ドライバーの感覚を取り戻す素振りとは…!? 人気コーチが解説

アマチュアがスコアアップする近道は「ドライバーの上達」にあると目澤秀憲は言う。とくにコースでは、ドライバーのOBをなくすことが好スコアに結びつくポイントだ。今月は、飛ばしを意識したセットアップとスイングについて解説していこう。

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フォローの位置からスイングをスタート

ドライバーは飛ばすクラブですが、飛ばそうとするあまりリキんでしまう方が多いと思います。リキむと上半身主導になり、ダウンスイングでクラブが上から入る、あるいは右肩が突っ込んでインパクトが窮屈になります。アッパーブローで打てないのはもちろん、スイングパスが極端なアウトサイド・インになったり、フェースが開いてミスの温床になります。

そうなったときに、スイングパスやフェース向きに手をつけるのは逆効果。ラウンド中であればなおさらです。なにをすればいいかと言うと、スムーズにクラブを振る感覚を呼び戻すこと。それには素振りが効果的です。なかでもフォローのポジションからスタートする素振りがおすすめです。クラブが静止した状態からスタートすると、その瞬間に力が入りがち。でもフォローから振りはじめるとクラブヘッドの重さを使ってスタートできます。

助走がつくことにより力が抜け、クラブに振られる形でスムーズに動く感覚が得られます。ただ、グリップをギュッと握ると腕とクラブが一緒に動いてフェースが開いたり、シャフトのしなりを使えないので、クラブの重さを感じられる程度に手や腕の力を抜いておきましょう。素振りなので大胆に抜いてください。これをやると自然にクラブパスやトップのポジションなどがそろい、自分のスイングが形作られていくので普段の練習でも取り入れるといいでしょう。

スムーズにクラブを振る感覚を呼び戻す

フォローのポジションからスイングをスタート。クラブヘッドの重さによって振られる感覚を味わう。手や腕からは力を抜いておく

MEZAWA METHOD 4 両手の小指と薬指の4本だけしっかり握る

参考までに、実戦でこのようにドライバーを振れる条件をお伝えしておくと、まずはフェアウェイ、もしくは安全なエリアの横幅が60ヤード以上あること。OBがなければなおよし。さらにフォローの風なら言うことなしです。風がフォローだと打球が曲がりづらくなります。右利きの方なら右からのフォロー、左利きであれば左からのフォローでよりいい条件になります。

飛ばすにはボールを高く上げてキャリーを出し、スピン量を適正にしてランを出したいのですが、ティーアップを高めにするとこの弾道が打ちやすくなります。目安はボールの半分が、ヘッドの上から出るくらいです。アドレスしたら左肩がかぶっていないか確認しましょう。かぶったまま振るとインパクトでヘッドが上から入ってエネルギー効率が悪くなります。

ボールを右から見るようにすると左肩のかぶりを修正できます。最後にグリッププレッシャーもチェック。飛ばそうとすると、ほぼ全員がグリップをきつく握ってしまいますが、これはヘッドを走らせるうえで百害あって一利なし。とはいえ、ゆるゆるすぎてもクラブが安定しないので、両手の小指と薬指の4本だけをしっかり握ってください。

目澤メソッド

この連載の内容が書かれている書籍が『目澤メソッド』。松山英樹を筆頭に、男女ツアープロを指導し、ツアー優勝やシード獲得へ導くゴルフコーチ・目澤秀憲が、その指導メソッドを「アマチュアのためのスコアアップ法」にフォーカスしてわかりやすく解説した、うまくなりたいゴルファー必読の1冊。「ツアープロとアマチュアのスコアアップ法は、じつはかなりの部分が共通している」「ゴルフで“いいスコアを出す”とはバーディを獲りにいくことではない」という目澤の上達ノウハウが詰まっている。全国書店やアマゾンほかネット書店などで好評発売中!(実業之日本社刊 税込価格1650円)

いかがでしたか? ぜひ、目澤メソッドのスイングをレッスンに取入れてみてください!

ゴルフコーチ 目澤秀憲

●めざわ・ひでのり/1991年生まれ、埼玉県出身。5歳からゴルフを始め、プロゴルファーを目指す。日本大学法学部卒業後、「TPI」(タイトリスト・パフォーマンス・インスティテュート。アメリカのインストラクター養成プログラム)を知り、セミナーを受講して感銘を受ける。24歳で指導者に転身後は、ボストンでの語学留学を経て、TPIの5つの資格のうち「ゴルフ」と「ジュニア」の最高水準であるレベル3を取得。一般ゴルファーへのレッスンをしながら、2021年には松山英樹と専属コーチ契約。松山のマスターズ日本人初制覇に貢献した。ゴルファー個々の身体的特徴に合った動きを教える「コーチング」をベースに指導。昨年から河本力のコーチも務め、ツアー優勝へと導いた。

文=岸和也 写真=高橋淳司

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