球が曲がらないトップはどっち…!? 人気男子プロ3人の方向性アップテク【アクセス数記事トップ3】

今回は、「ワッグルONLINE」で10月に公開した記事の中で、アクセス数が多い人気のレッスン記事TOP3を紹介していきます。

まず紹介するのは、第3位の記事です。

【あわせて読みたい】飛ぶ&曲がらないシャフトはどれ?最新5モデルをレッスンコーチが試打解説!【2022年版】

第3位:
「脱・3パット!」プロが教えるパターの極意&練習法

ベストスコア更新のためには、パット数も減らしたい。目標は全ホール3パットなしの1ラウンド・36パット以下!

これを達成するために、本番でナイスパットを打ち続ける秘けつを小泉正樹プロにレッスンしてもらいました。

ライン読みもストロークも「アバウト」をやってみて! 

こうと決めて打つはずが、無意識に調整してしまい失敗したパターンの例。これは、慎重、丁寧に得た情報過多が原因であることが多い

調子が悪いときや大事な1打になるほど、慎重になるのは当たり前だと思っていました。しかし、費やした時間なりの成果が出ない。それを僕の師匠に相談すると「もっといい意味で適当にやったら」とアドバイスされ、このひと言が金言になりました。今では、慎重すぎるのは、「こんなに丁寧にやったのに」という失敗したときの言い訳を作っているだけ、と思っています。

人は誰でも感性をもっています。個人差はありますが、ボールを前に投げようとしてうしろに投げてしまう人はいませんよね。むしろ、パットでは「慎重に」がいい感性を邪魔して消してしまうことが多い。

たとえば、上りだと決めたのにインパクトを加減してしまう、フックラインと読んだのに左に打ち出してしまう。ストロークもゆっくり素振りをしたのに、本番で速くなってしまう。これらは情報をたくさん得たことで迷いが生じたためで、「もしかしたら」という不安が決めたはずの行動とは真逆のことを無意識に行なう原因になってしまうのです。

いいアバウトは「打つまでのスピードアップ」がオススメ!

「時間をかけすぎない、というのが得策です」と小泉。自身も決まったルーティンしか行なわないようにしている。

初見でのジャッジのほうが当たっていることが多く、迷うときほどファーストインプレッションを大事にする。18ホールとおして、オールアバウトでもいいくらい。「アバウト」で打ったほうが結果がよかったというのを僕自身たくさん経験しているので、みなさんもぜひ試してみてください。 

ちなみに小泉の打つまでのルーティンは「①ボール後方から」と「②ラインの中間とカップ手前を見る」のふたつだけ。

アバウトなライン読みは〝浅く読みがち〞だがコレがいい!

アバウトなライン読みは、曲がるラインを浅く読む。「慎重に読むほどラインを膨らませ、それをカップの入り口を広く使える〝プロライン〞で入れる、ともいいますが、浅く読んで曲がりすぎて止まったボールの返しのパットは、楽に打てる上りのラインが残る。アバウトなパットは1発で入れることより、寄せて楽々2パットで上がることも、ムダな1打を増やさない極意になります」

タイプの違うパターは矯正、習得のための練習器具

ネオマレ型の人はブレード型。ブレード型の人はネオマレ型で練習しましょう!

僕は、試合では大型ヘッドのネオマレ(ネオマレット)型を使用していますが、練習ではブレード型を使っています。以前は「本番はブレード型、練習はネオマレ型」と、逆だった時期もありました。その意図は、ヘッド特性の違いがストロークを矯正してくれるから。プロでも無意識に悪いクセが出てしまい、ストロークが乱れるときがある。これをチェック、修正できるのがタイプの違うヘッドのパターで、練習用のパターは練習器具だと思っています。アマチュアの場合、元からヘッド特性を活かせていない人も多いように感じます。本番とは真逆の特性をもったパターで打つ練習は超オススメ。僕もコレで上達しました!

ブレード型での練習は自然な「円弧」と「ダウン&アッパーブロー」をマスターできる

本番:ネオマレット型(左)練習:ブレード型(右)

方向性がいいはずのネオマレ型を使っているのに、インパクトでボールを押し出したり引っかけてしまう人は、軌道の悪さが原因です。とくに多いのは、ヘッドを真っすぐ振る意識が強い人。ネオマレ型であってもストロークは、円弧を描くイン・トゥ・インが正しい軌道になります。ブレード型のパターは、操作性がよくフィーリングが出しやすい長所に加え、多くのモデルは重心の位置から自然なイン・トゥ・イン軌道を描くように振れる。軌道を正すには、フェースを軽く開閉するイメージをもってストロークするのがポイントです

ストローク中、ソールは地面から“浮く”のが正解

ソールが浮かないと軸がブレてしまう!

「ネオマレ型はソールが広いからか、地面から離れないように振ろうとする人がいますが、これも×」と小泉。軸と支点を固定して振るのが正しいストロークになるが、ソールを浮かさないように振ると、軸や手元が左右にブレてしまう(×)。「スタンス幅内の小さなストロークでも、バックスイングやインパクト後にヘッドの軌道はダウン&アッパーブローになるためソールは浮きます。これはブレード型で“フェースの軽い開閉”を行なうと、ソールがきちんと浮くようになりますよ」(小泉)

ブレード型で、自然な円弧を描くストロークをマスターする。フェースをバックスイングでは開き、フォローに向かって閉じていく「軽い開閉」をイメージするとイン・トゥ・インの正しい軌道で振れる

ネオマレット型での練習はデカヘッドをフル活用!正しいアライメントと「芯で打つ!」が意識しやすい!

パターは芯で打つことがもっとも大事! ネオマレ型の大きなヘッドは芯を意識しやすく、その芯をボールに当てる意識をもって練習するとパットが飛躍的に上達する

本番は、感性を活かしやすいブレード型を使う、または寛容性が高いネオマレ型を使う。このどちらでも、僕はネオマレ型での練習は生涯続けると思います。なぜならば、ヘッドの大きなネオマレ型は、芯をイメージしやすいからです。パットは芯で打つことが一番重要で、方向性も転がりのよさも芯で打つことにつきます。
それ以外にも、ヘッドが大きいとアライメントをチェックしやすい。ストロークの面では、ブレード型と逆でイン・トゥ・イン軌道やフェースの開閉がきつすぎるのを矯正できるところがネオマレ型のメリットです。ブレード型を使用していて方向性が悪い、または使っているうちに悪くなってきたと感じている人は、ネオマレ型での練習で修正しましょう。

直線に近い軌道で振れる!
ヒッカケやすい! フックラインが苦手!

ネオマレ型を振ると、円弧やフェースの開閉がきつすぎる(×)のを修正できる。ネオマレ型を極端なストレート軌道で振るのも矯正としてはいいが、「クラブが動きたい方向に逆らわず“クラブに振られる感覚”があるのがいいスイングといわれますよね。パターも慣性モーメントが大きいネオマレ型だと”パターに振られる感覚”が得やすい。この感覚がつかめると、体のムダな動きがなくなりますよ」と小泉

この記事を参考に、早速実践してベストスコア更新を目指しましょう!

レッスン=小泉正樹

●こいずみ・まさき/1995年生まれ、千葉県出身。千葉県ジュニアや千葉県アマのタイトルを獲得し、17年プロ入り。苦手だったパターを克服し、昨年はQTファイナルまで進出。今季はABEMAツアーを主戦場にレギュラーツアー2試合にも出場。フリー。

写真=相田克己
協力=日神グループ 平川CC

アクセス数第2位の記事はこちら。

第2位:
正しいアドレスはどっち!? ラフでもしっかりボールを飛ばすコツをゴルフコーチが解説

芝が元気な夏は、ラフが伸びて厄介だと感じる人は多いでしょう。夏芝に負けずに、 しっかりボールを飛ばすコツを森山錬コーチに教わりました!

ボールが浮いていればヘッドを走らせて芝の抵抗に負けないように打つ!

ヘッドを走らせる感覚は、クラブを逆さに持って右手で振るとわかりやすい。右手首を使って円を描くように振る。

芝が元気な夏は、ラフが伸びて厄介だと感じる人は多いでしょう。しかし、夏ラフは必ずしも難しいわけではなく、状況をしっかり判断できればプラスになる部分もあるので、この夏にベストスコアを出すには、その特徴を知っておいてください。

たとえば夏のラフは、ボールが沈んでいるように見えても太い茎の部分の上にボールが乗っていて、じつは浮いている状態になっていることが多々あります。こういうライでは、うまく打てれば普段どおりの飛距離を出せるのですが「夏ラフだから」と警戒して上から打ち込むと、フェースの上っ面に当たって飛ばないミスが出ます。

ボールが浮いているか沈んでいるかは、クラブをソールした感触でわかります。フワッとした感触があるときは、ボールは浮いているので払い打ちで飛ばす。また、ラフは積極的なフェースターンでヘッドを走らせ、芝の抵抗に負けないように振り抜くのが最大のポイントです。

沈んで見えてもボールの下に空間があればOK

ラフにボールが沈んでいるように見えても、茎が太くて固い夏芝は、ボールが浮いているような状態になることが多い。クラブをソールしたときの感触で判断しよう。

ボールの下に空間がないときもフェースを返しながら打つ

クラブをソールしたときに、地面の固さを感じるときは、ボールの下に空間がない。球を上げられず飛距離も出ないので、無理をせずに脱出を優先させる考えが大事。

夏ラフは「ボールが浮きやすい」と言いましたが、いつもいいライばかりではありません。伸びた芝にボールがすっぽり沈んでいる場合や、芝が薄くてもボールの下に空間がない場合は、上からしっかり打ち込まなければ飛距離が落ちて、スコアを崩してしまいます。

沈んでいるボールの周りの芝の密度が濃い場合や、クラブをソールしたときに地面が固い感触があるときは、ボールの下に空間がないので、打球を浮かせるのが難しい。そういう場合は欲張ってはダメ。脱出を優先させて、ショートアイアン以下の短い番手でしっかりフェアウェイに出すことを重視しましょう。

このケースはヘッドを上から鋭角に入れたいので、上体を少し左に傾けて構え、事前に左足下がりのような状態を作ります。そして右手を押し込みながらフェースを返して、芝の抵抗に負けずに振り抜きましょう。

右腕を伸ばしながら、右手のひらを左下に押し込む(〇)。インパクト後に右手のひらが上を向くのは×

軸を左に倒して打ち込める形を作る

入射角を鋭角にするには、軸を少し左に傾けて構えることが大事。体全体を少し左に傾け、左足下がりと同じような状態を作って、普段どおりにスイングしよう

FW・UTで飛ばしたいなら開いて構えるがオススメ

アドレス→インパクト
(左)オープンフェース(右)スクウェア

先に説明したように、ボールの下に空間のあるライなら、ラフからでもFWやUTを使って飛ばすことができます。ロフトの立った3Wはオススメできませんが、ロフトが寝ていてボールの上がりやすい5W以下のクラブであれば、アマチュアでも十分飛ばせます。この場合もポイントはフェースターンです。

FWやUTは、アイアンのような感覚でフェースターンしにくいので、最初から少しフェースを開いて構えるのがコツ。開いて構えたものを、閉じながらインパクトする感覚でスイングしましょう。もうひとつのポイントは、レベルな軌道で払い打つこと。上から打ち込んだり下からのあおり打ちにならないよう、大きなスイングアークでボールを真横からヒットするイメージでスイングしましょう。

グリップエンドを遠くに押し出す感覚

大きなアークで振るときもノーコックはNG。バックスイングとフォローでグリップエンドを遠くに押し出すイメージで手首を使う

大きなスイングアークで払い打とう!

レベル軌道は大きなスイングアークで作る。手元を遠くから遠くへ動かし、大きな円弧で振ろう

開いておいた状態から閉じるエネルギーを使う

フェースを開いて構えると本能的に閉じながら当てる感覚が出る。このフェースターンのエネルギーを利用しよう

スクエアなままだと当たり負けする

スクエアに当てようとすると、芝の抵抗に負けてインパクト時にフェースが開いてしまう

ラフから転がすならインサイド・アッパーでボールを拾って打つ

手元の動きは小さく、ヘッドの動きが大きくなるように振ってボールを上に飛ばす

夏ラフが、必ずしも難しくないのはアプローチでも同じ。ボールが沈んでいないライなら、うまく拾って打てるので、高い球でグリーンに止めて寄せることもできます。この場合もポイントはヘッドを走らせること。私は「左手でボールをチョップ」と教えることが多いのですが、グリップを少しフックに握り、手のひらを下に向けたまま左腕を外旋させながらスイングします。左手をワイパーのように親指側から小指側に扇型を描くように動かすイメージ。インパクトで手元にブレーキをかけることでヘッドを走らせるのです。

ロフトを立てたままインサイドからアッパーに振ってボールを拾う

これによってロフトを寝かせたままボールを拾い、ミニロブのようなフワリとした球を打つことができます。ラフから転がしたいときもアッパー軌道でボールを拾いますが、この場合はヘッドを走らせるのはNG。ロフトが増えないように左手を先行させ、ハンドファーストのままインサイド・アウトに振っていきます。転がそうと思って上から突っつくように打つと、フェースの上に当たってテンプラのようなミスになるので注意してください。

ハンドファーストのままボールを押していく

ラフから転がすときは、ヘッドを走らせずに手元を先行させハンドファーストのまま振る。インサイド・アウト軌道でアッパー気味にボールを拾って打とう

この記事を参考に、早速実践してベストスコアを目指しましょう!

レッスン=森山 錬
●もりやま・れん/1996年生まれ。173㎝、61㎏。小学1年でゴルフを始め、ジュニア時代から活躍。19年にレッスン活動をスタートし、現在は都内の「EAST GOLF SCHOOL」でアマチュアを指導する。

構成=鈴木康介 写真=相田克己
協力=取手桜が丘GC(アコーディア

アクセス数第1位の記事はこちら。

第1位:
球が曲がらないトップはどっち…!? 人気男子プロ3人が教える「方向性アップテク」

人気男子プロ3人に方向性アップテクニックをレッスンしてもらいました。

最初は、風に負けない球を打つ方法を片岡大育プロがレッスン!

片岡大育 かたおか・だいすけ

1988年生まれ。167㎝、71㎏。正確なショットとパットが武器。高知県出身。

風に負けない「強くて低い球」を打つには
ボールを右に置いてフェースをかぶせる

アイアンはボールが高く上がるぶん、風の影響を受けやすい。
アゲンストや横風が強いときはどうすればいいのか?

ワンランク上のテクニックとして覚えておきたいのが、風に負けない「強くて低い球」です。アドレスでは、ボールを右足寄りに。目安はボール1個から1個半ほどで、そのぶんハンドファーストの度合いが強くなります。このとき、フェースを少しかぶせるのがコツ。トゥ側を閉じる感じで構えると、より低い球が打てます。

それに加えてボクは、ややカットにスイングします。こうするとダウンスイングでシャフトが立ち、ヒッカケを防ぎつつ、狙ったラインに正確に打ち出せるのです。

ややカットに振れば、インパクトでクラブが上から入り、方向性が向上する。
ダウンでシャフトが寝てしまうと、大きなミスになるので注意
ハンドファーストに構えるのが鉄則。
ターゲットへの目線を低くして、左右の肩の高さをできるだけ同じにしよう

次は、ショットのバラツキを抑える方法を稲森佑貴プロがレッスン!

稲森佑貴 いなもり・ゆうき

1994年生まれ。169㎝、68㎏。ツアー屈指のショットメーカー。3年連続でフェアウェイキープ率1位に輝いている。今季は初優勝を目指す。鹿児島県出身。フリー。

方向性をより高めるには
背骨を真っすぐにしてクルッと軸回転!

曲がらないショットで定評のある稲森佑貴は、軸となる「背骨のライン」を重視しているという。
本人が取り入れているオススメの練習法も公開。

ボールからスタンスの中央にかけて棒やクラブを置く。
もう1本の棒をターゲットラインと平行に置くとより効果的

スタンスの中央に棒やクラブを置いて
スイングしてみよう

真っすぐ打つには、真っすぐ構えることが鉄則。その真っすぐとは、目標に対して平行という意味と、地面に対して垂直という意味があります。

後者は、アドレスで軸となる「背骨のライン」を垂直にセットし、上体を前傾させます。そしてそのラインがスイング中に傾かないように、その場でクルッとカラダを回しましょう。

練習では、スタンスの中央に棒やクラブを置くのがオススメ。「真っすぐ」がイメージしやすくなり、正しい軸回転がマスターできますよ。

アドレスとダウンスイングの体勢(上体の向きと角度)がほぼ同じで、
その場で軸回転していることがわかる
ボールを上げようとすると、背骨のラインが右に傾く。ショットがバラつくのはこの構えが原因(×)
左右5対5の体重配分にして、真っすぐ立つのが基本。これがカンタンそうで、意外にむずかしい(○)

最後に、球を曲げずに方向性をアップする打ち方を今平周吾に教えてもらいました。

今平周吾 いまひら・しゅうご

1992年生まれ。165㎝、63㎏。昨季「関西オープン」で悲願のツアー初優勝。今季もすでにベスト10入り5回と絶好調。埼玉県出身。レオパレスリゾートグアム所属。

球を曲げたくないときはバックスイングで
左肩を下げてタテ振り!

今季も好調をキープしている今平周吾は、狭いホールのティショットでひと工夫。これができればシングル入りだ!

ドライバーはシャフトが長いぶん、ヨコ振りになるのが自然ですが、ボクは球を曲げたくないときは「タテ振り」をイメージ。アイアンのようなスイングで方向性を高めています。

それにはバックスイングで左肩を下げるのがコツ。レベルに回すのではなく、左肩をやや下げながら回すことによって、アップライトなプレーンになり、タテ振りの感覚が生まれるわけです。もちろん短くグリップして、ティは低めに。ターゲットへの目線も低くして、コンパクトにスイングしましょう。

クラブを短く握ったら、コンパクトかつ、やや高めのトップを作り、そこから直線的にクラブを振り下ろす(右) 上体が起き上がると、クラブをインに引きすぎてしまい、ショットがブレやすくなるので注意しよう(左)

この記事を参考に、紹介した男子プロのアドバイスを参考にして練習してみましょう。

いかがでしたか? 他にも魅力的な記事をたくさん公開しているのでぜひご覧ください。

【あわせて読みたい】

飛ばすために練習するならドライバー?SW?どっちがうまくなる…!?

“ハーフベスト37”の上級者がしている練習法とは?「球を見ずに…」とプロがレッスン

“正しいアドレス”の入り方とは?「目線も意識も近く…」とプロがレッスン

関連記事一覧