脇元華、“初優勝”の恩人はあの有名プロ…!?「きっかけも桃子さんです」
ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフを「よりよいもの」にしていくために様々なことを考え、走り続けている。
【あわせて読みたい】アイアン25本をガチ試打!アマが選んだ「トップ3」は?
「どんなこと」を考え、「どのように」ゴルフに向き合っているのか。インタビューをとおして、その姿を探っていきます。
今回は脇元華プロにインタビューを行いました。
パットの苦手を克服して調子がよくなった
——今シーズンは、ステップアップツアーを中心に試合に出場されていますが、調子はどうですか?
脇元:ずっと課題だったパターがだいぶよくなってきたので、去年よりかはすごくスコアメイクはできてるという手応えがあります。
――オフの期間、何か特別なことをしたのですか?
脇元:先輩プロたちと一緒にラウンドさせてもらって、それでアドバイスをもらいました。それを参考に練習して、よくなっていきました。
――パッティングはいつから課題だったのですか?
脇元:一昨年から約2年間、本当に悪くてずっと悩んでいました。パットだけが足を引っ張っていた感じですね。
――パッティングの悪さを克服したのが、ステップアップツアーでの優勝につながったのですね。
脇元:そうです。パットに助けられた部分が大きかったと思います。
――試合ではいつぐらいから優勝を意識しましたか?
脇元:2日目が終わって、首位と1打差か2打差で3日目を迎えたんですけど、優勝を確信できたのは後半の最後あたり。本当に最後まで気が抜けないような状況でしたね。
――優勝できた勝因は何だと思いますか?
脇元:パットもそうですが、ショットもそんなに悪くなかった。ずっとパーオンすることだけを心掛けて3日間プレーしたので、そこまで大きく崩れませんでした。チャンスでしっかりパーを取るという流れを、3日間作り続けられたのがすごくよかったと思います。
――優勝する前と後で、何か心境の変化はありましたか?
脇元:優勝する前に、レギュラーツアーのヤマハレディースの予選会に通り、4日間戦いました。このコースはすごく難しくて苦手だったのですが、そこでちゃんと4日間戦えたことは自信になりました。そのあと、ステップアップツアーの初戦に挑めたのはよかったです。ステップアップツアーで年間3勝することを目標にしていたのでうれしかったですね。
――では、初戦ですぐに1勝できたってことですね。
脇元:はい。優勝してからも、調子はよくなってきているなと思います。やっぱり結果が出るとすごく自信につながります。
——次の課題はなんですか?
脇元:ショットをもっともっと安定させることですね。今、スイングを改造していて、少しずつよくなるように取り組んでいます。パットはよくなりましたが、アドバイスでいわれたことはちゃんと続けて、もっとよくなるように今も練習を続けています。
――この人がいなかったら、ゴルフを続けていなかったと思う人はいますか?
脇元:今、私がゴルフをできているのは、家族の支えが一番大きいです。よかったときも悪かったときもずっと見ているので。シードを取った年も、シード落として成績が全然でなかったときも、父がずっと側に居てくれました。そこはすごいありがたいですね。
あとは、20、21年はプロキャディの方にもすごく支えられましたね。調子が悪いときもずっと一緒に回ってくれて、「いつかよくなるよ」などと言葉をかけてくれました。「何が悪いんだろう?」「どうしたらいいんだろう?」と悩んでいても、すごく親身になって相談に乗ってくれて、そのプロキャディさんがいてくれて本当によかったと思います。
――いい出会いだったんですね。
脇元:はい。すごい支えてくれました。
――今年もキャディをしてもらうのですか?
脇元:今年は私がレギュラーツアーに出られる試合数がかぎられているので、まだ予定はないんです。前半戦のリランキングとかをクリアして、後半戦から出られることが決まったらお願いしようと思っています。
――また一緒にできるといいですね。
脇元:はい。優勝したときもすぐ連絡をくれて、一緒によろんでくれましたし、またタッグを組みたいです!
憧れの選手は上田桃子プロ
――ゴルフを続けられているモチベーションになっていることはありますか?
脇元:やっぱりレギュラーツアーで優勝したいっていう気持ちがモチベーションですね。あとは、後々アメリカツアーにも挑戦してみたいなって思っているので、そこもすごいモチベーションにはなります。
――アメリカツアーは、いつぐらいから考えていたんですか?
脇元:GMOインターネットグループ様と所属契約させていただいたときに、5・5年計画っていうのを一緒に考えて、計画目標をメディアに発表しました。そのときは4年後に米ツアー参戦と言っていました。今、それが計画上ではうまくいっていませんが、パットもやっとよくなってきて、自分自身、戦えるかなっていうような段階にきているので、もう一度計画を進めていきたいです。
――憧れの選手はいますか?
脇元:いっぱいいます。上田桃子さんとか。ツアープロになりたいって強く思って練習し始めたときに、桃子さんの海外の試合を見ました。ちょうど10年くらい前ですね。
――プロになる前?
脇元:なる前です。私が中学校2年生ぐらいのときで、宮里藍さんも試合に出ていました。桃子さんは10年たった今でも現役で、上位で戦っているからすごいなあって思います。一緒にラウンドとか練習もしてくれるので、すごく尊敬しています。
――憧れの選手と一緒に回れるっていいですね。
脇元:そうなんです。パットの悪さを克服したきっかけも桃子さんです。桃子さんと男子プロの谷原秀人さんと岩田寛さん、上井邦裕さんには今年のオフに何度も一緒にラウンドをしてもらって。そのときにみなさんからアドバイスをもらいました。
――すごいメンツですね。
脇元:はい。本当に4人には感謝です。
――しっかり書いておきますね。
脇元:はい(笑)
――ちなみに具体的にどんなことを教えてもらったんですか?
脇元:できれば企業秘密で(笑)
――では、プライベートの話をお聞きしたいのですが、普段のプライベートは何をしていることが多いですか?
脇元:シーズン中のオフは、一日中寝るか、ゴロゴロするか、ネットフリックスを見るか。趣味がないので、趣味を見つけられたらいいなあってずっと思っています。
――リラックスしたいときは何をしていますか?
脇元:そういうときは美容室に行って気分転換をします。
――髪を切るんですか?
脇元:髪の毛を染めて、トリートメントで綺麗にしてもらって、テンションを上げることが多いです。
――今季の目標を教えてください。
脇元:前半に推薦で出場できる試合があるんですけど、まずはそこでしっかり成績を残して、後半戦も出れるようにして、シード復活。優勝も目指してガンバっていきたいというのが今年の一番の目標です。
――ステップアップツアーは全部出るのですか?
脇元:前半戦で推薦をいただけるレギュラーツアーの試合とかぶらなければステップアップは全部出ます。
――最後にファンの人たちに、試合ではどこを見てほしいか教えてください。
脇元:ドライバーの飛距離が伸びてきたので、その飛距離を見ていただきたいです。あと最初は結構怖いっていわれるんですけど、そんな怖くないですよ~ってアピールしときます(笑)
――笑顔でのファンサービスも待っています。
脇元:はい! 笑います(笑)。調子が悪いときでも笑えるようにしておきます!
脇元 華
●わきもと・はな/1997年生まれ、宮崎県出身。174cm。今季はステップアップツアーを中心に出場しており、4月に行われたHanasaka Ladies Yanmar Golf Tournamentではプロ初優勝を果たした。GMOインターネットグループ所属。
写真=相田克己、田中宏幸
【あわせて読みたい】
「どれが操作しやすい?」“最新アイアン8本”を一気試打!鹿又芳典が解説【ヤマハ】【オノフ】
「どれが飛ぶ?」“最新アイアン9本”を一気試打!鹿又芳典が解説【ステルス】【ローグ】