弾道!

ディープフェースになっているモデル(左)は、ラフや傾斜で使いやすい

7Wのヘッド形状でチェックしてほしいのはフェースの高さ。最新の7Wはシャローフェースが多いのですが、「ステルス」や「RMX」などは中・上級者でも使いやすいディープフェースになっています。7Wのロフトだとディープフェースになっていても高弾道ボールが打てますし、ディープフェースはダウンブローで打つ軌道と相性がよい。シャローフェースの長所は、払い打ちをしても超高弾道ボールが打ちやすいことです。

鹿又が人気の7番ウッド、7モデルを試打して特徴を解説! 全モデルの弾道の最高到達点も計測しました。

キャロウェイ
ローグ ST MAX D

最高到達点25ヤード

ハイドローで「MAX」から+5ヤード

7Wでロフトや長さがドロー設計になっていると、ハイドローが簡単に打てます。「MAX」に比べると高さが出しやすいので、グリーンで止まってくれる弾道にもなります。ボール初速がすごく速くて、キャリーで5ヤードくらい飛んでいる感覚がありました。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(16度)、5W(19度)、7W(22度)●体積(7W)/140cc●シャフト/ベンタス5 for Callaway(R、SR、S)●価格/4万9500円

キャロウェイ
ローグST MAX

最高到達点24ヤード

顔も弾道も飛距離も7Wの王道!

キャロウェイは昔から7Wや9Wのショートウッドを作るのがすごく上手なメーカーです。「ローグST MAX」はオーソドックスな形状で構えやすいし、打球も高く上がりすぎることなく7Wの理想的な弾道が打てます。アベレージゴルファーから競技ゴルファーまで使えるので、7Wの王道的な1本です。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、4W(16.5度)、5W(18度)、7W(21度)、9W(24度)、11W(27度)●体積(7W)/139cc●シャフト/ベンタス5 for Callaway(S、SR、R)、スピーダーNX50(S)●価格/4万9500円~

キャロウェイ
ローグ ST MAX FAST

最高到達点26ヤード

抜群の振りやすさ!シニア以外にもオススメ

軽量タイプなので「シニア向け」という印象が強いかも知れませんが、実際には30、40代でドライバーのヘッドスピードが40m/秒前後の人でも使える、ターゲット層がとても広いモデルだと思います。抜群に振りやすくて、形状も日本人ゴルファーが好むオーソドックスな丸型です。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(16度)、5W(19度)、7W(22度)、9W(25度)●体積(7W)/140cc●シャフト/スピーダーNX 40 for Callaway(R、SR、S)●価格/4万9500円

ダンロップ
ゼクシオ 12

最高到達点26ヤード

やさしさ満点でミスヒットに強い!

「ゼクシオ12」はとにかくやさしくて簡単!振りやすいクラブなので1球目から芯に当たってくれるし、楽に振っても200ヤードオーバーのショットが打てます。上下左右に打点がズレたときでも打球がほとんど曲がらないので、FWが苦手な人に使ってほしいですね。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、4W(16.5度)、5W(18度)、7W(20度)、9W(23度)●体積(7W)/147cc●シャフト/ゼクシオMP1200カーボン(R2、R、SR、S)●価格/5万8300円

つるや
アクセル ゴールド プレミアム

最高到達点23ヤード

7Wの高反発は反則級の飛距離!

高反発だけあって、他の7Wとは明らかにボール初速が速くて飛距離が出る。扱いやすい7Wでこれだけ飛ぶのは、アマチュアゴルファーにとっては反則級の武器になると思います。形状もオーソドックスですし、シャフトもクセがないので個人的にはイチオシの7Wです。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、5W(18度)、7W(21度)●体積(7W)/140cc●シャフト/アクセルゴールドプレミアム専用ダーツカーボン(R、S)●価格/7万4800円

ダンロップ
ゼクシオ エックス

最高到達点23ヤード

何球打っても同じ弾道で飛距離が安定する

1球目から5球目までほとんど同じ高さで、同じ方向に飛んでいたので、安定性の高さに驚きました。タテの距離感もそろっていたので、飛距離のバラつきも出にくい。他メーカーよりちょっと短めの7Wなので、スイング軌道が安定しやすいのも個性と長所だと思います。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、4W(16.5度)、5W(18度)、7W(20度)●体積(7W)/147cc●シャフト/ミヤザキ AX-2カーボン(R、SR、S)●価格/5万8300円

テーラーメイド
ステルス

最高到達点21ヤード

ダウンブローに打ち込むほど飛ぶ!

かなりディープフェース形状の7Wなので、どちらかというと上から打ち込んでいきたい中・上級者に好まれる形状。ダウンブローに打ち込んでも、高く上がりすぎることがないので強い打球で飛ばせます。抜けのよさを感じるヘッドなので、ラフや傾斜からでも使いやすいでしょう。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、3HL(16.5度)、5W(18度)、7W(21度)●体積(7W)/165cc●シャフト/テンセイRED TM50(R、SR、S)ほか●価格/4万6200円~

ピン
G425 MAX

最高到達点27ヤード

驚異的なハイボールが打てる!

最高到達点の高さは衝撃的。簡単にハイボールが打てます。打ち出しが高いだけでなく、そこからさらにグングン上がっていく感じです。ティーアップしないでアイアンやFWを打つと「打球が上がらない」という人には、かなり強力なお助けクラブになると思います。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(14.5度)、5W(17.5度)、7W(20.5度)、9W(23.5度)●体積(7W)/152cc●シャフト/ALTA J CB SLATE(R、SR、S、X)ほか●価格/4万7300円~

ヤマハ
RMX VD

最高到達点22ヤード

弾き感があって叩ける7W!

チタンフェースならではの弾き感で、ボール初速が上がります。もちろん飛距離性能もかなり優秀。そのうえでシャフトはしっかり感があるので、中級者以上のゴルファーにとっても「叩ける7W」に仕上がっています。ヘッドスピード42m/秒以上の人でもヒッカケたり、吹け上がったりするミスが出にくいです。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、5W(18度)、7W(21度)●体積(7W)/未公開●シャフト/ディアマナ YR f(R、SR、S)ほか●価格/5万8300円~

ピン
G425 SFT

最高到達点26ヤード

超大型ヘッドで払い打ち派にピッタリ!

今回試打した15モデルのなかで、もっとも投影面積が大きいヘッド。払い打つタイプのゴルファーにピッタリですね。シャローフェースになっていて重心が低いので、ハーフトップの打点でも打球が上がってくれます。球のつかまりがよくて、振り遅れのミスにも強いです。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(16度)、5W(19度)、7W(22度)●体積(7W)/168cc●シャフト/ALTA J CB SLATE(R、SR、S、X)ほか●価格/4万7300円~

ヤマハ
インプレス UD+2

最高到達点24ヤード

スライサーを軽減する最高のつかまり感!

「RMX」の7Wとの違いは球のつかまり感。「インプレスUD+2」は重心角が大きいので、ヘッドスピードが遅い人やフェースが開いてインパクトしやすい人でも、スムーズにヘッドが返ってくれます。スライスやプッシュアウトのミスが多い人には最高の7Wです。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(14.5度)、5W(17度)、7W(19度)、9W(21.5度)●体積(7W)/150cc●シャフト/エアスピーダー for Yamaha M421 f(R、SR、S)●価格/5万600円

メタルファクトリー
A9 SKY

最高到達点22ヤード

飛距離性能はトップクラス!

完成度の高い7Wで、飛距離性能の高さはトップクラス。高打ち出しでありながら、ボール初速が上がるので、グングン伸びる弾道になるのが気持ちいいです。カラーリングは斬新ですが、性能的には幅広いゴルファーにマッチするクラブ。爽快な打感も日本人好みですね。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3+W(13度)、3W(15度)、5W(18度)、7W(21度)●体積(7W)/162cc●シャフト/MURAKUMO HAYATE-FW(R、S)ほか●価格/6万3800円~

マジェスティ
コンクエスト

最高到達点21ヤード

サイドスピンが少ない強弾道

フェースにしっかりボールが乗る感じがあって、打球がねじれたり、すべったりしないのがいいですね。サイドスピンを抑えてくれるので、左右のミスヒットに対してもほぼストレートな弾道で飛んでくれます。強い弾道で飛ぶので、風の影響を受けにくいのもメリットです。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、5W(18度)、7W(21度)●体積(7W)/145cc●シャフト/スピーダーNX HV340(R、SR、TOUR S)●価格/5万9400円~

グローブライド
オノフ FAIRWAY ARMS AKA

最高到達点24ヤード

誰が打っても高評価の名器!

最新モデルの「オノフ AKA」はドライバーもバランスのいい名器といわれていますが、7Wも同じ印象ですね。顔、打感、飛距離、ミスの強さ、振りやすさのすべてが総合的にすぐれているので、誰が打っても評価が高いFWになっています。純正シャフトの完成度も高いです。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、5W(18度)、7W(21度)●体積(7W)/164cc●シャフト/スムースキック MP-522F(R2、R、SR、S)●価格/4万2900円~

マジェスティ
プレステジオXⅡ

最高到達点23ヤード

ヘッドスピード35m/秒前後でも飛ぶ!

独創的なデザインですが、意外とターゲット層が広くて万人受けする7Wです。シャフトにはちょうどいいしなり感があるので、ヘッドスピードが35m/秒前後の人でも十分に飛距離が出せます。芯に当たったときはもちろん、少し打点がズレたときでも打感のよさを感じました。

SPEC●ラインナップ(ロフト)/3W(15度)、4W(17度)、5W(19度)、7W(21度)●体積(7W)/158cc●シャフト/MAJESTY LV750(R2、R、SR、S)●価格/17万3800円

いかがでしたか? 読者の皆さんも人気の7Wをぜひ試してみては?

試打・解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。

構成=野中真一
写真=田中宏幸
協力=ジャパンゴルフスクール

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