ラウンド前に実践すべき“プロが教える練習法”!スイングの見直しに効果的
練習もラウンドも快適にできるこの季節。コースに出かける前にスイングを見直してみては?
体やクラブを意図どおりに動かせるプロからのヒントで、スイングを仕上げてから行きましょう!
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手打ちを直す!
雑巾を絞るように背中をネジる
手打ちが直らない人は、「目に見えない部位」である背中を意識して、雑巾を絞るようにネジってみましょう。下半身を安定させたまま背中をゆっくりネジると、トップの捻転が深くなり、体を大きく使って飛ばせます。タテ(垂直)にした雑巾を絞るイメージをもてば、軸がブレにくく、ミート率もアップします。
目に見える部位は動きやすい
一方、クラブを含めた手や腕などの「目に見える部位」は操作しやすく、あらゆる方向にいくらでも動かすことができてしまいますが、これが手打ちになる原因。アドレスで緊張すると、この症状がより顕著になるので注意しましょう。
ネジった背中を目標に向ける
背中をゆっくりネジれば体を大きく使って飛ばせる
林菜乃子
●はやし・なのこ / 1997年生まれ、神奈川県出身。155cm。
FWの弾道が劇的に変わる!長さやロフトどおりに飛ばせる
FWも体をしっかり回しながらハンドファーストでインパクト!
フェアウェイウッドをうまく打ちこなすには、球を上げようとせずにクラブのロフトどおりにインパクトすることが大事。それにはハンドファーストでのインパクトが必須で、私は手元が体の幅より左にはみ出すくらい極端なハンドファーストで打つ意識をもって打っています。このほうが真っすぐ強い弾道で、番手なりの飛距離が出せるので、ぜひ試してみてください。
このとき、体の回転を止めずに、インパクトでおへそが目標を向くくらい思い切りお腹を回すのがポイント。ハンドファーストでヒットしようとしても、手元より体を先行させて回せばクラブを振る通り道ができる。すると、正しい軌道に振り下ろせるので方向性もよくなりますよ。
体が回ればオンプレーンで下りてくる
河野杏奈
●こうの・あんな / 1999年生まれ、東京都出身。162cm。
誰でもすぐにマネできる!
打つ直前の素振りは“芝タッチ”で前傾角を確認!
素振りでも本番と同じスピード、同じスイングで振る!
みなさんは打つ前に素振りをしますか? 私は必ずしますが、アイアンなど芝の上のボールを打つクラブのときは、芝を飛ばす素振りをしてからアドレスに入ります。
芝を飛ばす理由は、正しいインパクトのリハーサルです。素振りだからといって適当に振らず、ボールがあるつもりで本番と同じスイングをする。本番のつもりで振るとヘッドスピードが上がりますが、そのとき注意したいのが上体の起き上がりです。クラブを振るスピードが上がっても前傾角をしっかりキープして、ボールがある位置の芝をタッチする。それを本番で再現すればボールをきちんとミートできます。
ヘッドが芝に触れなかったり、地面を掘るくらいダフってしまったときは、面倒くさがらずにもう1度やり直しましょう!
笹原優美
●ささはら・ゆみ / 1992年生まれ、東京都出身。162cm。
チャックリする人、必読!
コックを使うのはNGじゃない!アプローチも「タメて打つ」が正解!
テークバックのコックをほどかないイメージで打つ
アプローチの場合、ヘッドを思い切り加速させる感覚はありませんが、手元を先行させてヘッドがやや遅れて下りてくる感覚は絶対に必要です。小さいスイングでもタメを作ったほうが、ボールを正確にとらえやすくなります。
手首を固めてノーコックで打つスイングではタメがつくれません。チャックリが出る人はこれが原因。インパクトで手首が伸びてしまうからチャックリするのです。コックを使ってバックスイングしたら、手首の角度をキープしてハンドファーストでインパクトする。ヘッドの入射角は鋭角ではなく、ゆるやかな円弧を描きながら加速させて打つと、きれいに振り抜けますよ。
野仲茂
●のなか・しげる / 1970年生まれ、神奈川県出身。173cm、75kg
構成=小山俊正、鈴木康介、三代崇、編集部
写真=圓岡紀夫、相田克己、高橋淳司